
【2025年最新】絶対にハマる!Netflixでおすすめの人気韓国ドラマ30選
話題の最新作から、世界中で大ヒットを記録しているオリジナルの韓国ドラマが見られる、動画配信サービス『Netflix』。今押さえておきたい、人気の韓国ドラマをピックアップ!恋愛からホラーなど、気になる作品を早速チェックしてみて。
※記事発信時点での情報のため、最新情報は公式サイト等でご確認ください
韓ドラマニアのライターがおすすめ!

Kカルチャー・旅・漫画・音楽・スポーツ観戦好きのライター。ドハマりしたK沼が旅沼に直結し、年間十数回は海外へ。最近の趣味は「各国でローカライズされた韓国料理を食べること」。
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【恋愛系】焦れキュン&胸熱な幼なじみ同士のラブストーリー『となりのMr.パーフェクト』

『となりのMr.パーフェクト』
全16話
出演:チョン・ヘイン、チョン・ソミン、キム・ジウン、ユン・ジオンほか
Netflixシリーズ「となりのMr.パーフェクト」独占配信中
あらすじ
アメリカの大学を卒業し、グローバル企業で働くペ・ソンニュ(チョン・ソミン)。気鋭の若手建築家としてアトリエの代表を務めるチェ・スンヒョ(チョン・ヘイン)。家が隣同士で幼なじみとして育った2人は、いつもそれぞれの母親にとって自慢の娘・息子だった。ある日、結婚を控えたソンニュが突然アメリカから帰国する。何かを隠している様子のソンニュを放っておけないスンヒョ。30代で再会したことをきっかけに、幼なじみだった2人の関係に変化が訪れる。
ここが見どころ!
『D.P. -脱走兵追跡官-』シリーズで脱走兵を捜索する憲兵を演じ、三池崇史監督による日韓合作のSFスリラー『コネクト』で不死身の新人類を演じるなど、近年は繊細かつシリアスな演技を披露してきたチョン・ヘイン。その安定した演技力が高く評価される彼が、『となりのMr.パーフェクト』で久しぶりにロマンスドラマに帰ってきました。
これまでも『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』『スノードロップ』などの純愛ラブストーリーで多くの視聴者をメロメロにしてきたチョン・ヘインですが、ラブコメディは俳優歴10年にして今回が初めて! そして、ヒロインは『この恋は初めてだから ~Because This is My First Life』、映画『ラブリセット 30日後、離婚します』など数多くの作品をヒットに導いた“ラブコメクイーン”のチョン・ソミン! 実力・人気ともにトップクラスの2人によるラブコメは、初共演とは思えないほど胸きゅんなケミに仕上がっています♡。

みなさんは前髪ありorなし、どちらのチョン・ヘインが好きですか?
チョン・ヘインが演じるスンヒョは、整ったルックスに温厚な性格、国立大学の建築学科を首席で卒業し、韓国建築界から期待される若手建築家として活躍中。ソンニュ(とその家族)からすると、まさに“隣の家のパーフェクトな息子”なわけです。

勝ち気な性格のソンニュ。幼少期はスンヒョを“赤ちゃん”と呼んで子分のようにかわいがっていた。
チョン・ソミンが演じるのは、ブルドーザーのようにエリートコースを駆け抜けてきたエネルギッシュなソンニュ。スンヒョが「オムチナ」なら、試験では常に1位、その優秀な成績で奨学生としてアメリカの大学に留学、世界的企業でバリバリ働くソンニュは「オムチンタル」(タルは日本語で娘という意味)。アメリカで出会った国際弁護士のヒョンジュンとの結婚も決まり、仕事もプライベートも絶好調……のはずが、仕事も結婚もやめてニートに。
自由奔放に見えて実は繊細なソンニュが本音を吐き出すシーンでの、感情のボルテージを一気に最高潮まで上げるチョン・ソミンの瞬発力ある演技が秀逸。全部解決してから話そう……と色々なことを一人で抱えるうちにキャパオーバーになってしまった姿が共感を呼びます。

売り言葉に買い言葉の小気味いい会話のやり取りがクセになる!
ソンニュを心配してスンヒョも実家に戻ったことで、十数年ぶりに再びお隣さんになった2人。4歳から家族同然のように育ったのでお互いに容赦なし(笑)。スンヒョは遠慮なくソンニュの首根っこを掴むし、ソンニュもスンヒョにヘッドロックをかけるし、2人にとって悪口交じりの口喧嘩はおはようの挨拶レベル。すぐ悪口が飛び出すちょっぴり短気なソンニュと、それを受け止めつつも負けないロジカルなスンヒョのケミが最高! 高校時代にタイムカプセルを埋めたり、部屋が窓越しに会話できる距離だったり、古典的な“幼なじみあるある”もしっかりあってたまりません♡。
そうしているうちに、スンヒョは何年も前に封印したはずのソンニュへの恋心が再び膨らみ始めるのを自覚するわけですが、幼なじみモードと片思いモードを行き来するスンヒョの戸惑いやドキドキを表現するチョン・ヘインが新鮮ながらも絶妙。くすっと笑えるコメディ演技も含めて、確かな演技力から繰り出される“新しいチョン・ヘイン”を楽しめるはず。韓国メディアのインタビューで「これまでは撮影現場を引っ張っていく立場が多かったけれど、今回はチョン・ソミンもよくリードしてくれて、彼女を信じて頼りました」と語ったチョン・ヘイン。役作りのためにクランクイン前から役者陣で集まって親睦を深めていたそうで、視聴者たちが熱愛を疑う(というより希望する)くらいリアルな空気感にキュンキュンしてしまいます。
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【韓ドラあるある】回想シーンの制服姿が違和感ゼロ(2人もアラサー)。
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見つめ合うソンニュとスンヒョ。一体何が…!?
自分よりいい人生を歩んでほしい親と期待されることに疲れてしまった娘、聞き分けの良すぎる息子に距離を感じる親と忙しい親のためにオムチナ(いい子)になるしかなかった息子。彼らが抱えるコンプレックスはどこかしら共感できるところがあり、「まったく、もどかしい人たち!」と、まるでご近所さんになったような気持ちで見守りながら、最後はじーんと感動し、ほっこりした気持ちに。ラブコメでありながらヒューマンドラマとしても楽しめるドラマです。
Netflixで見られる!
『となりのMr.パーフェクト』
全16話
Netflixシリーズ「となりのMr.パーフェクト」独占配信中
【恋愛系】財閥御曹司と恋に落ちる♡ 韓国ラブコメの名作『キム秘書はいったい、なぜ?』

(C)STUDIO DRAGON CORPORATION
『キム秘書はいったい、なぜ?』
出演:パク・ソジュン、パク・ミニョンほか
全16話
(C)STUDIO DRAGON CORPORATION
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配信情報:Netflix、U-NEXT、Hulu、Prime Videoほか
あらすじ
大企業ユミョングループの副会長イ・ヨンジュン(パク・ソジュン)は、容姿、頭脳ともに完璧なエリートで、自分をこよなく愛する超ナルシスト。そんな彼が唯一信頼しているのが、9年間ともに働いてきた秘書のキム・ミソ(パク・ミニョン)だった。しかし、突然ミソから退社を宣言される。ショックを受けたヨンジュンは、あの手この手でミソを引き留めようとする。
ここが見どころ!
2025年がスタートして約1カ月。ちょっとひと息つきたい、元気をチャージしたいという頃ではないでしょうか。そんな時におすすめしたいのが、今回紹介する『キム秘書はいったい、なぜ?』。一世を風靡したヒット作は、いつ観ても胸キュン鮮度抜群ですよ!

(C)STUDIO DRAGON CORPORATION
主演を務めるのは、韓国を代表するトップ俳優のパク・ソジュンとパク・ミニョン。硬派な演技が高く評価された『梨泰院クラス』(2020)で世界にその名を広めたパク・ソジュンですが、最初のブレイク作といえば、14歳の年の差ラブコメを描いた『魔女の恋愛』(2014)。その後も『彼女はキレイだった』(2015)、『サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜』(2017)とラブコメ作品を次々とヒットに導き、ついたあだ名は“ラブコメの神”&“メガヒット保証俳優”。
一方、今や“ラブコメ女王”と名高いパク・ミニョンですが、実は本作が初めてのラブコメ作品でした。しかしながら、『トキメキ☆成均館(ソンギュンガン)スキャンダル』(2010)、『シティーハンター in Seoul』(2011)、『七日の王妃』(2017)と時代劇・現代劇を問わず視聴者を魅了する確かな演技力でコメディエンヌとしての才能を開花させ、韓ドラ史に残るヒロイン、キム・ミソを生み出しました。

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見どころは大きく分けて、①「キム秘書は俺のことを好きになってしまったんだな。俺って罪な男……☆」と勘違いしたヨンジュン&辞める気満々のミソの退職をめぐる攻防戦。②上司と秘書の関係から男女として惹かれていくドキドキ満載な恋模様。③ヨンジュンのトラウマとミソの恐怖症に隠された秘密。
「自分の人生を歩みたい」というミソの真意を知ったヨンジュンが「ならば俺と恋愛して結婚すれば仕事もプライベートもパーフェクトじゃないか!」と、とんちんかんな発想でプロポーズを繰り返し、ミソに「お酒飲みましたか?」「副会長は私のタイプじゃないです」といなされるやりとりは、すれ違いコントのようで爆笑必至です。
ともすると、傲慢な俺様上司と執事のような秘書に見えてしまいますが(間違いではない)、お互いをビジネスパートナーとして信頼し尊敬し合っているのが本作の魅力。朝早くからヨンジュンの家に出勤して身支度を手伝い、仕上げにネクタイを締めてあげるミソ。このシーン以外にもミソはよくヨンジュンのネクタイを直してあげるのですが、これはミソが秘書になって間もない頃に「仕事ができなくてもネクタイくらいはきれいに締められるようになろう」と練習したから。チャンスは1度しか与えないヨンジュンもそんなミソの根性を買っていて、学歴も資格もなかったミソが全知全能の敏腕秘書になるまで、スパルタではあるもののそれとなくチャンスを与えて見守ってきたのでした。上下関係はあれど、同志のような絆で結ばれているヨンジュンとミソの関係性は見ていて心地よく、ロマンスにおいてもいい隠し味になっていると思います。

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徐々に惹かれあっていくロマンスゾーンに入ってからは胸キュン全開に。仕事一筋で駆け抜けてきた恋愛初心者の2人が心を通わせていく過程が初々しくてかわいいこと! ちょっとしたことで嫉妬するヨンジュンとミソの不器用でキュートな恋の駆け引きに、ただただキュンキュン。ときめきたいとき、元気を出したい時にぴったりなドラマです。
また、本作は「クローゼットキス」という言葉を生み出したほど、キスシーンが印象的なことでも有名。ヨンジュンのトラウマのせいで何度もキスに失敗してしまう「寸止めキス」はじれったくも見入ってしまい、トラウマを克服してからは“キス職人”の称号を持つパク・ソジュンがその本領をいかんなく発揮。『深夜2時のシンデレラ』(2024)で財閥御曹司役を演じた若手俳優ムン・サンミンが「『キム秘書~』を見てキスシーンを練習した」と語るように、情熱的で芸術的なキスシーンは心拍数が高まること間違いなしです!

(C)STUDIO DRAGON CORPORATION
まだ観ていないという方のために結末はあまり書かないようにしていますが、本作だけは言いたい! ラストまで笑いあり胸キュンありのハッピーエンドですよ! パク・ソジュンとパク・ミニョンの美貌&ケミにたっぷり癒されてください♡。
DVD情報

『キム秘書はいったい、なぜ?』
発売元: NBCユニバーサル・エンターテイメント
出演:パク・ソジュン、パク・ミニョンほか
<コンプリート・シンプル BOX> 1~2
BD-BOX::各¥6600(税込) / DVD-BOX: ¥5500 (税込)
発売元: NBCユニバーサル・エンターテイメント
(C)STUDIO DRAGON CORPORATION
※商品情報は記事公開時点のものです。
【恋愛系】最高視聴率27.3%!『愛の不時着』超えのロマンチックコメディ『涙の女王』

『涙の女王』
全16話
出演:キム・スヒョン、キム・ジウォン、パク・ソンフンほか
Netflixシリーズ「涙の女王」独占配信中
あらすじ
ソウル大学法学部出身の弁護士ペク・ヒョヌ(キム・スヒョン)。実家が地元の名士で“スーパーマーケットの王子”とも呼ばれる彼は、財閥クィーンズグループの3代目で、クィーンズデパートの社長ホン・ヘイン(キム・ジウォン)と結婚する。財閥家の婿となったヒョヌは皆が羨む“逆玉の輿”だが、結婚3年目を迎えた夫婦仲は最悪。冷淡な性格のヘインにも財閥の尻ぬぐいをする生活にも限界を感じ、離婚を決意する。そんな折、ヘインが余命3カ月であることが発覚。ヒョヌは計画を変更し、遺産を受け取るために愛妻家を演じることを思いつく。一方、ヘインの大学時代の友人で投資家のユン・ウンソン(パク・ソンウン)は韓国に戻り、クィーンズグループに接近する。ウンソンの登場によりヒョヌ&ヘイン夫婦の関係にも変化が……。
ここが見どころ!
本作は、昨今の韓国ブームの起爆剤となった『愛の不時着』を手掛けた作家パク・ジウンの新作であり、韓国で『愛の不時着』の視聴率を超えた大大大大大ヒットドラマ。下半期放送予定のドラマを含めても2024年トップ3に入ること間違いなし。

