芳麗

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NHK山形放送局のキャスター業を経て、ライターとして活動開始。デビュー雑誌がMORE! 以来、10年以上にわたってMOREで執筆。 ロングインタビュー、 女心をつかんだコラムに定評があり、書籍、雑誌、WEBなど数多くの媒体で連載・執筆する。著書『相手も自分も気持ち良く話せる秘訣』『Love リノベーション』(主婦の友社)など。
【公式HP】http://fafa-yoshirei.com/

【ごあいさつ】 MORE読者のみなさん、こんにちは! 芳麗です。 ここでは、恋に効きそうなカルチャーやライフスタイル。わたしが恋したこと、もの、人を紹介していきますね。よろしくお願いします。

映画「忍びの国」とインタビューに見る、大野智の強みとは?

映画「忍びの国」とインタビューに見る、大野智の強みとは?_1
こんにちは、芳麗です。
発売中のMORE8月号の大野智さんのインタビューは読んでいただけましたでしょうか?
もし、まだならば、映画「忍びの国」と合わせて、ぜひ楽しんでいただきたいなと。

私と担当編集Yさんは、取材直前の試写にて「忍びの国」を鑑賞したのですが、終始、夢中で楽しみました。

壮大な戦いと人間ドラマの両方が描かれているエンタテインメント大作です。

人間ドラマの部分は奥行きがあり、多面的だけど、決して説明的ではありません。

たとえば、本作は、軽やかなユーモアに包み込まれているものの、実は残酷で不条理なドラマでもある。
伊賀の忍者族たちは、「人を人とも思わずに斬り殺す」人々だし、相対する織田軍もまた残酷。
でも、無門をはじめ、個々の人物には複雑な葛藤も数多あったはずです。
そんな時代が生んだ軋轢や、登場人物たちの人間関係などについては、セリフやエピソードで細かく説明しているわけじゃない。

 多彩なアクションとドラマの核が心に残るものにするために、あえてすべてを説明していないのだなと感じました。

 その分、奥深いドラマを背負って、観客に伝えていたのが、素晴らしい役者陣の演技だなと感じました。
(役者に花を持たせたのも、中村監督の意図なのでしょうか⁈)
石原さとみさんは、多くのセリフがなくとも、無門にとって唯一の生きる糧だった、お国を説得力のある佇まいで演じていました。
鈴木亮平さんの骨太で見ごたえがあるアクションには強さだけでなく、弟を失った喪失感と悲哀もにじみ出ていた。
伊勢谷さんも知念さんの存在感も心に残っています。

何より、無門を演じた主演の大野くん。
飄々としていてユーモラス、怠け者だけどいざとなったらめっぽう強く、孤独で愛を知らないのに、ピュアな魂を持ちえている……etc.
曰く言い難い無門の人間味を、肉体と精神の両方をもって生きていて、だからこそ、この映画は、多くの人の胸を打つものになったのではないかと。

 大野くんは、自分のことを「役者ではない」「監督の言うとおりにやるだけ」と常々言いますが、彼にしかない何かがスクリーンには映っている。
これまでも徹底的に我欲を持たず、表現者としてのストイックな追求心を持ち続けて生きてきた、その在り方が作品に結実しているのではないかと感じました。

 MOREのインタビューでは、そんな彼の「変わらぬ無欲と、秘めたる覚悟」について聞いています。
今回も決して長い時間のインタビューではなかったし、どんな質問にも真面目に答えてくれるのですが、話しているうちに自然と和んでしまうのは、彼の人柄ゆえ。
 こちらの感想や質問に対する反応が、素直で無邪気だからなのだと思います。
 スターたるもの、神経を張り巡らせて語ってくれる人が多い中、大野くんはずっと根っから飾らないし、正直者。自意識過剰ならぬ、どこか子供のように無意識過剰だから、こちらも素直になってしまう。
 これは、おそらく、多くの人が感じる大野くんの魅力の1つではないでしょうか。

 本誌では、大野智ならではのずっと変わらない哲学についても聞きましたが、「毎朝、覚悟している」という本音や、「怖いものがない」という話などは初めて聞いて、かなりグッときました。
(これらのエピソードの詳細は本誌をごらんください)


 大野くんの仕事人として、人としてのあり方を尊敬するし、憧れます。
「どうして、こんなにも無欲なのに、自分を極めて素晴らしい仕事を更新し続けられるのか」と常々思っているのですが……
今回インタビューして、私なりにその理由を考えてみました。
それは、1つに表現者として職人として、「とてつもなく強くピュアな成長欲求」を持っているから。
それから、もう1つ、「愛に根ざした責任感」を併せ持ってるからではないかと。
 「もっと休みたい」とぼやきつつも、みんなの期待に応え続けているのは、責任感が強いからだ思いますが、大野くんの場合、一般的なイメージの責任感という言葉では何か足りない気がしていました。

 何だろうと考えてみたら、彼のそれは、単なる責任感ではなく、愛情というシンプルなものに根ざしているものだから、より強く美しい。
 いろんな話を聞いていると、極めて繊細で複雑な魅力もある人だけど、根が明るい人だなと。
 それは、(インタビューにもよく出てくる)素敵な家族にとても愛されて育ったのだろうし、メンバーやスタッフとも真っ直ぐな愛情を掛け合っているからなのかなと。
 さらには彼を応援している方々の、大野くんへの愛情もそれはそれは深くてピュアなものを感じます。
(他の嵐メンバーのファンもそうですが、インタビューの感想の熱さにも毎回、胸打たれます)

 真っ直ぐな愛に囲まれているところが、彼が彼たる所以であり、「のんびり暮らしたいよ」なんて言いつつも、大野くんがここにいて、芸を極め続けている理由なのかなと推察しました。

これからの作品もとても楽しみです。

(C)2017 映画「忍びの国」製作委員会

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