「あの世」を体験した大学生たちの悲劇とはの画像_1

1990年に公開され、ジュリア・ロバーツやキーファー・サザーランド、ケヴィン・ベーコンなど当時の人気スターが多数出演していたサスペンスが、27年の時を経てリメイク! オリジナル版の製作を担当していた俳優のマイケル・ダグラスが再び製作を務め、キーファー・サザーランドも医大の教授役として出演。『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』で知られるデンマーク出身のニールス・アルデン・オプレヴ監督がメガホンをとりました。 主人公は5人の医大生。“人は死んだらどうなるのか”という好奇心から、自分の心臓を止めて数分後に蘇生させるという臨死実験にのめりこみます。死後の世界を垣間見て生き返った彼らは、なぜか記憶力が飛躍的に発達したり、12年前に覚えたピアノを鮮やかに演奏できるようになるなど不思議な体験をし、競うように臨死時間を伸ばし始めます。ところが臨死と再生を繰り返すうちに、恐ろしい幻覚を見るように。そしてその幻覚はエスカレートし、取り返しのつかない凄惨な現象となって彼らを襲うことになるのです。 リメイクするにあたってこだわったのは、心停止状態をリアルに信憑性を持たせて描くこと。27年で科学技術も劇的に変化したことから、現実により根ざした描写にしたそう。そのため臨死を疑似体験しているようなスリリングな映像は見応えあり。臨死体験をした後に襲われる不思議な現象も、ホラー映画並みの恐さです。ところどころつっこみどころのある部分があるのも事実ですが、そこはご愛嬌。次々起こる不可解な出来事が過去の過ちや後悔に結びついていく展開は、誰もが共感せざるを得ないはずです。『JUNO/ジュノ』のエレン・ペイジや『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のディエゴ・ルナなど、演技派キャストたちの熱演にもぜひ注目を。 (文/松山梢) ●公開中

映画『フラットライナーズ』公式サイト