オマージュが話題となったヒョヌ&ヘインの結婚式。
W主演を務めるのは、『サイコだけど大丈夫』のキム・スヒョンと『私の解放日誌』のキム・ジウォン。
キム・スヒョンは『ある日~真実のベール』以来、約3年ぶりの連ドラ出演となり、パク・ジウン作家の作品に出演するのは『星から来たあなた』、『プロデューサー』に続いて3度目。歴代の2作品も大ヒットを記録している名作であり、韓ドラ好きにはたまらない最強タッグなのです。(『星から来たあなた』のド・ミンジュンが大好きなので両手を合わせて感謝しました)
一方、キム・ジウォンも『相続者たち』、『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~』などで人気を博す俳優。『太陽の末裔Love Under The Sun』のクールなボブヘアのエリート軍医の、あの子です。
社会現象を巻き起こしてきた大ヒットドラマの俳優陣&作家が集まった本作は、「あっ!」となる粋な演出が盛りだくさん。ドラマ冒頭で描かれるヒョヌとヘインの挙式シーンは、『愛の不時着』から誕生したビッグカップルであるヒョンビン&ソン・イェジン夫婦の結婚式をオマージュ。景色のいい屋外の式場であること、花のアーチなど一瞬でピンとくる演出となっています。
『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~』で大ブームとなった「私はかわいこぶってるんじゃなくて、かわいく生まれてきただけなんだもん」というキム・ジウォンの愛嬌シーンを、本作でキム・スヒョンがパロディしていたり(なんとアドリブだそう!天才!)、ヒョヌがカウンセリングを受けるクリニックの精神科医役として『サイコだけど大丈夫』で兄サンテ役を演じたオ・ジョンセが特別出演したりと、第1話だけでも至る所にドラマファンを楽しませる仕掛けが施されていて、まるで同窓会のような、懐かしくうれしい気持ちになれるところも視聴者をぐぐぐっと引きつけたのではないでしょうか。

財閥3世のホン・ヘイン(キム・ジウォン)。
“デパート業界の女王”と呼ばれるヘインは、内にも外にも敵の多い環境の中で後継者最有力候補まで登り詰めた強さを持つ女性。美貌も実力も名声も兼ね備えたヘインの根拠のあるプライドの高さは清々しく、「ヘイン姫」と呼びたくなるヒロインです。
そんなヘインは、ヒョヌへの態度も冷たいうえに、財閥一族の婿となり肩身の狭い思いをしている夫を気遣うこともなく、なんなら家族の集まりにわざと遅れて呼ぶという自己中っぷり。そりゃ夫婦の愛も冷めるわ……と思ってしまいますが、実はヒョヌのことを大切に想っていて、集まりに遅れて呼んだのも意地悪な家族からヒョヌを守るため。ヒョヌに横柄な態度をとる弟を裏で懲らしめるなど陰で盾となってあげているのですが、それがヒョヌに伝わっていないという不器用さが愛らしい。
ヒョヌが遺書を書き換えてもらうために突然優しくなっても、ヘインは“まったく。私のこと大好きなんだから”というように100%ピュアに受け取ってしまうところにもきゅん。世紀のNewツンデレヒロインが爆誕しました♡。
財閥令嬢ということで衣装も華やか。ヘインの衣装は計166着にもなるそう!うっとりするハイファッションの着こなしにも注目してください。

クイーンズグループ法務取締役兼、クイーンズデパートの法務チーム長のヒョヌ(キム・スヒョン)。
離婚したいけれど財閥家からの報復に怯えていたヒョヌは、ヘインが余命僅かだと知り、3ヵ月我慢すれば円満に別れられるとニヤリ。さらに、ヘインが結婚前に「ヒョヌに遺産を渡さない」という遺言書を書いていたことを知り、遺書を書き換えてもらおうと愛しているフリをするのですが、ここでキム・スヒョンのコメディ演技が炸裂! ヘインが息をしているか確かめようと顔を近づけたところ、寝ていたヘインが目を覚まして思わずキスで誤魔化したり、会議中にヘインが咳込んだだけで「救急車を呼んでください!」と指示したり。ヘインの病状について説明を受けるシーンでも、言葉は心から妻を心配している夫だけど、顔には「治られてしまっては困る」と書いてあって、オーバーでチグハグなヒョヌがおかしくてかわいい!!
そうしているうちに、だんだんとヘインへの愛が復活していくヒョヌ。そんな自分を否定しつつも、ヘインのピンチには必ず駆けつけちゃうんだからかっこいい。商談のチャンスを掴みに出席したパーティーで、参加者たちがほぼパートナー同伴だと知ったヘインが少し自信をなくしていると、さくっと裁判に勝訴して一番大事な場面ですっと横に現れたり、ヘインを襲おうとするイノシシを一発で仕留めたりだとか、かっこいいモードのヒョヌはまさにスーパーマン。ドラマを見ながら何度「ペク・ヒョヌー!!!!」と叫んだことか。
そして、ドラマのタイトルにあるように、本作は涙の演技もすごいんです。全16話でキム・スヒョンが涙を流したシーンは計40回(!)にも及び、くすっと笑える涙から、ヘインへの深い愛情が滲む涙、泣き叫ぶ姿などなど、キム・スヒョンの多彩な泣きの演技はさすが。主演2人の演技に引き込まれて、おもしろいのに涙が止まらない状態に。
Netflixで見られる!
『涙の女王』
全16話
Netflixシリーズ「涙の女王」独占配信中
【恋愛系】過酷な境遇も、一途な愛も、全部吸い込んで前に進むヒロインがクール『サムダルリへようこそ』

ソウルへと向かう若かり日のチョ・サムダル(シン・へソン、写真左から2番目)とチョ・ヨンピル(チ・チャンウク、写真右)
『サムダルリへようこそ』
全16話
出演:チ・チャンウク、シン・ヘソン、キム・ミギョンほか
Netflixシリーズ「サムダルリへようこそ」独占配信中
あらすじ
フォトグラファーになる夢を叶えるため、大都会ソウルで過酷な生活を送ってきたチョ・サムダル(シン・へソン)。実力と根性でトップの座に上り詰めたものの、思わぬスキャンダルで名声を失い、逃げるように故郷の済州島へと戻る。一方、サムダルの幼なじみで気象予報士のチョ・ヨンピル(チ・チャンウク)は、済州の気象庁で働いていた。都会での生活に身も心も傷だらけになったサムダルは、ヨンピルと気まずい再会を果たすが……。
ここが見どころ!
都会で成功した主人公サムダルが、ある日突然ドン底につき落とされ、逃げるように戻ってきた故郷の海辺の田舎町で、大好きだった幼なじみや家族に支えられて、本来の自分を見つけていくという物語。主人公のラブストーリーだけではなく、夢と挫折、家族や仲間の絆といった、登場人物たちの人生が丁寧に描かれているロマンチックコメディでした!

あれから時が流れて……ヨンピル(チ・チャンウク)とサムダル(シン・へソン)の重苦しい再会。

夢を叶えるため、サムダルリからソウルへと向かう幼なじみ4人。(写真左から)チャ・ウヌ(ぺ・ミョンジン)、ワン・ギョンテ(イ・ジェウォン)、サムダル、ヨンピル。
“ロマンス職人”チ・チャンウクと “最強コメディエンヌ”シン・ヘソンによる“ケミ”も見逃せません!
年齢=幼なじみ歴のサムダルとヨンピルは、もはや切っても切れない深い関係ですが、序盤は、破局済みの元カレカノらしい、近すぎて逆に遠い距離感でした。
思わぬ再会に、最初はよそよそしい雰囲気。一緒に過ごす時間が増えると口数は増え、次第に遠慮がなくなって(笑)、過去の別れについて、互いに「そっちがフッた!」と主張をぶつけ合う2人。そうかと思えば、小学生たちがじゃれ合うような無邪気な素顔を見せあったり、38年(!)も寄りそってくれているヨンピルの優しさに、サムダルがほだされたり……。「あんた以上のいい男を見つけようと思ったのに、あんなクズ男と付き合ってしまった」というサムダルのボヤキには共感しかありません(笑)。
なんてことのない場面に“2人が紡いできた特別な糸”が浮かび上がっては涙腺や笑いのツボを刺激するので、ハンカチ必携でご視聴ください。

実の息子のようにサムダル母ミジャ(キム・ミギョン)に世話を焼くヨンピル。劇中、ここの海女軍団がバギーを操ってカチコミに行くシーン、超カッコいいです!
サムダルとヨンピルだけでなく、故郷の仲間たちや親きょうだいといった脇役たちの物語も、しっかりと描かれている本作。
星になった最愛の妻を思い続けるヨンピル父(ソ・ヒョンチョル)や、周囲には気丈にふるまいつつも親友の死の責任は自分にあると自らを責め続けているサムダル母(キム・ミギョン)、財閥2世の元夫との関係に悩むサムダル姉(シン・ドンミ)や、サムダル妹でシングルマザーのへダル(カン・ミナ)とその娘ハユル(キム・ドウン)の切ない気遣い、一瞬であの頃に戻れる地元の同期のありがたさなどなど。
どのストーリーも、切なさや悲しみが温かな絆となって心に染みていきます……。
サムダルリの人々って、物事を放置しないんですよね。意見が衝突した時、拒絶するのではなく、相手の意見を受け入れたうえで説得を試みるか、お互いの着地点を見つけようと努力します(約1名例外もいますが)。
ただ、努力への打ち込み方が尋常じゃない。誘致を巡り対立する2グループ、数十人の海女たちが町民を巻き込んで、取っ組み合いの大ゲンカに発展したり、20年かけてわだかまりを解決した親子がいたりと様々ですが、皆さん、コトが終われば何もなかったかのようにテーブルを囲んで、酒を酌み交わしています。その姿の陽気なこと!
舞台となった済州島の青い空、青い海に囲まれてると、気持ちまでカラッとするんでしょうか。
済州島の美しい海や山の絶景、島の人々の情深いやり取りなど、心癒されるポイントがいっぱいの本作。手作りキムチやチゲ、獲れたての貝の和え物といった食事風景や、サンドの家が営む食堂、住民御用達のシュポ(小さな個人商店)の角打ちなど、旅への要素も盛りだくさん! 済州の旅に出かけるような気持ちで、気軽にご視聴くださいね。
Netflixで見られる!
『サムダルリへようこそ』
全16話
Netflixシリーズ『サムダルリへようこそ』独占配信中
【恋愛系】高校時代の元カップルが大人になって再会する、繊細なラブロマンス『その年、私たちは』

『その年、私たちは』
全16話
出演:チェ・ウシク、キム・ダミほか
Netflixシリーズ「その年、私たちは」独占配信中
あらすじ
高校時代、成績トップの生徒とビリの生徒が一緒に学校生活を過ごすドキュメンタリーに出演したことがきっかけでカップルになったクク・ヨンス(キム・ダミ)とチェ・ウン(チェ・ウシク)。10年後、ヨンスは広告代理店のチーム長としてバリバリ働き、ウンは正体を明かさない覆面画家として活躍していた。そんな折、当時の映像がSNSで話題となり、29歳になった現在の生活を撮影することに。5年前に別れてから一度も会っていなかった2人は、気まずい再会を果たす。
ここが見どころ!
元恋人同士が再会するラブストーリー。一見よくある設定に思えますが、本作はそこに“ドキュメンタリーの撮影”というエッセンスが加わり、ヨンスとウンの初々しい高校生時代、そして大人になった現在の姿が平行に描かれているところが新鮮! 双方の視点から「あの頃」を振り返り、ナレーションによって語られる主人公たちの“相手には言えない本当の気持ち”は、どれもリアルで胸に刺さるものばかり。主人公たちと一緒に思い出の映像を見ているような気持ちになりながら物語に没入することができるドラマです。
主演を務めるチェ・ウシクとキム・ダミは映画『THE WITCH/魔女』以来、3年ぶりの共演。『THE WITCH…』ではアサシンとして対立する関係だった2人が、本作では素直になれない元カップルを等身大で演じ、新たなケミを見せてくれています。
『THE WITCH…』以降も親交が続いていたそうで、ジャンルが180度異なる甘酸っぱくて切ないラブロマンスの演技も息がぴったり。本人たちも「最初からとても気楽だった」(キム・ダミ)、「お互いを信じて撮影することができた」(チェ・ウシク)とインタビューで語っています。

最悪の別れ方をしたウンとヨンス。5年ぶりに再会を果たすが……。
ウンは、両親の愛情をたっぷり受けて育ち、争いごとを嫌うマイペースな性格。自分を捨てたヨンスと再会したら水をかけて塩を撒くんだ!とずっと練習していた(そして実践する)という少し不思議ちゃんな部分や、ふわふわのパーマヘアがよく似合う柔らかい雰囲気などが、バラエティ番組で垣間見えるチェ・ウシクのいたずらっ子で人懐っこい素顔と重なります。
チェ・ウシクの出演作は『パラサイト…』しかり、『狩りの時間』(2020)、配信がスタートしたばかりの『殺人者のパラドックス』(2024)などがっつり&どっしり系が多いので、かわいいチェ・ウシクを堪能したいならぜひ本作を! また、“ウガウガファミリー”として親交の深いBTS・Vが歌うOST「Christmas Tree」にも注目です。
人に弱みを見せられない不器用なヨンスは、ウンへの当たりがまあまあ強め。“ツン”が多いからこそ時折見せる“デレ”な姿がかわいくてキュンときちゃいます。いつもはシャキッとしているけれど、酒に酔って感情がダダ漏れになってしまったり、大好きなおばあちゃんの肩でわんわん泣いたりと、人間味溢れる演技で『梨泰院クラス』のイソとはまた違ったキム・ダミの魅力に魅了されました。

制服姿も見事に着こなしてしまうキム・ダミとチェ・ウシク。
ヨンソとウンが別れた理由、そして大人になって再会してからも素直になれない2人が迎える結末とは? それぞれが抱える心の傷、将来への不安、挫折など、恋と共に人生の成長痛を経験していく主人公の姿は、誰しもがどこかで共感できることでしょう。
Netflixで見られる!
『その年、私たちは』
全16話
Netflixシリーズ「その年、私たちは」独占配信中
【恋愛系】“身代わりのお見合い”から始まるオフィスラブコメディ♡『社内お見合い』

