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こんなに愛おしい純愛映画観たことない! アカデミー作品賞を受賞した『ムーンライト』

観おわったあともどっぷりと余韻に浸り続け、現実に戻ってこられなくなるような映画に出合うことがあります。アカデミー賞を席巻した『ラ・ラ・ランド』を抑え、見事作品賞を受賞した『ムーンライト』も、そんな作品。人を好きになる喜びを知っている人、そして恋に深く傷ついたことがある人なら、きっと胸を締めつけられるはずです。主人公は学校で“リトル”というあだ名でいじめられる内気な黒人少年シャロン。ドラッグに溺れる母との暮らしの中で、唯一の救いだった男友達のケヴィンと、月明かりが輝く夜、初めてお互いの心に触れることになります。

映画では少年時代、高校時代、青年時代の3つの時代のシャロンの物語が描かれ、貧困やLGBT、ドラッグや人種問題など様々なテーマが盛り込まれます。ただし、これは決して重めの社会派映画ではなく、驚くほどシンプルでストレートで純粋な、正真正銘のラブストーリー。思いを寄せるケヴィンが女の子と付き合っていることを知って胸がチクチク痛んだり、初めてのキスでときめいたり、裏切りによって深く傷ついたり……。私たちが大人になって忘れてしまったピュアな感情を繊細に、静かにすくい上げてくれています。

特に、「泣きすぎて水滴になりそう」だった少年シャロンが、ムキムキの筋肉といかついファッションという鎧を装着し、脆くて傷つきやすい自分と決別して大人になっていく姿は、程度の差こそあれ多くの人が共感するはず。なぜなら、傷つかないように本当の気持ちにフタをしてあきらめを覚えていくことが、大人になっていくことだから。ただし、愛する人に見つめられただけで、どんなに辛い過去も分厚い鎧も一瞬で吹っ飛び、世界中から存在を認めてもらえたような気持ちになるのも事実。ラストシーンで見せるシャロンのあまりに美しい眼差しは、愛する人に愛される奇跡と甘やかな喜びを、力強く訴えてくるようでした。ずっとずっと抱きしめていたくなる純愛映画です!

(文/松山梢)

●公開中

©2016 A24 Distribution, LLC

映画『ムーンライト』公式サイト


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