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エマ・ワトソンが24時間私生活をさらす!? SNS社会の光と闇を描いた映画『ザ・サークル』

SNSで友人や有名人の投稿を見たり、自分の情報を発信することはすでに私たちの日常の一部になっていますが、インスタ映えという言葉が示すように、誰もが考えていることや行動をすべて素直にさらしているわけではありません。「人からどう見られたいか」を考え、吟味した上で投稿している人が多いはず。ところがこの作品は、自らの生活を切り取ることなく、24時間すべて公開してしまった女性のお話。『美女と野獣』の好演も記憶に新しいエマ・ワトソンが、田舎でくすぶっていた優等生からインフルエンサーに変貌していくヒロインを熱演しています。

彼女が演じるのは24歳の派遣社員メイ。地元でさえない日々を送っていたものの、大学時代の親友の取り計らいで、世界最大のSNS企業“サークル”で働くことに。経営者のイーモン・ベイリー(トム・ハンクス)は、カリスマとして崇められている人物。超小型ワイヤレスカメラを好きなポイントに設置することで、美しい景色や刺激的な体験をシェアできる新しいサービス“シーチェンジ”を発表していました。メイは、ある事件をきっかけにシーチェンジに命を救われ、実験モデルに抜擢されますが、それはシーチェンジ・カメラを24時間身につけ自分を完全に透明化すること。メイのフォロワーは爆発的に増え、あっという間に1000万人を越えるアイドル的存在となっていきますが、そこには思わぬ悲劇が待ち受けていて……。

ベイリーの理想は、全人類の透明化。自宅にいながら世界中のあらゆる場所にいる人と体験を共有できるだけでなく、人に見られることで犯罪やテロを根絶できると考えていたのです。もちろんそのシステムには大きな欠陥があるのですが、この映画の恐ろしいところは、ヒロインが自ら私生活をさらしていること。現実世界で、ある程度コントロールしているつもりとはいえ率先してSNSで日常を発信している私たちとそれほど違いがないことに気づき、背筋が凍るはずです。この映画を見れば、改めてSNSとの距離感や関わり方を考えるきっかけに。ちなみに知的なエマ・ワトソンが稚拙な行動をとるメイを演じたのにはちょっと違和感があるけれど、誰と付き合っているか、どこでどんなことをしているか、常に私生活を全世界にさらされてきたスターならでは説得力が。気のいいおじさんのイメージが強いトム・ハンクスが、珍しく悪役を演じているのも注目です。

(文/松山梢)

●公開中

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映画『ザ・サークル』公式サイト


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