『社内お見合い』
全12話
出演:アン・ヒョソプ、キム・セジョンほか
Netflixシリーズ「社内お見合い」独占配信中
あらすじ
「GOフード」の若きCEOのカン・テム(アン・ヒョソプ)は、創業者である祖父から結婚をせかされ、仕方なくお見合いをすることに。一方、平凡な会社員シン・ハリ(キム・セジョン)は、親友の財閥令嬢から自分の代わりに縁談を壊してほしいと頼まれる。ド派手な格好に生意気な性格の女性を演じて破談を試みるハリだったが、お見合い相手に現れたのは会社の社長・テムだった。
ここが見どころ!
原作は、総視聴回数3億回以上の大ヒット同名ウェブ小説&ウェブ漫画。容姿端麗で完璧なスペックを持つテムは、ワーカーホリックで恋愛への興味ゼロ。次々とお見合いを設定する祖父を止めるために、破天荒な財閥令嬢(を装っている)ハリに偽装カップルの契約を持ち掛けます。
偽装恋愛から始まるイケメン御曹司&部下の恋という、まさに韓国ラブコメの鉄板!!!近年は“かっこいい韓国ドラマ”が盛り上がっていたこともあり、久しぶりに“慣れ親しんだ韓国ドラマ”と再会した気分になりました。(どちらもそれぞれ魅力があって最高)
ラブコメの定番シーンがこれでもかと登場するのですが、コメディタッチな表現で笑いの要素たっぷりに仕上げているのが本作の魅力。脱げたスリッパがテムに当たってしまい顔を見られないように逃げるハリをテムがダッシュで追いかけたり(会社の中なのに(笑))、キム・ミンギュ&ソル・イナが演じるサブカップルが出会うシーンはハートが弾けるCGで一目ぼれを表現したりと、全体的な雰囲気がとにかくポップ。恋愛ドラマは甘すぎるという人もライトに楽しめると思います。

黄色い傘の下で見つめ合うハリとテム。
もう一つ新鮮なのが、展開の速さ。もう爆速です! 漫画を一気読みするような感覚で話が進んでいくから、もどかしさにモヤモヤする暇もありません(笑)。誤解からのすれ違いや三角関係といったラブコメの醍醐味はそのままに、間延びしない軽快なテンポのおかげで1時間があっという間! 面白さ&スピード感が韓国の若い視聴者に刺さり、初回4.9%でスタートした視聴率は最高11.6%を記録する大ヒット作となりました。
そして、なんといっても主演の2人のケミが抜群♡。テム役を演じたアン・ヒョソプは、『浪漫ドクター キム・サブ』シリーズ、最新作『いつかの君に』といった話題作に立て続けに出演している若手トップ俳優。ハリ役を『悪霊狩猟団:カウンターズ』シリーズ、日本のドラマ『重版出来!』の韓国リメイク版『今日のウェブトゥーン』などに出演し、ソロ歌手兼俳優として活躍するI.O.I出身のキム・セジョンが演じています。
原作漫画から飛び出してきたかのような2人のビジュアルはもちろんのこと、ハリの正体を知ってわざと意地悪をするテムと、正体がバレていないと思って会社員と偽装恋人の二重生活をするハリのやりとりが愉快。アン・ヒョソプもキム・セジョンも本作がラブコメ初挑戦でしたが、振り切った演技でときめきと笑いを届けてくれます。
理性的なテムがハリに惹かれていくツンデレっぷりは沼落ち必至。テムに似ているという始祖鳥(恐竜)のCGもいいスパイスになっているのでご注目ください(笑)。
Netflixで見られる!
『社内お見合い』
全12話
Netflixシリーズ「社内お見合い」独占配信中
【恋愛系】“韓ドラあるある”ゼロ!だからこそ面白い、ヒーリングドラマ『賢い医師生活』

『賢い医師生活』
各12話
主演:チョ・ジョンソク、ユ・ヨンソク、チョン・ギョンホ、キム・デミョン、チョン・ミド
Netflixシリーズ「賢い医師生活」シーズン1~2独占配信中
あらすじ
ソウルの総合病院「ユルジェ病院」で働く医師のイ・イクジュン(チョ・ジョンソク)、アン・ジョンウォン(ユ・ヨンソク)、キム・ジュンワン(チョン・ギョンホ)、ヤン・ソッキョン(キム・デミョン)、チェ・ソンファ(チョン・ミド)は、ソウル大学医学部の同期。新たな命が生まれ、今ある命が終わりを迎える病院という場所で、患者たちとともに生きる彼らの日常を描く。
ここが見どころ!
病院を舞台にした医療ドラマと言うと、欲望にまみれた組織内の権力争いや、神の手を持つドクターが活躍するなどドラマチックなストーリーが多いですが、『賢い医師生活』にはそういった“あるある”は登場しません。ツンデレなイケメン御曹司と最悪の出会いとか、ドキドキの三角関係とか、はたまた誰かへの復讐とか、そういうのもありません。描かれるのは、主人公5人の平凡な日常のみ。だけど、これがとっても温かくて味わい深いんです。
パク・ボゴム、ヘリ(Girl’s Day)らスターを生み出した大ヒットドラマ『応答せよ』シリーズのシン・ウォンホ監督&脚本家のイ・ウジョンがタッグを組んだという点でも、韓ドラ好きにとってはたまらない作品です。

肝胆膵外科医のイクジュン。バンドではギター兼ボーカル担当。
主人公の5人は、1999年にソウル大学医学部に入学。それぞれ一人前の医師としてキャリアを積み、40歳になって初めて同じ病院で働き始めることから物語はスタートします。そして、ユルジェ病院に入る条件としてソッキョンが「昔みたいにまたバンドをやりたい」と提案し、彼らは趣味でバンド活動を始めます。

視聴者からは入学年度に由来して「99ズ」の愛称で親しまれている。
明るい性格で誰からも愛されるイクジュン、仏のような性格だけどめちゃめちゃケチな一面を持つジョンウォン、厳しいこともズバズバ言うクールなジュンワン、ちょっと(いや、かなり?)マザコンでマイペースな性格のソッキョン、自分の仕事も後輩への指導もバリバリこなすカリスマたっぷりなソンファ。
医師として一流の腕前を持つ個性豊かな5人がさまざまな患者と向き合い、後輩を育てながら仕事終わりに集まってバンド活動をする。そんな彼らにとって当たり前の日常を淡々と描いています。素朴だからこそ心にじんわりと染み入って、気づいたら5人のことが大好きになっていました(笑)。
そしてもう一つ、このドラマには悪役がいません。主人公たちを中心に研修医からナースまでみんなが患者と真摯に向き合っています。その中でさまざまな命の物語も描かれ、毎話じーんと感動して思わず泣いてしまうドラマです。
癒されるドラマとして大反響を呼び、シーズン2まで放送された本作。今年は研修医を主人公にしたスピンオフ作品『いつかは賢くなる専攻医生活』(tvN)が放送予定ということで、ぜひ今のうちにシーズン2まで完走してください!
Netflixで見られる!
『賢い医師生活』
各12話
Netflixシリーズ「賢い医師生活」シーズン1~2独占配信中
【恋愛系】“アイドル×一般人”のロマンスは、夢のように美しく、ヒリヒリするほどにリアル『イ・ドゥナ!』

『イ・ドゥナ!』
全9話
主演:スジ、ヤン・セジョン
Netflixシリーズ「イ・ドゥナ!」独占配信中
あらすじ
アイドルとして人気絶頂だったイ・ドゥナ(スジ)は、突然引退を選択。大学に復学したドゥナはシェアハウスで暮らし始める。同じ大学に通うイ・ウォンジュン(ヤン・セジョン)も、ドゥナと同じシェアハウスに引っ越すことに。最初は勘違いやすれ違いでウォンジュンに不信感を持っていたドゥナも、彼の純粋さに気付き、次第に心惹かれていく。
数々の困難に立ち向かいながらも、想いを深めていく2人の恋を、切なくも美しく描く。

自室にいても、警戒心をあらわにするドゥナ

シェアハウスの入居時のウォンジュン。人柄の良さが伝わってくる
ここが見どころ!

ドゥナとウォンジュン、初対面のシーン
『イ・ドゥナ!』は、韓国の人気ウェブトゥーン(Web漫画)が原作。
まるで原作から飛び出てきたようなルックスに加え、確かな演技力で“国民の初恋”と呼ばれている元miss Aメンバーでトップ女優のスジ。そして、2016年のデビュー時から抜きんでた高い演技力で"怪物新人"と呼ばれた実力派俳優ヤン・セジョン。このふたりが主演を務めているのですが……、期待以上の純愛ロマンスでした!

ひとり佇む、物憂げなドゥナ。

自分が着ている服が、ドゥナが所属していたアイドルグループ「ドリームスウィート」のグッズだと知らないウォンジュン。これが誤解を生むことに。
人気ガールズグループ「ドリームスウィート」のセンターだったイ・ドゥナは突然引退を宣言し、大学生として復学。その後、とあるシェアハウスに一人引きこもるように暮らしているところ、平凡で真面目な大学生ウォンジュンが、同ハウスの2階に引っ越してくる。たまたま、友人からのプレゼントである、“ドリームスウィート”グッズを着たウォンジュンを見かけたドゥナは、彼をサセンペン(芸能人を執拗に追いかける迷惑ファン)だと誤解して……。
物語は“アイドル×一般人の夢のロマンス”という、とってもシンプルなストーリー。無駄な要素は一切入れ込まず、2人の心情を200%盛り込んだ“映像ファースト”なシーンの数々に、根こそぎハートを持っていかれます。(特に“キス職人”、ヤン・セジョンによるキスシーンは尊すぎます!)
感情の揺れ、気持ちの高まり、心の共鳴、押し寄せる不安……。互いを求めてやまない愛が彼らにもたらした心情は切なくも美しく、そしてどこか懐かしい。それは、2人の姿が、誰しもが一度は経験し、成長とともに忘れてしまった感情を呼び覚ますからなのかもしれません。
また、ドゥナの魔性の眼差しにも、ご注目を。

好意的な眼差しでウォンジュンを射抜くドゥナ
しかも、普段のドゥナは流行りの“姫カット”で、煙草の煙をけだるげにくゆらせるというアンニュイな雰囲気を纏いつつ、上から目線で“ツン”な態度なのに……。そうかと思えば、今にも泣き出しそうな瞳で相手の目を射つつ、肩を震わせて……。ドゥナの饒舌すぎる眼差しに心揺さぶられない人はいないはず。

ここぞという時の照明の使い方が本当に絶妙
それまで生きてきた世界がまったく異なるふたりが出会ったことで生まれた、愛と青春の日々。
この物語には、焦らし・焦らされ、嫉妬と不安という恋愛のスパイスに翻弄されながらも成長するカップルの、ヒリヒリするような恋のリアルが詰まっていました。
アイドルと平凡な学生のふたりは、一体、どんな未来を選ぶのか。その結末はご自身でチェックしてみてください。
Netflixで見られる!
『イ・ドゥナ!』
全9話
Netflixシリーズ「イ・ドゥナ!」独占配信中
【恋愛系】ヒロインに振り回されっぱなしの相手役の姿が愛しい、生まれ変わりラブロマンス『生まれ変わってもよろしく』

『生まれ変わってもよろしく』
全12話
主演:シン・へソン、アン・ボヒョン
Netflixシリーズ「生まれ変わってもよろしく」独占配信中
あらすじ
前世の記憶を持ったまま、転生を繰り返しているパン・ジウム(シン・へソン)。18回目の人生の時に出会ったムン・ソハ(アン・ボヒョン)に心惹かれるも、交通事故に遭い、この世を旅立ってしまう。
どうしてもソハに会いたいジウムは、19回目の人生で、彼の勤めるホテルに働き口を見つけ、一緒に働き始める。ソハに猛アプローチをかけるうち、ジウンは18回目の人生を奪った交通事故に隠されていた秘密と、自らが転生を繰り返している理由に近づいていく。
ここが見どころ!
本作は、幾度となく転生を重ね、パン・ジウムとして19回目の人生を送るヒロインが、短く終わってしまった18回目の人生で出会った初恋の相手を忘れられず、大人に成長した彼との再会を目指すという、生まれ変わりラブロマンス。
原作漫画は、日本をはじめ世界中で翻訳され、グローバル累積7億view(!)を記録した大ヒット作。原作の面白さを引き出しつつ、主人公カップルの魅力をより高めているのは、今回キャスティングされた、シン・へソンとアン・ボヒョンです。

1000年の記憶を持つヒロインのジウム役には、演技力抜群のシン・ヘソンが。複数の人格を演じているのに、するっと自然に演じています。
その相手役ソハは、切なさとセクシーさ、さらにはキュートさまでもが同居する声と表情で、全力で恋する男をアン・ボヒョンが担当。ジウムに振り回されてドキドキ、オロオロ、タジタジ……なソハの姿が、全力で推せるほどにかわいい! 『梨泰院クラス』での最凶の悪役チャン・グンウォンを演じたのと同じ人とは思えないくらいの愛らしさ。その要素でごはん3杯はいけます。
もちろん、時をかけて紡がれるストーリーも秀逸。主人公たちによる前世と心の傷をキーワードにした“答え合わせ”に萌えたり、世紀の告白シーンに泣いたり。忘れかけていた「LOVE」補給にぴったり♡
ちなみに、各エピソードには「喜悲哀歓」や「愛別離苦」といった四字熟語のサブタイトルが、ハングルで書かれています。韓国語を学んでいる人は、ドラマを観るとともに四字熟語の勉強にもなりそう♡
Netflixで見られる!
『生まれ変わってもよろしく』
全12話
Netflixシリーズ「生まれ変わってもよろしく」独占配信中
【恋愛系】初めてでも見やすいモダンなロマンス時代劇『新米史官ク・ヘリョン』

