アニキ

アニキ

今年本厄の3児の父。ってことで「アニキ」ではなく、本当は「オヤジ」が正しい編集部の黒一点。『週刊プレイボーイ』(男塾)→『MORE』(女子の園)という異例のキャリアの持ち主でもある。
「モツ煮&ハムカツ&黒ホッピー」があれば、他になにもいらない“ひとり呑みニスト”。ホームグラウンドは横浜・野毛。
好きなことわざは「他人のふんどしで土俵を取る」。過去に取材した数多くの偉人・偉才の考えや言葉を多用して、モア世代の悩みを解決しますよ。

【お悩み6杯目】仕事に向上心が持てない自分でいいのでしょうか……。

【お悩み6杯目】仕事に向上心が持てない自分でいいのでしょうか……。_1
【お悩み6杯目】仕事に向上心が持てない自分でいいのでしょうか……。

アニキ:ゴールデンウィークも関係なく、土曜の夜にひっそりと更新しています「居酒屋アニキへようこそ!」。第6回目のゲストは、前回の田中さんと一緒に来てくれた、ご友人の山口さん(仮名・28歳)です。では、ゴールデンウィークにふさわしい楽しい系のお悩みプリーズ!


山口:……楽しくない系の仕事の悩みなんですけど、いいですか?


アニキ:ダメ! 俺、休みのときは仕事のこと一切考えたくないから! そもそも居酒屋で飲んでるだけのおっさんが仕事の相談に回答しても説得力ないでしょうに! でも、まぁいいか。仕事について悩むモアガールも多いだろうし、ちょうど連休明けは“五月病”とかいわれる時期だもんね。聞くだけ聞きしましょう。


山口:私、メーカーの総合職なのですが、基本的に自分に与えられた仕事はちゃんとやってるんです。でも「製品がもっと売れるにはどうしたら」とか「今後会社が成長するためには何が必要か」という話を上司にされても、どこか人ごとのように感じてて……。入社6年目、それではいけないと自分でも思うんですが、そんな向上心のない自分が悩みで……。


アニキ:真面目! いや、全然悩むことじゃないんじゃない。そんなこと考えるなんて、十分に「向上心」ありますよ。たぶん「会社の成長」とか一度も考えたことないサラリーマンの方が圧倒的に多いと思うけど。


山口:実際、受注増よりも「会社の後のヨガの時間に間に合うように帰れるか」が大事に思うこともあって……。むしろ「受注が増えると忙しくなるなあ」とかマイナス面な感情を持つこともあって、これでいいのかと。


アニキ:どんだけ真面目よ! あなたのその真面目さを少しでも軽くするために、あえて“ぐっさん”と呼ばせてもらうけど、まったく問題ないですよ。ぐっさんって、そもそも「向上心」とは「会社の成長を考えること」や「製品をもっと売ること」だけだと思いすぎてない?


山口:違うんですか。


アニキ:もちろんそれらはとっても大切な「向上心」ですよ。でも、あくまで「向上心」のひとつ。「ヨガに間に合うため与えられた仕事を効率よく集中して終わらせる」ことだって、ちゃんと仕事の「向上心」でしょ。いまやどんな職種でも残業するなってご時勢なんだから、「残業せず与えられた仕事をきっちりこなしている」ことってまったく悪くないと思うけど。


山口:そうですかね……。でも、会社にも仕事にも特別な不満があるわけじゃないので、転職したいわけでもないし……。だから、同じ会社でも場所が変われば違うかもと思って、海外研修制度に応募してみたらなぜか受かって。たぶん今年の後半から海外に数年行くことになりそうなんです。でも、その研修費用も私みたいに本気じゃない人なんかに使って会社に悪いなあ、と思ったり。


アニキ:……ぐっさん、さっきから聞いてると、あなた真面目の度がすぎて、微妙に自慢はいってきてるように聞こえるから注意して。こちとら20年近く仕事してきて海外研修どころか、神田の居酒屋で飲んでるおっさんだよ。たぶんぐっさんは自分が考えてる以上に、ちゃんと仕事ができている人なんですよ。あまり叱られたりもしないでしょ?


山口:はい。あまりないですね。


アニキ:でしょ。普通、与えられた仕事もできてなくて、ヨガだけ行ってたら叱られるだろうし、異動になることだってありますよ。だから、上司の「もっと会社や製品のこと考えろ」というのは、「君ならもっとできるはず」という期待があるからじゃない。


まあ、そこに前向きに応えられないのもぐっさんの悩みどころなんだろうけど、そもそも仕事のすべてが楽しくて前向きな人なんて絶対いないでしょ。サイバーエージェント社長の藤田晋さんと、幻冬舎差長の見城徹さんに『憂鬱じゃなければ、仕事じゃない』って共著があるけど、一代で大きな会社と作った著名な社長ふたりが、「憂鬱でいい」って言ってんだから。


あと、ここらで先週は出さなかったから、今週は毎度おなじみ『ポケット判 ことわざ新辞典』(高橋書店)をだそうかな。ぐっさんP77のことわざ読んでみて。
山口:『籠(かご)に乗る人 担ぐ人 そのまた草鞋(わらじ)をつくる人』ですか? 意味は、「世の中には様々な職業、境遇の人がいるということ。また、世間にはいろいろな立場な人がいて、持ちつ持たれつで成り立っているということ」。


アニキ:です。実際、会社とか組織ってそういうものでしょ。全員が「会社の成長のことを考えるだけ」「製品をもっと売り上げることを考えるだけ」じゃ成り立たないのよ。そこで「会社の成長のための新しい仕事を確実にこなせる人」もいれば、「製品の売り上げ率を高めるために原材料費を一銭でも安くできる人」もいて、「社員が仕事を円滑にしやすいように社内環境をつくる人」もいるから成り立つわけでね。


山口:ああ、確かにそうですね。


アニキ:だから、ぐっさんにはいま「仕事を早く片付けてもやりたいヨガ」があるんだから、これまで以上に与えられた仕事をより効率よくこなしてヨガに熱中していい時期なんじゃないかな。実際、そのヨガの趣味を通じて「自社の社長と友人関係になったり、他社のとんでもない偉い人たちとの人脈を作れて仕事にいかせる」ことだってあるかもしれないよ。ガハハハハ。


山口:締めは『釣りバカ日誌』ですか……。


アニキ:……すまない。俺、真面目な仕事の悩みってのが本当に苦手なジャンルで……。




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今回の居酒屋
「鶴亀」
●神田駅北口徒歩1分とアクセス最高の大衆居酒屋。
「もつ煮」はもちろん、中華系メニューが豊富。
「ギョーザ」と「ニラ玉」はマストです。

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