『新米史官ク・ヘリョン』
全20話
出演:チャ・ウヌ、シン・セギョンほか
Netflixシリーズ「新米史官ク・ヘリョン」独占配信中
あらすじ
自由と本を愛するク・ヘリョン(シン・セギョン)と、梅花(メファ)のペンネームで密かに執筆活動を楽しむ王位継承序列第2位の王子イ・リム(チャ・ウヌ)。2人は偶然街の貸本屋で出会うが、相手が梅花だと知らないヘリョンは本人の前で作品を酷評してしまう。その後、宮廷のすべてを記録する“女性史官”の試験に合格したヘリョンは、宮中でリムと再会する。
ここが見どころ!
チャ・ウヌにとって初の時代劇となった本作。劇中では、宮廷で幽閉されるように暮らしている王子を演じています。
まず目に飛び込んでくるのは、その見目麗しい韓服姿。立派な太眉が韓服とマッチして王子の気品を漂わせています。『女神降臨』などの現代劇のチャ・ウヌも素敵ですが、時代劇もこんなにしっくりくるとは! と驚きました。ひたすらに美しい!
時代劇は歴史を知らないとストーリーについていけないかも……というイメージを持つ人もいらっしゃるかもしれませんが、本作は時代劇の重厚感もありながら、パステルトーンの韓服が多く登場する華やかで幻想的な映像が美しく、ビジュアルからでもすっとなじめる作品に仕上がっています。

淡い色合いの韓服がチャウヌの爽やかなイメージにぴったり。
王から冷遇されて宮中の僻地に追いやられても、純粋に真っすぐ生きるリム。クールな役を演じることが多いチャウヌですが、本作ではちょっぴりわがままであどけない“箱入り息子”をチャーミングに演じています。(正しくは宮廷に閉じ込められていたのだけど)
巷では人気恋愛小説家・梅花のリムですが、実は恋愛経験ゼロ。お世話係から宮中の恋愛話や豆知識を聞いて本を書いています。そんな恋愛初心者のリムだから、ヘリョンのことを好きになってからもお世話係に「これって僕のこと好きってこと?」と確認したり、好きな気持ちが全部顔に出ちゃったり、なのに素直になれなかったりと、と~ってもピュア! お姉さんなヘリョンと年下男子のリムの“年の差恋愛”は、心臓がいくつあっても足りないほど胸キュン要素満載です♡。
確固たる信念と幅広い知識を武器にあらゆる困難に立ち向かっていくヘリョンがかっこよく、史官の仲間たちと団結していくお仕事ドラマとしても楽しめる『新米史官ク・ヘリョン』。チャ・ウヌとシン・セギョンには、ぜひ現代劇でも共演してほしい!
Netflixで見られる!
『新米史官ク・ヘリョン』
全20話
Netflixシリーズ「新米史官ク・ヘリョン」独占配信中
【恋愛系】エモさ際立つミステリーロマンス『いつかの君に』で“愛”を知ろう!

『いつかの君に』
全12話
主演:アン・ヒョソプ、チョン・ヨビン、カン・フン
Netflixシリーズ『いつかの君に』独占配信中
あらすじ
1年前、飛行機事故に巻き込まれた恋人ヨンジュン(アン・ヒョソプ)を忘れられないジュニ(チョン・ヨビン)。36歳の誕生日、自身に届けられた謎のカセットテープを再生した瞬間、1998年へとタイムスリップ! そこで別の時間帯を生きる、18歳の女子高生ミンジュとして目覚めてしまう。
そして、ジュニ(見た目はミンジュ)は、ヨンジュンと同じ顔をしたシホンと、彼の親友インギュ(カン・フン)と出会う。学校やミンジュのおじが経営するレコード店などで交流を深めていく3人は、次第に三角関係に発展。過去と現代、自分とジュニ、そしてシホンとヨンジュンの関係とは……。

ここが見どころ!
マレーシア、韓国、香港、日本などでも放送され、その世界観に沼オチする人が続出した、台湾発の大ヒットタイムスリップドラマ『時をかける愛』の韓国リメイク版です。
韓国版でも、恋人との死別からのタイムスリップ、時空を超えた後の同級生の三角関係というラブストーリー、さらに殺人というミステリー要素が、“メビウスの輪”のように複雑に絡み合います。
「タイムリープの理由は?」「事件の謎は?」「ジュニとヨンジュンのロマンスはどうなるの?」など、ドキドキ・ワクワク・ハラハラな疑問が無限ループ!

複雑な設定とストーリーのため、何度も“巻き戻し”(←重要ワードです!)して観てしまうので完走まではかなり時間はかかると思いますが、そのたびに新発見があり、そして「ゆるぎない愛とは何か」について深く考えることができる作品です。
Netflixで見られる!
『いつかの君に』
全12話
Netflixシリーズ「いつかの君に」独占配信中
【恋愛系】懸命に生きる私たちの心にじんわりと響く、ヒーリングロマンス・ドラマ『ドクタースランプ』

人生最大のスランプ期に突入したハヌルとジョンウ。思わぬ再会に、うろたえるが……
『ドクタースランプ』
全16話
出演:パク・ヒョンシク、パク・シネほか
Netflixシリーズ『ドクタースランプ』独占配信中
あらすじ
高校時代、学年1位を争うライバル同士だった、人気美容外科医のヨ・ジョンウ(パク・ヒョンシク)と麻酔科医のナム・ハヌル(パク・シネ)。ふたりは、同じタイミングで人生最悪のスランプに陥り、14年ぶりに再会する。最も輝かしい時にそれぞれ別の道を歩み、そしてどん底の時に鉢合わせた彼らは、互いに寄り添いながら、スランプという山を乗り越えていく。
ここが見どころ!
高校時代のライバル同士が14年ぶりに再会、とあらすじで紹介しましたが、実は本作の主人公を演じるパク・シネとパク・ヒョンシクも、2013年に放送された人気ドラマ『相続者たち』以来、約10年ぶりの再共演ということで話題となっていた本作。思った以上に癒されるドラマでした。
以下、見どころポイントをお伝えします!

まずは、作品のストーリーから。
天才高校生ヨ・ジョンウ(パク・ヒョンシク)の高校に、全国模試で同点1位だったガリ勉の美少女ナム・ハヌル(パク・シネ)が転校してくる。以来、成績1位をめぐり、ふたりは何かと競い合うように。
その後、ジョンウは国内のトップ医大を経て、実力と人柄を備えたスター美容外科医として順風満帆な日々を歩んでいたある日、不可解な医療事故によって人生が一変する。汚名を着せられ、周囲にいた人々も離れてしまう。さらに莫大な借金を抱えて、車も家も売るハメに。
一方、学生時代から勉強漬けだったハヌルは、大学病院で麻酔医師として働いていた。しかし、度を増していく上司のモラハラやパワハラ、病院内での孤立によって心身に不調をきたし、バーンアウト(燃え尽き)症候群の “うつ病”と診断されてしまう。
それぞれが人生のスランプ期に落ち込む中、ハヌルの実家の屋根部屋にジョンウが引っ越してくる。突然の再会に戸惑うふたりだったが……。
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どんな不幸が訪れても耐えられる、と信じる力を得たハヌルとジョンウ。
この作品、シリアスとサスペンスだけでなく、ラブコメ要素もかなり高い!
パク・シネとパク・ヒョンシクの掛け合いが、とにもかくにもキュート。特に制服姿でじゃれあうふたりの温度差のあるコメディ演技にニヤニヤが止まりません♡
同じ優等生でも、闘争心をむき出しにするのはジョンウ。ハヌルに対抗して、ある時は大量の粉末コーヒーを口にかっこみ、またある時はクールを決め込みつつ、足もとでは貧乏ゆすり。また、消しゴムを忘れた彼女に「消しゴムをあげる」と言いつつ、ひと文字も消せないほど小さな欠片だけ渡すなど、まるで小学生のような意地悪も(笑)。試験でハヌルに負けたとわかるや否や気絶するシーンは、もはやコントです。
そんな、天才なのにどこか子供じみているジョンウを、パク・ヒョンシクが生き生きと演じています。
滑稽に見えるくらい、真摯に努力し続けてきたジョンウとハヌル。それぞれの痛みを共有しながら、人生の“スランプ”を、どう乗り越え、どのような感情を抱き、最終的にどんな決断をするのか、本編を観てぜひ確かめてみてください!
Netflixで見られる!
『ドクタースランプ』
全16話
Netflixシリーズ『ドクタースランプ』独占配信中
【恋愛系】ときめきが止まらないラブコメディドラマ『キング・ザ・ランド』

『キング・ザ・ランド』
全16話
主演:イ・ジュノ(2PM)、イム・ユナ(少女時代)
Netflixシリーズ「キング・ザ・ランド」独占配信中
あらすじ
キングホテルのフロントデスク担当のチョン・サラン(イム・ユナ)は、優秀な働きぶりが認められ、全ホテリエ(※ホテルマン、ホテルウーマンの総称)の憧れのキャリア、VVIPラウンジ「キング・ザ・ランド」へ配属される。しかし、そこでキンググループの御曹司、ク・ウォン(イ・ジュノ)と最悪の出会いを果たす。偽りの笑顔を軽蔑するウォンと、業務のために常に明るく笑わなければならないサラン。正反対な彼らは、いつしかひかれあっていき……。
ここが見どころ!
大手ホテルを舞台に、財閥グループの御曹司と平凡なホテル従業員が身分違いの恋に落ちる王道ラブロマンス。
トップ“演技ドル”として活躍している少女時代のユナと2PMのジュノが主演を務めることから、配信開始前から注目を浴びていた本作。スタートするやいなや、Netflixの“週間グローバルトップ10”の1位(テレビ・非英語部門)を獲得しているんです。

再会を避け続けるサランと、彼女を追うウォン。愛らしい攻防もこのドラマの見どころ。
なんといっても、ユナとジュノが繰り広げる、一分の隙もないロマンチックシーンが一番のみどころ! 悶絶するしかありません!
「えっ、ここで抱きしめるの?」「えっ、そっちからハグ?」「えっ、ずぶ濡れで(以下自主規制)」など、視聴者のハートを狙い撃つ胸キュンシーンが満載。
それに加えて、豪華ホテルや済州島、タイでロケを行っているため、1話1話が素敵なラブソングのMVのように美しい!
視聴後は二人になりきって(!?)、恋や旅をしたくなっちゃうこと間違いなし!
また、王道のラブロマンスでありながらも、ホテリエとして優秀なサランが自らの力で夢を叶えようとする姿も、今っぽくていい感じ。
恋・仕事・旅のおいしいところが詰まった本作で、不足気味の「LOVE」を補ってみませんか?
Netflixで見られる!
『キング・ザ・ランド』
全16話
Netflixシリーズ「キング・ザ・ランド」独占配信中
【恋愛系】『スタートアップ: 夢の扉』で仕事に恋にパワーをチャージ!

『スタートアップ: 夢の扉』
全16話
主演:スジ、ナム・ジュヒョク
Netflixシリーズ「スタートアップ:夢の扉」独占配信中
あらすじ
祖母と二人で暮らしてきたダルミ(スジ)。幼い頃に両親の離婚によって姉と離れ離れになり、ナム・ドサン(ナム・ジュヒョク)という少年と子供の頃に交わした文通が心の支えになっていた。それから15年後、韓国のシリコンバレーといわれる「サンドボックス」の講演会で財閥令嬢となった姉と再会するダルミ。対抗意識から会ったこともないドサンと起業をすると嘘をついてしまい……。

姉の会社が主催する交流会にドサンと出席すると宣言してしまう。
ここが見どころ!
成功を夢見る若者たちがスタートアップに飛び込んで困難に立ち向かいながら成長していく姿を描く。爽快感のある物語で“明日も頑張ろう”と思わせてくれる青春ドラマ。
“国民の初恋”の異名をとり、最近は『イ・ドゥナ!』で演じたあざとかわいいドゥナ役で再び視聴者をとりこにしたスジと、『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』『二十五、二十一』などに出演し、繊細な演技に定評のあるナム・ジュヒョクがW主演。コロナ禍真っただ中だった2020年に配信され、おうち時間を盛り上げてくれると日本でも注目を集めました。

ダルミと起業を目指すことになるドサン。
お仕事とラブストーリーのバランスが絶妙なところも本作の魅力。「サンドボックス」で信頼できる仲間と出会い、時にすれ違いながらも力を合わせて数々の困難を乗り越えていく様は、熱くて、爽やか。どんなピンチにも果敢に前向きに立ち向かっていくダルミがかっこよく、内気な理系男子から実力・自信ともにめきめきと成長するドサンも頼もしく、ポジティブな気持ちにさせてくれます。
最終話まで主人公たちを応援しながら楽しめる『スタートアップ: 夢の扉』。モチベーションを上げたい時におすすめの作品です。
Netflixで見られる!
『スタートアップ: 夢の扉』
全16話
Netflixシリーズ「スタートアップ: 夢の扉」独占配信中
【恋愛系】2番手男子のウィ・ハジュンに癒される『ロマンスは別冊付録』

『ロマンスは別冊付録』
全16話
出演:イ・ジョンソク、イ・ナヨン、ウィ・ハジュンほか
Netflixシリーズ「ロマンスは別冊付録」独占配信中
あらすじ
記録的な若さで編集長になった天才作家チャ・ウノ(イ・ジョンソク)。家の物を勝手に使う不気味な家政婦をクビにしようと思っていたが、実はその正体は姉弟のように過ごしてきた片思いの相手カン・ダニ(イ・ナヨン)だった。
かつてコピーライターとして活躍したダニは、夫の浮気が原因で離婚、シングルマザーになっていた。自分の力で生きていこうと再就職を目指すも挫折ばかり。元夫と住んでいた家も失ってしまう。その後、ダニはウノが所属する編集部に雑用係として就職し、ウノの家に居候しながら契約社員として働き始める。
こうして新しいスタートを切ったダニ。偶然出会った青年チ・ソジュン(ウィ・ハジュン)と急接近したり、ウノの後輩編集者のソン・ヘリン(チョン・ユジン)がウノに想いを寄せていることを知ったりと、プライベートも動き出して……。
ここが見どころ!
出版社を舞台に、長いブランクを打破して社会復帰するヒロインの苦悩や奮闘、年下男子とのロマンスを描いたロマンスドラマ。メインカップルを演じるのは、『ピノキオ』(2014)、『あなたが眠っている間に』(2017)などをヒットに導いたイ・ジョンソクと、本作が9年ぶりのドラマ復帰となったイ・ナヨン。
ウノにとって子供の頃に交通事故から救ってくれたダニは初恋の相手。ダニが結婚した後も彼女の幸せを願って密かに思い続けるほど一途ですが、ダニはウノの気持ちに全く気づいていないというところがミソ。ウノを弟分だと思って純粋にかわいがるダニがかわいいし、職場ではクールな編集長のウノが、ダニの前では子供っぽく嫉妬したりと年下感全開になってしまうところにきゅんきゅんして、視聴中は口角が上がりっぱなしでした。
一方で、理不尽な目に遭いながらも全力で取り組むダニのお仕事の部分も見どころ。編集部の人々はみんなクセが強いですが、本が好き!いい本を作りたい!という思いが共通していて、ダニも自分らしい働き方を見つけていきます。姉弟のようだった年上女子×年下男子の関係性が変化していく甘いロマンスはもちろん、編集部で働く人々のさまざまな事情を描いたお仕事ドラマとしても楽しめる作品です。

2人が出会った日にソジュンが拾った犬は、ダニがクムビ(恵みの雨)と名付けた。
ダニは住む家を失ってウノの家に居候しているため、ウノが特大アドバンテージを持っているにもかかわらず、ソジュンの猛追もすごい。どんどんダニとの距離を縮めていきます。
ダニの“ご近所さん”だったソジュンですが、ダニの会社まで迎えに来て「今まで偶然に会ったけど、これは違う。あなたとデートしたい」と直球勝負! 「3カ月だけ付き合ってみない?」と告白する時も「まずは一緒に出勤して、仕事終わりに時間があったら一緒に食事をしましょう」とダニを思いやりつつ、「明日何時に出勤しますか?」とあま~い笑顔でもう一押しするところまで、年下特有のかわいさにスマートさまで兼ね備えていて沼らせポイントが高い……! ダニに向ける大型犬のような人懐っこい笑顔に心を掴まれること間違いなしです!
ドラマではダニが37歳、ウノが32歳、ソジュンは29歳。ダニを一番近くで見てきたウノと、新しいときめきをくれるソジュン。年下男子たちによる恋のバトルにきゅんと癒されてください♡。
Netflixで見られる!
『ロマンスは別冊付録』
全16話
Netflixシリーズ「ロマンスは別冊付録」独占配信中
【スリラー系】想像を超える展開の連続!『イカゲーム』シーズン2

『イカゲーム』シーズン2
全7話
出演:イ・ジョンジェ、イ・ビョンホン、ウィ・ハジュン、コン・ユほか
Netflixシリーズ「イカゲーム」シーズン1&シーズン2:独占配信中
あらすじ
イカゲームで優勝してから3年後。ギフン(イ・ジョンジェ)は黒幕を暴いて残酷なゲームを終わらせようと、スカウトマンの“めんこ男”(コン・ユ)を探していた。しかし、ギフンの努力が実を結ぼうとした時、運営組織を倒す道のりは想像をはるかに超えて危険であることが判明する。一方、失踪した兄イノ(イ・ビョンホン)を探してイカゲーム会場に潜入するも銃で撃たれてしまった元刑事・ジュノ(ウィ・ハジュン)は、奇跡的に一命を取りとめ、イカゲームが行われる島を独自に突き止めようとしていた。それぞれの目的のために手を組むことにしたギフンとジュノ。そして、ギフンはゲームを終わらせるために再びイカゲームに参加することを決意する。
ここが見どころ!
① 情けない男からヒーローへ?ギフンの新しい魅力が開花

456億ウォンを黒幕を暴くためだけに使い、ほぼ手つかずのまま残していたところが“根っこはいい人”なギフンらしい。
50歳近くにもなって母親からお金をもらい、ダメだとわかっていてもギャンブルをやめられないケチで情けない男だったギフン。知力や体力に優れているわけでもなく、イカゲームも“勝ち上がった”というより“勝ってしまった”といったほうがしっくりくる人物でした。そんなギフンが、2回目のイカゲームでは、自分の手で悪夢のようなゲームに終止符を打つという強い信念を持ってリーダーシップを発揮します。短く整えられた髪やその精悍な顔つきはまるで別人のようです。
シーズン1は、イカゲームで生き残ろうとするギフンを自分もイカゲームに参加したような気持ちで応援していましたが、シーズン2はそこに正義感と使命感に満ちたギフンが黒幕に立ち向かう復讐系ドラマとしての視点も加わり、面白さが倍増! “ダメ男だけどなんだかんだ運がよくていいやつ”から“勇敢な主人公”として帰ってきたギフンの活躍に注目です。
② 新ゲーム&新ルール追加でよりスリリングに

新ゲームも韓国の昔ながらの遊びをモチーフにしている。
シーズン2も「だるまさんがころんだ」からゲームがスタートします。不気味な女の子のロボット「ヨンヒ人形」も続投です。
動いたら即死のルールを知っているギフンはプレイヤーたちに「止まれ!」と呼びかけ、前回よりも多くのプレイヤーを生存させることに成功します。しかし、「カルメ焼きの型抜き」だと思っていた第2ゲームにまさかの変化が! ギフンはプレイヤーたちの命を守りながらゲームを終わらせることができるのか?ギフンも視聴者も予測できない新ゲームの数々が、ストーリーにさらなるスリルと緊張感を与えています。

説得したり、裏切ったり、投票シーンは毎回手に汗握る展開に。
シーズン2では、各ゲームの後に生存者がゲームを継続するか否かを決めることができる“投票システム”が登場。シーズン1でも第1ゲーム終了後に投票する機会が与えられましたが、今回はそれが義務となって毎回行われ、棄権が過半数を超えた場合はそれまでの賞金を生存者全員で山分けすることができます。
一見、プレイヤーに有利なルールに思えますが、「今の賞金でいいから生きて帰りたい」という人たちと、「命がけで勝ったんだからもっと多くの賞金が欲しい」という人たちで意見が真っ二つに。ファン・ドンヒョク監督は「全世界で分断や葛藤、憎悪が激化しているように思う。宗教や理念、出身、性別、人種によって集団がどのように分断し対立するのかについて表現してみたかった」とシーズン2の核となる要素に投票システムを挙げており、選択肢が与えられたことによって生じるプレイヤー間の対立も重要な見どころとなっています。
新キャストには『ミセン~未生~』のイム・シワン、『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』のパク・ソンフン、『椿の花咲く頃』のカン・ハヌル、『セレブリティ』のパク・ギュヨン、『Sweet Home-俺と世界の絶望-』のイ・ジヌク、元BIGBANGのT.O.Pことチェ・スンヒョンなど豪華俳優陣が集結。個性豊かなキャラクターたちが抱えるさまざまな事情、極限状態で繰り広げられる人間模様にも注目を。
③ フロントマンとの対決

イ・ジョンジェとイ・ビョンホンの競演にしびれる!
シーズン1の最後で仮面を取り、視聴者を驚かせたイ・ビョンホン。イ・ジョンジェとの直接的な共演シーンがなかったため、シーズン2に期待していた人も多いのではないでしょうか。シーズン2では、その期待をはるかに超える形でギフンとフロントマンの対決が描かれ、イ・ジョンジェとイ・ビョンホンのヒリヒリする演技バトルを拝むことができます!
なぜ昔イカゲームに参加したのか、どうしてフロントマンをしているのかなど、まだまだ謎は多いのですが、ギフンを翻弄するイ・ビョンホンの演技がもうすごくて。静かな緊張感が漂うギフンとフロントマンのやり取りにハラハラが止まりません!
Netflixで見られる!
『イカゲーム』シーズン2
全7話
Netflixシリーズ「イカゲーム」シーズン1&シーズン2独占配信中
【スリラー・ホラー系】友情・恋・社会風刺に、Kゾンビまで堪能できるゾンビアクションスリラー『今、私たちの学校は...』

『今、私たちの学校は...』
全12話
主演:出演:パク・ジフ、ユン・チャニョン、チョ・イヒョン、パク・ソロモン、イ・ユミ、ユ・インスほか
Netflixシリーズ『今、私たちの学校は...』独占配信中
あらすじ
突然、謎のゾンビウイルスが蔓延したヒョサン高校。女子高生オンジョ(パク・ジフ)は、幼なじみチョンサン(ユン・チャンヨン)たちとともに、ゾンビと戦いながら、命からがら教室へと逃げこむ。途中、同級生のナムラ(チョ・イヒョン)やスヒョク(パク・ソロモン)が籠城する教室に合流。だが、仲間の裏切りに遭う。
教師は頼りにならないうえ、警察も助けてくれない絶望的な状況の中、校内に取り残された生徒たちは、生き残りをかけ、壮絶な闘いをくり広げる。そしてゾンビの恐怖は学校から市区域、さらには国全体へと広まっていき……。
ここが見どころ!
韓国と言えば、映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』、ドラマ『キングダム』、『Sweet Home -俺と世界の絶望-』といった、良質なゾンビスリラー作品が数多く生まれています。
今回紹介する『今、私たちの学校は...』は、ゾンビスリラーのいいところを救い上げ、さらに恋愛、友情、家族の情愛、社会風刺まで盛り込んだ最高のエンタメ作品に仕上げられたシリーズ作品。すでにシーズン2の制作も発表(配信日未定)されており、すでに観た方はもちろんのこと、未視聴の方は、お楽しみ倍増が約束された作品なんです。

その発端は教師イ・ビョンチャン(キム・ビョンチョル)の科学室から
一寸先の展開すら予測できないスリル、キレのあるアクション、学校→市街地→国全体と大きく移り変わるスケール感! さらに、“人間VSゾンビ”、“人間 VS人間”の物理的&精神的対決の見事な演出によって高まった「そこでこうくるか!」という中毒性も手伝って、一度観はじめたら、最終話(全12話)まで興奮がノンストップ!
一気観どころか、シリーズ周回ループに突入したという猛者も少なくありません(まさに自分ですが)。
俊敏な動きや、そのおどろおどろしい見た目に定評のあるK(韓国)ゾンビにビビり散らかしながらも周回視聴を果たした自分が感じた魅力ポイントはこちら。
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ゾンビから逃げる途中で見つけたビデオカメラに、自らの動画を残すオンジョ。
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チャンヨン覚醒! ギター片手に大切な人たちを守り始める
本作は学生たちがゾンビと生き残りをかけて戦うサバイバルスリラーですが、“きゅん”も描かれています! 恋愛モードでの主役は、幼なじみのオンジョ(パク・ジフ)とチョンサン(ユン・チャンヨン)、委員長のナムラ(チョ・イヒョン)と元不良のスヒョク(パク・ソロモン)です。
消防官の父親と2人暮らしのオンジョと、彼女の家の隣に住むチョンサンは、オンジョを慕うピュアな地味男子。序盤はオンジョの尻に敷かれて頼りなかったチョンサンがゾンビ出現後は急成長。危険もいとわずにオンジョや仲間を助け、より魅力的に。そんなチョンサンを見て、自分の本当の気持ちに気づくオンジョ。その恋心の過程に、きゅん!
一方、ナムラ&スヒョクが絆を深めていく描写も最高です。ずっと周囲に心を開かなかった優等生のナムラが、ゾンビパニック以降、スヒョクに少しずつ感情をあらわに。その様子は、なかなか懐かなかった猫が、少しずつ素を見せてきて、ある日突然、甘えてくる感じに似ていて、きゅん! ナムラ&スヒョクのキスシーンは屈指の美しさです。この場面は17テイク(パク・ソロモン談)も撮ったそうで、そのエピソードを思い出しながらループ視聴するのもアリです。
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死を恐れ、自分を正当化するために過ちを犯し、孤立するナヨン役を演じたのは、『イカゲーム』でジヨン役を演じた、イ・ユミ。
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授業中の平和な場面。ゾンビパニックの前と後のギャップがすごい
「何度も見ると細かい伏線に気づくでしょう」(イ・ジェギュ監督)という言葉どおり、登場人物たちの何気ない言動が、後々重要なモチーフとなる伏線に何度も驚かされます。
また、舞台となる4階建ての校舎(全長100mも!)は、大型セットで用意。そのカフェテリアで生徒たちが初めてゾンビと対峙するシーンは、なんとワンテイク(カット割りなしで長回しで撮影)! 突然現れたゾンビの群れに、200名もの生徒が食堂で逃げ惑うシーンは圧巻。
演出だけでなく、いじめや貧困格差、光州事件(1980年)、セウォル号沈没事故(2014年)を想起させる描写、コロナ禍の現在の状況との類似点など、全編を通して織り込まれた社会風刺にもうなってしまいます。ゾンビの出現という甚大な災害が発生しても、強者の救助が優先され、弱者は置きざりにされる。学校には救助隊も警察もやってこないし、非感染エリアに助けを求める老人と幼女は生たまごがぶつけられ……。必死で戦う子ども(弱者)と、安全な場所から静かに見下ろす大人(権力者)の構図の描き方が秀逸すぎて、胸が痛みます。
なぜ胸が痛むのか。それはきっと、ドラマの世界が、私たちの生きる現実世界とリンクしているから。「若者たちは生き延びることができるの?」「大人たちは彼らを助けるの?」は、そのまま、自分たちに問われているようで、何度も観てしまうのかも。
観れば観るほどに新しい発見がある本作、ぜひご視聴くださいませ。
Netflixで見られる!
『今、私たちの学校は...』
全12話
Netflixシリーズ『今、私たちの学校は...』独占配信中
【スリラー・ホラー系】パク・ソジュン好き必見! 新機軸を打ち出したクリーチャースリラー『京城クリーチャー』

『京城クリーチャー』シーズン1
全10話
主演:パク・ソジュン、ハン・ソヒ
Netflixシリーズ『京城クリーチャー』独占配信中
あらすじ
ときは1945年の春。京城(読み:キョンソン/植民地時代のソウルの呼称)にある謎めいた病院を舞台に、質屋を営むチャン・テサン(パク・ソジュン)と探偵ユン・チェオク(ハン・ソヒ)が手を組み、人間の欲望によって生みだされた怪物や、怪物より貪欲な人間に立ち向かう姿を描いたクリーチャースリラー。
ここが見どころ!
今回紹介するのは、人気俳優パク・ソジュンの最新作『京城クリーチャー』です。
『梨泰院クラス』以来、3年ぶりの主演作というだけでも注目度が高かったのに、人気女優ハン・ソヒとの共演、『ストーブリーグ』(2019年)のチョン・ドンユン監督と、『浪漫ドクター キム・サブ』(2016年)シリーズの脚本家カン・ウンギョンがタッグを組んだということで、話題になった本作。

傷だらけのテサンを見つめるチェオク
「時代劇とクリーチャーを掛け合わせた新機軸の注目作」ですが、パク・ソジュン本人曰く、本作は「あの時代を生きていた人々の様子を描いている」とのこと。
クリーチャーや軍の非道さに目が行きがちですが、本編をよくよく観てみると、過酷な時代を生きる人々の慟哭だけでなく、友情や愛といった感情も垣間見ることができます。
「戦時下で生きること」は、過去のことではなく、現代を生きる我々にとっても、もはや地続きのことと言えるでしょう。だからこそ続きが気になる……と思っていたら、シーズン2も配信!
主演はパク・ソジュンとハン・ソヒが続投し、舞台はシーズン1(1945年)の78年後(2024年)の世界とのこと。78年後の“今を生きる人々の姿”がどう描かれるのか、今から期待大です!
レトロなパク・ソジュンも素敵でしたが、現代の姿も楽しみですね♡
Netflixで見られる!
『京城クリーチャー』シーズン1
全10話
Netflixシリーズ『京城クリーチャー』独占配信中
【ファンタジー系】悪役に初挑戦したビョン・ウソクのヤンデレ演技が光る!『力の強い女 カン・ナムスン』

重い荷物を軽々と背負うナムスン
『力の強い女 カン・ナムスン』
全16話
出演:イ・ユミ、キム・ジョンウン、キム・ヘスク、ビョン・ウソクほか
Netflixシリーズ「力の強い女 カン・ナムスン」独占配信中
あらすじ
ナムスン(イ・ユミ)は、幼い頃、父親と訪れたモンゴルで迷子に。その後、モンゴル人夫婦に保護され育てられるが、幼い頃の過去の記憶をなくしてしまう。育ての親から十分な愛情を注がれて成長したナムスンは、保護された時の所持品から、自分が韓国出身であることを知る。生き別れた家族を探すために韓国へと渡るが、新種麻薬事件に巻き込まれ、自身の真の強さを試されることになり……。
ここが見どころ!
本作のストーリーは、代々、女性にだけ怪力が受け継がれる遺伝子を持つヒロインと、その母と祖母、3世代が世直しをしていくというもの。
22歳の主人公カン・ナムスンを演じるのは、あの『イカゲーム』のイ・ユミ。母ファン・グムジュをキム・ジョンウンが、さらに恋に世直しにと人生を謳歌する祖母キル・ジュンガンを、“国民の母”と異名を持つキム・ヘスクが演じています。
「怪力女性がヒロイン? その設定、どこかで……」と思った方、正解です!
本作は、2017年に放送されたドラマ『力の強い女 ト・ボンスン』のスピンオフという位置づけ。前作の主人公カップル、ト・ボンスン(パク・ボヨン)とボンスンの相手役であるアン・ミンヒョク(パク・ヒョンシク)が、本作にカメオ出演しているので、そちらも探してみてくださいね。それでは、ストーリーのみどころを紹介します。
正義感が強く、天真爛漫なナムスンのドタバタ劇にスカッ!
まず、何といってもモンゴルで育ったナムスンの、竹を割ったような性格が気持ちいい! 都会育ちの人間にとって「本音と建て前」は社会常識のひとつ。しかし、大自然の中で育ったナムスンにとって、そんな常識なんてはおかまいなし。いいことはいい、ダメなことはダメと正直に言うし、理不尽さを感じたら訴えるし、わからなかったらその場で素直に質問します。そこがいいんです! セクハラ、パワハラ、モラハラなど、世間の女性たちを悩ませている諸問題を気持ちよく(物理的にも)ぶっ飛ばしてくれます。

空港の税関でも自身の身の潔白を“タメ口”で堂々と述べるナムスンがカッコいい!
スカッと度を高めているのは、若くしてホームレスとして暮らす彼女の友人たちや、詐欺師にならざるを得なかった若者、さらには新型麻薬を牛耳る悪の組織といった闇の存在を、しっかりと描いているところ。
ジェンダーや貧富の差、詐欺や薬物といった社会問題を適度に混ぜ込み、ただのアクションコメディではなく、社会派エンターテインメントとして魅せる手法は、さすが韓国ドラマ。爽快で痛快です。

ナムスンと双子の弟との2ショット。全然彼女に似ていない弟くんですが、よく食べる姿がかわいいです。
冒頭でナムスン一家の女性たちの特徴について話しましたが、それでは男性陣はどうなのでしょうか。はい、「気弱で優柔不断」「力が弱く、メンタルも発言力も圧倒的に女性よりも弱い」。つまり、ナムスンの家の男性たちは、基本的に女性陣のいいなり(笑)。しかし、スーパーパワーで実力行使する彼女たちとは別の形で、物事をサポートしています。彼女たちの暴走を諫めたり、(たまに)助言を与えたり、いっぱいご飯を食べることで癒し(?)を与えたり。誰かにとっての欠点が、別の誰かの長所や魅力になることを教えてくれます。

愛する人が倒れ、動揺するナムスンの祖母ジュンガン。
一代で財を築き上げ、孫のいる年齢になっても恋をし、その街に暮らす人々の平和を守る、ナムスン一家の女性たち。
彼女たちの姿には、現代に暮らす私たちを縛っている、「性別」「肩書」「年齢」からの解放というメッセージが込められているように思えてなりません。

何の感情もこもっていないロボットのような応対が、シオの平常運転。
そのビョン・ウソクが、本作では、流通販売会社・DOO-GOの代表リュ・シオを演じています。腹の内どころか感情ひとつ見せず、目的のためには手段を選ばない冷徹さで、次々にミッションを進めるシオ。実は麻薬の製造・流通にまで手を染めていて、部下に指令を下す姿は“悪党”そのもの。『ソンジェ~』で魅せたピュアさとさわやかさがまったくない、“ダークなカリスマ”演技にきゅん!

スーツがお似合いのシオ。涙の理由は本編で。
そして、「俺と付き合う?」「一日中君がいなくて気になったし、会いたかった」「僕に好かれるのは嫌かな?」と、ナムスンに猛アタック! 神が生み出した唯一無二の完全完璧ルックスから放たれる熱烈な愛の告白に畳みかけられたら、自分なんぞは好きじゃなくても秒で恋に落ちて、「好き好き大好き、愛してる!」と全世界に向けて叫びまくると思うのですが、そこはナムスン。ハートも超人。
「私も韓国ドラマが面白かったら次の話が気になるし、観たいし、そういうことじゃないですか」とはぐらかすのですが、すかさずシオは「僕が好きなのが嫌なんですか? 心配しないで、急がないから」と、鋼鉄のハートで迎撃。
どうすればシオ(というかビョン・ウソク)を愛さないでいられるのか、本気で教えてほしい……。
強烈なヤンデレモードで愛を語るビョン・ウソクの姿は、2024年6月現在、本作でしか観ることができないので、ぜひともチェックしてください。
Netflixで見られる!
『力の強い女 カン・ナムスン』
全16話
彼史上最もイケてない警官役だけど、回を追うごとにその“姿”にハマっていく『椿の花咲く頃』

ソウル勤務から、半ば左遷の形で地元の派出所に異動した巡査のヨンシク(カン・ハヌル)。
『椿の花咲く頃』
全20話
出演:コン・ヒョジン、カン・ハヌル、キム・ジソクほか
Netflixシリーズ「椿の花咲く頃」独占配信中
あらすじ
女手ひとつで息子を育てるドンベク(コン・ヒョジン)に突然訪れた、新たな恋の予感。
シングルマザーへの偏見と差別に負けることなく、幸せをつかむことはできるのか。
愛に傷付き、何度も裏切られた経験から、心に傷を持ったドンベクと、「愛があれば大丈夫」と信じる田舎くさくも善良なヨンシク(カン・ハヌル)。そんな2人を取り囲む、地域密着型のロマンティックコメディドラマ。

息子ピルグ(キム・ガンフン)の髪の毛を愛おしそうに触れる、母ドンベク(コン・ヒョジン)。
ここが見どころ
今回ご紹介するのは、韓国ドラマファンなら一度は耳にしたことがある『椿の花咲く頃』。コメディ、サスペンス、ヒューマン、ロマンスなど、実に様々な要素が複雑に絡まり、視聴者の琴線を絡ませまくった名作です。2019年の作品を、なぜおすすめするのか。
それはカン・ハヌル演じるヨンシクが、めっちゃカッコいいから!
カン・ハヌルといえば、ドラマ『イカゲーム』シーズン2出演者のひとり。「彼の姿が待ち遠しい!」という方は、本作をチェックしてみて。イケメンで演技も上手く、“美談製造機”と評されるほどに人柄もいいカン・ハヌルらしさを最も昇華したキャラクターが本作のヨンシクなので、きっと満足いただけるはず。
それでは、おすすめポイントです!

「美人ママ」であり「かわいそうな未婚の母」のドンベクは、近隣の人に心無い言葉を投げかけられることも。
舞台となるのは、オンサンという小さな田舎町(ロケ地は韓国・慶尚北道にある浦項市郊外の九龍浦。ノスタルジックな町並みが良き)。ここに乳飲み子を連れたシングルマザーのドンベク(コン・ヒョジン)が引っ越してきたところから物語が始まります。
幼い頃は母親に、成人してからは恋人に捨てられ、ひとりで産んだ息子と生きていくため、ドンベクはオンサンで「カメリア」という居酒屋を始めます。町の男たちが常連となって店は大繁盛する一方、町の女たちからはあからさまにのけものにされ、妬み嫉みは日常茶飯事。しかし、「母親に捨てられた」過去を持つドンベクは自己肯定感が低く、反論できず、口ごもってばかり……。
そんな時に現れたのが、我らがカン・ハヌル!
ソウル勤務だった警官・ヨンシクは、優れた捜査勘の持ち主でしたが、正義感の高さゆえに問題を起こしてオンサンの交番に左遷されます。そして、町で見かけたドンベクに一目ぼれ。その後は、猪突猛進にドンベクへの好意を、ただひたすらに示し続けるのです。
ぶっちゃけ、本作を観るとドンベクを取り巻くつらい現実も見えてきます。
シングルマザーであることによって軽んじられたり、未婚の母だと後ろ指を指されたり。しかし本作では、ドンベクが真正面から社会に立ち向かい、悪者をやっつけて大団円……、という話ではありません。性差別、親子関係、自尊心、嫉妬と劣等感、虚栄を張ってしまうこと、地域社会で暮らす……など、一筋縄ではいかない問題をあるがままに取り上げ、現実世界のように行きつ戻りつ、緩やかに変化をくり返しながら、人生という山の斜面を登っていきます。そんなドンベクに影響を与えるキーマンがヨンシクなのです!
物語前半は、町の人々や男性陣からドンベクに対する偏見や蔑視についての場面が数多く描かれます。特に印象的だったのは、「ピーナッツをサービスしろ」と店の大家がしつこく絡んでくるシーン。この大家は自尊心に問題があり、「自分が見下されている」と感じるような言動を相手がとると騒ぎ立てるんです。酒の勢いもあり、どんどんエスカレートする彼は、「この店の店主は笑顔さえもない」と言いがかりをつけ、腕まで掴む始末。「はいはい」と、あしらうこともできるのですが、彼女はキッパリと拒否。

ドンベクが気になって仕方のないヨンシク。
そして、以降ヨンシクの一途でひたむきなメッセージが、その後のドンベクを幾度も支えます。
元恋人で子供の父親であるジョンニョル(キム・ジソク)と再会し、「(女手ひとつで育児をする)こんなつらい人生を送ってほしくない」と言われたドンベク。たったひとりで息子を育ててきた8年をまるっと否定された彼女は泣きたくなるほど、みじめな気持ちに。その時、ヨンシクがドンベクにかけた言葉がこちら。
「あなたは弱くない。身寄りのない未婚の母が、ピルグを立派に育てながら店を切り盛りしてる。
責任感もあるし、道徳的に生きている。そのうえ、誰よりも真面目で一生懸命だ。
それって称賛に値することですよ。普通だったらとっくに挫折してます。
だから忘れないで。あなたは誰よりも強くてすばらしい人です。誰よりも立派です」
……こう言われて、ほれない人います?
彼女自身と彼女が築いた歴史を全肯定する言葉にホッとしたのは、きっとドンベクだけじゃないと思います。
ここまでイケメンだの、カッコイイだのと散々ほめまくってきたヨンシクですが、物語序盤の港町の巡査・ヨンシクは、とにかくイケてなかったです!
「カン・ハヌルはどこよ⁉」と叫びだしたくなるほどに見た目がダサいし、動きもダサい(写真ではわかりにくいですが、劇中はすべてがもっさりしてる)。食堂でつまようじを使ってシーシーする姿なんて、想像を超える冴えなさ(笑)。「巡査の制服×カン・ハヌル」という、どう料理しても高級料理にしかならない組合せなのに、弾けないポップコーンのように口の中でジャリッとする残念クオリティーなんですよ。じゃあ、私服はオシャレなのかと言えばそうではなく、襟元とスソがヨレヨレのシャツをインせず、見かねた母親に直されるというね……。
ところが回を重ねるうちに、そのダサさが眩しく見えるのです。それは思い込みや偏見をものともせず、対象の本質を見るヨンシクという男の在り方に視聴者が感化されていくからかも。

どう見ても漁師町の冴えないカップルなのに、めっちゃ輝いて見えます!
ドンベクの元々の強さを引き出し、それを彼女と周囲に再確認させたヨンシク。相手を理解し、支え続ける存在として特別な魅力を持った彼の生き方は、愛や尊重の在り方の幅を広げてくれます。心に余裕がない時、ささくれ立ってる時、自信を失いかけた時など、本作を観てください。彼の言葉と行動が心に沁み込んで癒されるはずです。
Netflixで見られる!
『椿の花咲く頃』
出演:コン・ヒョジン、カン・ハヌル、キム・ジソクほか
Netflixシリーズ「椿の花咲く頃」独占配信中
【ヒューマン系】バスタオル必携! 人生賛歌ドラマ『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』

写真左からチョ・サング(イ・ジェフン)、ハン・グル(タン・ジュンサン)、家族同然の隣人ユン・ナム(ホン・スンヒ)。
『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』
全10話
出演:イ・ジェフン、タン・ジュンサン、ホン・スンヒ、チ・ジニほか
Netflixシリーズ「ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です」独占配信中
あらすじ
父ハン・ジョンウ(チ・ジニ)と息子グル(タン・ジュンサン)は、遺品を整理し、故人の想いを遺族に届ける遺品整理業の"MOVE TO HEAVEN"を親子で営んでいた。ある日、病を抱えていたジョンウが急死。アスペルガー症候群の息子を心配したジョンウは、生前に後見人として弟チョ・サング(イ・ジェフン)を指名しており、サングとグルはひとつ屋根の下、一緒に暮らすことに。最初は遺産目当てだったサングだが、"MOVE TO HEAVEN"で働き、グルとともに過ごすことで、少しずつ心情に変化が表れる。
ここが見どころ
秋の声が聞こえてきましたが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
自分はややセンチメンタルモードになっておりまして、「泣ける話が観たいな……」と思い、本作をピックアップした次第です。
本作は、父ジョンウを失くして一人ぼっちになったアスペルガー症候群の青年グルと、父の弟で、寄る辺なく生きるチンピラボクサーの叔父サング。孤独な2人が家族になっていくまでを描いた物語です。この作品の何がいいって、主人公親子であるジョンウ&グルの親子、ジョンウ&サングの兄弟関係に号泣必至なうえ、各話で登場する故人や遺族のお話も涙なくしてはみれない、グッとくるエピソードが満載なところ。しかも、それがたったの全10話で観れるんです! 週末にサクッと完走できるボリュームはありがたいですよね。
「次は何を観ようかな?」という方は、本作をチェックしてください。観終わったあと、自分を取り巻く世界が違って見えてくるはずですよ。
それでは、本作のみどころを紹介します。
タイトル“ムーブ・トゥ・ヘブン”に込められた意味に涙
本作のタイトルは『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』。実は、劇中の遺品整理会社の社名が「MOVE TO HEAVEN」なんです。
遺品整理を業者に頼むということが何を意味するのかというと、片付けてくれるような身内がいないか、家族と疎遠になっている孤独死が原因であるケースがほとんど。毎話、誰かが亡くなるのですが(みんな、善良ないち市民なのに!)、「MOVE TO HEAVEN」の人々は彼らを軽んじることはありません。故人が亡くなる直前まで住んでいた場所を清掃しながら、ていねいに遺品を整理します。その姿は清掃業などではなく、慈愛に満ちた引越し業者。故人が天国へ行けるよう、最後の引越しのお手伝いをするんだというグル親子の姿勢が胸に刺さります。
作業の始まりと終わりには故人への祈りを捧げ、作業時にはできる限り、マスクや手袋は可能な限り使わない彼ら。(衛生的にどうなのかということはひとまず置いておいて)良い意味で淡々と丁寧に遺品を回収していく姿は、まさに「故人の最後の引っ越し」のようで、静謐な時間が流れるのでした。

遺品整理の仕事を始める前に故人への哀悼の意を表する、息子グル(タン・ジュンサン)と父ジョンウ(チ・ジニ)。
それらをより感動的にしているのは、アスペルガー症候群のグルの視点で描かれる作業中のシーン。ドローンで撮影したかのように俯瞰で街の景色を映したり、故人の遺品や、そこから浮かび上がる生前の故人の記憶に降り注ぐ光の描写が、まるで“天国への階段”を想起させるほどに、まばゆく輝いているのでした。さらに、グルの携帯音楽プレーヤーから流れるクラシック音楽も、故人に捧げられた鎮魂歌のようで。
「どんな人生であっても、故人は尊重されるべきである」
「故人の想いは、伝えるべき人に伝えられる」
そんな強い思いが伝わってきました。

遺族に遺品を渡そうと努力するグルと、そんな甥っ子を見守るサング。
基本的にマジメで感動的な物語ですが、2話以降、笑いの要素が増えます!
1話は、世界一やさしい父ジョンウと、そんな故人の想いを大切にしていた父の姿を見ていたグルが驚異的な記憶力で遺品から想いを読み解いて遺族に伝えていくという感じで話が進むのですが、2話以降のグルの相棒は、ジョンウの弟サングにバトンタッチ。このサングがかなりのクセ者。ムショ上がりで、兄の遺産狙いでグルと暮らしはじめたチンピラボクサーなんですよ(言い方!)。

サングの腕に傷を見つけては治療しようとするグルのワンコっぷりと、最初は嫌がっていたのに、途中からまんざらでもなくなってくるサングに萌え♡
食べたら食べっぱなし。飲んだら飲みっぱなしで、不規則極まりない日常を送る肉体派のサング(ボクサーのはしくれなので、いい体してます)。一方、家の中のモノがちょっと動いたり、変わっているだけで「アンデヨ!(ダメです!)」とパニックに陥るグル。アスペルガー症候群特有の強いこだわりを持つ彼は、規則正しく清潔好きで、絶対に自分のペースを変えられないんですね。
さらに、闇ボクサーのサングは、しょっちゅうケガをこさえて帰ってくるのですが、グルはケガを見逃しません。過去の顧客や父親のことを思い出して「手当しないと死んじゃう!」と不安になって、治療をしようとサングをかまい倒すんです(涙)。
グルの素直な心に感化され、亡き兄の愛情を知ることで、トラウマを乗り越えていくサングの心の変化にも号泣(何度目……)。
毎話、泣かされるので、ハンカチの予備をご用意ください。

グルの父であり、サングの兄、ジョンウの慈悲深きご尊顔……。
グルの出自エピソードであったり、グル親子と付き合いのある廃品回収業を営むおじさんが脱北者だったり、実際に韓国で起きた、過去最大級の三豊百貨店崩落事故(『応答せよ1994』や『ただ愛する仲』でも取り上げられていましたね……)にまつわるエピソードが盛り込まれていたりと、韓国の社会問題と、それらによって人生を変えられてしまった人々の様子も。
この作品を通して、どんな困難に直面しても「愛する想い」は消えないし、「大事な人を愛し、大切にしていく」ことで、故人と残された人々の人生は、より強く輝くのだと感じました。
喜怒哀楽を、人生という五線譜の上に載せて奏でる人生賛歌。
そんなメロディが聴こえてくるような本作を、秋の夜長のお供にしてみては?
Netflixで見られる!
『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』
全10話
Netflixシリーズ「ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です」独占配信中
【ヒューマン系】中学生たちの青春がきらめくスポーツドラマ『ラケット少年団』

写真左からバトミントン部キャプテンのユンダム(ソン・サンヨン)、ウチャン(チェ・ヒョンウク)、ヨンテ(キム・ガンフン)、へガン(タン・ジュンサン)。
『ラケット少年団』
全16話
出演:キム・サンギョン、オ・ナラ、タン・ジュンサン、ソン・サンヨン、チェ・ヒョンウク、キム・ガンフン、イ・ジェイン、イ・ジウォンほか
Netflixシリーズ「ラケット少年団」独占配信中
あらすじ
主人公のユン・へガン(タン・ジュンサン)はプロを目指す野球少年。父親のヒョンジョン(キム・サンギョン)が知人の借金の保証人になったことから、へガンの野球クラブの費用すら捻出できない経済状況に。へガンの妹ヘイン(アン・セビン)が喘息持ちということもあり、父親はソウルから遠く離れた中学校のバトミントンコーチの職に就く。都会から田舎に転校してきたへガンはバドミントン経験者。寄せ集めのバドミントン部を廃部の危機から救うため、コーチである父親とともに、再びラケットを握り、大奮闘するのだが……。

ヘガン父であり、バトミントン部コーチのヒョンジョン(キム・サンギョン)。彼の適当さとふてぶてしさ、素っとん狂な表情がいちいちおもしろい(笑)。どうみても3枚目なのですが、時時折垣間見える繊細さのさじ加減が絶妙。強いるでもなく、ほったらかしにするでもなく、息子と生徒たちの最善を見極めている感じがよき!
ここが見どころ
オリンピックに、夏の高校野球と、例年よりも熱い2024年の夏、皆様どうお過ごしでしょうか。「スポーツってドラマティックだよね」「もっとスポーツに浸りたい!」というお気持ちが残っている方に特におすすめしたいのが今作。
ソウルから遠く離れた過疎の村で、中学生たちがバドミントン部の存続をかけて一致団結! と言っても、「気合いだ~!」で乗り越えるようなスポ根ドラマでもなければ、先輩のシゴキやいじめのドロドロも、ほぼゼロ。友情、家族、村の人々との交流、そしてちょっぴりのラブストーリーまでが、優しく織り交ぜられたヒューマン青春スポーツドラマなんです。
そんなわけで、本作の推しポイントを説明します!
1中学のバドミントン部のドタバタを演じ切った主要メンバー(男子4名&女子2名)の演技がすごい! 真っ直ぐなへガン(タン・ジュンサン)たちの言葉にハッとさせられたり、元気になれたり。大人になるにつれ、人は世間体や責任を複雑に考えてしまうもの。だからこそ、「まだ何者でもない」ピュアで真っ直ぐなへガンたちの言葉が刺さるんです。

写真左からセユン(イ・ジェイン)、ハンソル(イ・ジウォン)。セユンは女子バトミントンを背負ったエース。2人は仲良し。
たとえば、日本チームとの試合で勝利したとき、コーチが生徒に「日本が嫌いでしょ? 正直に言ってもいいのよ」と言うんです。女子選手たちは「嫌ってません。とても親しくしてます」と。ではなぜ、気合を入れて戦ったのかと聞かれた彼女たちは、こう答えます。「相手が日本でなくても同じように戦っていました。これはスポーツだから。バドミントンで戦うだけです」ときっぱり。その場にいた大人たちはハッとした顔をしながら「俺たちより大人だな」と感心するのでした。一方、同じ質問をされた男子選手たちはというと……。「怒られたくなかったから頑張りました」だそうで。素直か!(笑)

女子はだいたいキリッとしてるんですが、男子選手たちの方は、わりとズレ気味というかゆるっとしてます…。
子どもたちの熱演もさることながら、子供たちを見守る大人たちにもご注目を。
友情や初恋、家族など描かれるが、日々の生活の中でご近所さん=村人たちが深く関わってきます。5歳のヘイン(ヘガンの妹)が迷子になれば村人全員で探しまわり、料理を作りすぎたら(あるいは味に自信がなかったら)近所へとおすそ分け。おばあさんの100歳の誕生日を村中で祝い、冠婚葬祭や困った問題も村ぐるみで考え解決。子どもたちのバドミントンの試合には村中で現地へかけつけて応援。まるで、ご近所付き合いがあたりまえだった“昭和”の時代のよう。

写真左から村長(ノ・ウヒョン)、、ヒョンジョン(キム・サンギョン)、ヘガン、ヘウン(アン・セビン)。引っ越してきた直後のヒョンジョン一家。ド田舎すぎてロングドライブをした結果、ヒョンジョンとヘガンの目の下にクマが(笑)。
村での生活は、ただただ平凡な日常そのもの。しかし、大人たちそれぞれが抱える問題にも焦点を当てて丁寧に描いているんです。ヒョンジョンはコーチ、そして親として悩み、また完璧に見えるヨンジャ(オ・ナラ。ヘガンの母)も辛い思い出が。老夫婦はすてきな子供部屋(村で唯一、Wi-Fi完備)まで用意しているのに、肝心の孫は遠くに住んでいて空き部屋のままだし、100歳の母親と2人暮らしの中年の娘は都会者を毛嫌い。さらに都会からやってきた中年夫婦はワケアリなのか生きる気力がなく、過疎化が進む村なのに村長はノープラン……。
様々な問題を、時に優しく、時に激しい言葉でぶつかり合いながらも、互いに助け合い、解決していく村人たち。子どもたちは大人に助けられ、大人たちも子どもたちに教えられながら、問題を最善の方向へと導いていくんです。つまり、本作は村で暮らす全員が成長するリアル青春ドラマなんですね。

めったにお目にかかれない(笑)ユンダム、ヘガン、ウチャンの教室シーン。彼らが高校に進学できるのかも確かめてくださいね(笑)。
田舎が舞台ということもあり、ほのぼのと癒されるストーリー、豪華出演者たちが魅せてくれる演技に、泣いて笑って感動しきりの、全16回でした。基本的には中学生メインのスポーツ青春ドラマではありますが、スポーツをする意味、そこから得られるもの。そして、決して忘れてはいけないこと。若者世代、そしてかつての少年少女だった今の大人たちに投げかけられた真摯なメッセージが胸にささる作品でした。
Netflixで見られる!
『ラケット少年団』
全16話
Netflixシリーズ「ラケット少年団」独占配信中
【ヒューマン系】Netflixの申し子、美しく青きソン・ガンが高く舞う!『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』

写真左からチョロク(ソン・ガン)、ドクチュル(パク・イナン)。
『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』
全12話
出演:パク・イナン、ソン・ガンほか
Netflixシリーズ「ナビレラ -それでも蝶は舞う-」独占配信中
あらすじ
一流のバレエダンサーを目指すイ・チェロク(ソン・ガン)は、自分を取り巻く厳しい現実のせいでスランプに陥っていた。一方、郵便配達員として家族のために働き続けたシム・ドクチュル(パク・イナン)は定年を迎え、残りの人生を考え始めていた。ある日、友人の葬式の帰りにダンススタジオを通りかかったドクチュルは、チェロクが踊る姿に心を奪われる。
ドクチュルは子どもの頃バレエダンサーに憧れていたが、貧しい家庭環境がそれを許さなかった。かつてあきらめた夢に挑戦するため、ドクチュルはダンススタジオに再訪し、バレエのレッスンを受講したいと伝えるが、チェロクは相手にしない。それでも熱心に通い続けるドクチュルを見たバレエスタジオの団長から、チェロクはドクチュルのバレエの指導者に、ドクチュルはチェロクのマネージャーになるよう言い渡される。
かくて23歳と70歳の奇妙なバレエレッスンが始まり……。
ここが見どころ
今回紹介するのは、“47歳”もの年の差を超えて、バレエでつながった老人と若者の物語、『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』。嬉しくも悲しく、熱くて切なく。観る者すべてに勇気と感動を与える極上の夢追い物語でした……。
高みを目指す若きバレリーノ、チェロク役には人気俳優ソン・ガン。70歳でバレエに挑戦するのドクチュルを、大御所俳優パク・イナンが熱演しています。
原作は韓国ウェブトゥーン(縦読み漫画)で、漫画界のアカデミー賞と呼ばれる“アイズナー賞”のベストウェブコミック(2022年)にもノミネートされた人気作。ドラマ化のみならず、2023年には全本語版コミックも発売。今年春には、三浦宏規さん・川平慈英さん・狩野英光さんほか出演で、日本でミュージカル化も! 世界的にも大注目の作品になっています。

自主レッスン中のチョロク。
一方、パク・イナンが演じているドクチュルは、バレエスタジオの門を叩いたものの、当然、最初は全然踊れなくて、基礎動作とストレッチばかりなのですが、どうみても素人のそれなんですね。しかしドクチュルは、47コも年下のチェロクを“師”として敬い、厳しい練習にも必死に食らいつき、自主練習も欠かさず、真剣にバレエと向き合います。
その一方で、チェロクのマネージャーとしてのドクチュルは、持ち前の勤勉さで、毎朝のコールはもちろん、コンディションや練習量、食事などを事細かに記録。さらに風邪をひけば、家を訪ねておかゆを作り、薬やおかず、梅エキスといった体にいいものもしっかりと差し入れるなど、渾身のサポート。
スランプでやさぐれモードになっているチェロクから見れば、ただのお節介にしか思えないのですが、次第にお節介は真心となって、孤独と不安で隙間だらけだったチェロクの心を埋めていくのです。また、ドクチュルがバレエに挑む真摯な姿が、チェロクの心に情熱の火を灯していき、二人の間に特別な絆を結んでいくのです。

人のよさが滲み出ているドクチュルの笑顔。
何歳になっても夢を追いかける姿、周りに反対されても諦めないドクチュルの姿は、ともすれば「70も過ぎて妙なことを始めたお節介じいさん」になりかねません。
そこは半世紀以上も最前線で活躍する大俳優パク・イナン。大らかで人情深く、お節介だけど憎めないかわいらしさで、まわりに愛情を与えるドクチュルを、魅力たっぷりに演じています。
ドクチュルな真剣な思いと優しい言葉、そして思いやりの数々は、慈愛に満ちた海のように周囲の人を包み込み、チェロクだけでなく、明るい未来を描けなかった若い世代の背中も押していくのです。

バーでレッスン中のドクチュル。毎瞬間、全力投球!
「今こそ新しいことを始めよう」。そんな希望を胸に抱きつつも、なかなか踏み出せずにいることってありませんか?
ドクチュルがバレエに挑むキッカケは、旧知の友が最期に言い残した後悔でした。友の慟哭を聞いて、「バレエをやらないまま、人生を終えることはできない」と決心したドクチュル。世間体や、家族の反対や、体力的限界にも負けず、必死にバレエに食らいつきます。そこまで努力しても、妻や息子、孫は「いい歳をして何を言っているのか」と冷ややか。
一方、若いチェロクが順調満帆かと言われたら、そうではありません。親元を離れて生きているチェロクは、経済的にも精神的にも不安だらけ。若いが故の迷いもあります。
つまり、夢を追うことへの苦悩や葛藤は、年齢に関係なく付きまとうってこと。だからこそ、本作で描かれる夢を追うことの苦悩、乗り越えた先にある奇跡が、心を揺さぶるのだと思います。

「準備が整うまで待つな。まずはスタートを切れ」
「さあ次はお前の番だ」
そう若者たちに声をかけるドクチュルの言葉は、画面の向こう側にいる我々にもエールを贈ってくれているようで、胸に沁みます。
年齢も、生きてきた環境も違う2人をつないでいるのは、バレエへの情熱。自分の夢を他人に踏みつけられたり、容赦のない“老い”という時の流れに、怒り、苦しみ、絶望しながらも前へと進み続ける2人。彼らを見ていると、「したいことをする」その先には「幸せ」というまばゆい光景が広がっているのだなと思いました。
タイトルの“ナビレラ(나빌레라)”は、韓国語で「蝶のように美しく羽ばたく」という意味。ソン・ガンの蝶のような舞いに見惚れ、パク・イナンの演技やセリフに胸打たれ。2人の追いかける夢の結末に涙するはずです。
Netflixで見られる!
『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』
全12話
Netflixシリーズ「ナビレラ -それでも蝶は舞う-」独占配信中
【ヒューマン系】彼女たちの人生の一瞬一瞬の愛おしさ、その輝きを共有してほしい作品『39歳』

写真左からチョン・チャニョン(チョン・ミド)、チャ・ミジョ(ソン・イェジン)、チャン・ジュヒ(キム・ジヒョン)。
『39歳』
全12話
出演:ソン・イェジン、チョン・ミド、キム・ジヒョンほか
Netflixシリーズ「39歳」独占配信中
あらすじ
皮膚科医のチャ・ミジョ(ソン・イェジン)、演技指導者のチョン・チャニョン(チョン・ミド)、化粧品セールスマネージャーのチャン・ジュヒ(キム・ジヒョン)は20年来の親友。うれしいことも辛いことも、ともに乗り終えてきた3人は、40代を目前にして、それぞれ人生の“宿題”と向き合っていた。だがある日、残酷な運命が訪れる。
ここが見どころ
みなさん、『39歳』はもうチェック済みですか?
こちらは良質なシスターフッド作品として話題になっていたドラマ。20年来の友情をメインに、さらにはアラフォー女性が直面するリアルについても心に刺さるように描いていて、世代を問わず、学びのある作品です。
バリキャリ、不倫中(と言っても、プラトニックな関係)、そして恋愛経験ほぼゼロという独身女性3人は、39歳をどう過ごすのか……。共感が止まらない、だけど泣けて感動する。そんな本作の見どころをご紹介します。
アラフォー女性のリアル

才色兼備の皮膚科医ミジョ。なんでも持っているかのような完璧さの裏には悲しみが。
本作は、脚本家のユ・ヨンア(映画『7番房の奇跡』、『82年生まれ、キム・ジヨン』など)が、40歳を目の前にして人生を見つめ直す3人の女性の“生き様”を描いた物語です。
その3人とは……。
養子でありながら裕福な家庭で大切に育てられ、皮膚科を営む院長ミジョ(ソン・イェジン)。演技指導者で、長い間、1人の男性と不倫関係を続けてはいるけど、純粋でさっぱりした性格のチャニョン(チョン・ミド)。そして、長らく恋愛からは遠ざかっているものの、真実の愛を見つけたいデパートの化粧品販売員として働くジュヒ(キム・ジヒョン)。
20年来ものあいだ、仲の良い友人としてともに過ごしてきた彼女たちは固い絆で結ばれています。
そして、全員39歳。40代を目前に控えた微妙な心の揺れや、恋愛模様、友人関係や親子関係などが、おかしくも切なく、時には身を切るような切実さで描かれる場面も。恋愛に人生が押し切られるような関係や貧富の差が強調されることはないけれど、40代を目前にした女性が何を選択し、何を切り捨て、彼女自身の人生を貫いていくのかという“アラフォー女性のリアル”がしっかりと描いている作品は、韓国ドラマでは新機軸。そのリアルさは、世代に関係なく、女性の心に刺さりまくっているようです。

『賢い医師生活』で大ブレイクを果たしたチョン・ミド演じる、チャニョン。サバサバしてるのにピュアな性格が素敵♡
主人公の3人組を演じるのは、『愛の不時着』のソン・イェジン、『賢い医師生活』のチョン・ミド、『海街チャチャチャ』や『D.P. -脱走兵追跡官-:シーズン2』のキム・ジヒョン。しかも、3人とも同じ1982年生まれというキャスティングの徹底ぶり。
それぞれが主役を張れるビッグな役者なうえに、リアル同級生(2021年の撮影当時、3人はガチで39歳)たちは阿吽の呼吸で、親友同士にしか出せない雰囲気を漂わせていました。
ソン・イェジンについては言わずもがな、チョン・ミドも、キム・ジヒョンも、ミュージカルや演劇でキャリアを積んできた実力派女優。揺らぎ世代の女性たちの繊細で複雑な感情を、それぞれが丁寧に表現していました。
彼女たちの“明るさ”とは対照的に描かれる重いテーマが、第1話・開始3分後の葬儀のシーン。20年来の付き合いがある家族同然の親友3人組のうちの1人が亡くなることを前提に物語が進んでいくのです。
出だしから、あまりにも衝撃的な展開。「一体、何があったの?」とイッキにドラマの世界へと引きこまれたかと思えば、彼女たちの1人に“余命半年”が宣告されて……。
ありふれた、しかし、とてつもなく悲しい状況の中で彼女たちは選びます。
できる限り楽しい時間を過ごすことを。大切な相手を尊重することを。
人生の伏線を回収するように、残された宿題を解決していきます。

大人のパジャマパーティ(といっても、着ているのはミジョだけだけど)って、楽しいですよね!
各話の冒頭に挿入される、回想シーン。何気ない会話のこともあれば、3人にとっての“ちょっとした事件“だったりするのですが、それがそのエピソード回の切ない伏線となって、物語に引き込まれていきます。彼女たちの人生の一瞬一瞬の愛おしさを、視聴者も共有しているような気分にさせてくれるのです。
「人生にとって一番大切なのは、誰かと過ごした時間である」。
「別れは、始まりでもある」
そんなことを何度も噛みしめたくなるドラマです。
Netflixで見られる!
『39歳』
全12話
Netflixシリーズ「39歳」独占配信中
【ヒューマン系】青春は永遠? 夢を奪われた若者たちの成長と初恋を描く『二十五、二十一』

『二十五、二十一』
全16話
出演:キム・テリ、ナム・ジュヒョクほか
Netflixシリーズ「二十五、二十一」独占配信中
あらすじ
アジア通貨危機で韓国が深刻な経済不況に陥っていた1998年。予算を減らされたことでフェンシング部が廃部になってしまったナ・ヒド(キム・テリ)は、フェンシングを続けるために憧れの選手コ・ユリムが通う高校に転校する。同じ頃、ペク・イジン(ナム・ジュヒョク)は、裕福な家庭に育つも不況の影響で父の会社が倒産し、大学を中退してアルバイトを掛け持ちしながら生計を立てていた。時代に夢を奪われた2人は、18歳と22歳で初めて名前を呼び合い、お互いを励ましながら支え合う関係になっていく。
ここが見どころ!
皆さんは、放送終了から時間が経っても忘れられないドラマやキャラクターはいますか?
韓国ではロスのことを「후유증(読み:フユチュン、意味:後遺症)」のほかに「앓이(読み:アリ、意味:患う)」と言います。「후유증」は作品そのものをさす時に使われる一方で、「앓이」には特定の人物を意味するニュアンスが含まれ、主に登場人物や俳優の名前につけて「〇〇앓이」と表現します。
私にとっては、今回ご紹介する『二十五、二十一』のペク・イジン(ナム・ジュヒョク)がまさにその一人。今でも振り返るたびに胸がギュッとなるほど“患っている”キャラクターです。前述の通り表現するなら、“ペク・イジン앓이”というわけです。

本作で多くの視聴者をとりこにしたナム・ジュヒョク。韓国のポータルサイト「NAVER」でも「ペク・イジン앓이」の記事が大量にヒット!
1997年、韓国はアジア通貨危機や財閥の倒産などの煽りを受けて経済危機に陥り、「国際通貨基金(IMF)」の救済を受けることになります。本作で登場する「IMF」とはこのことです。1998年には2万社あまりの企業が倒産したと言い、物語はこの時代を舞台に描かれます。
イジンは名門大学に真っ赤なオープンカーで通うお坊ちゃまでしたが、父親の会社が倒産してしまい、22歳で小さな部屋を借りて一人暮らしすることに。
若くして夢も希望も失くしてしまったイジンが引っ越した町で出会うのが、夢に向かって突き進む18歳のナ・ヒド。IMFのせいでフェンシング部が潰れちゃったけど、最年少金メダリストのコ・ユリム(宇宙少女・ボナ)がいる高校に転校しちゃえばいいじゃん!と逆境を逆手に取るポジティブで明るい女の子です。

憧れのコ・ユリムが練習しているところをこっそりのぞき見するヒド。
2人はイジンがアルバイトでヒドの家に新聞を配達した時に出会い、偶然の再会が重なって仲を深めていきます。
父の破産で多くの人が苦しんでいることから「どんな瞬間も僕は絶対に幸せにならない」と十字架を背負っていたイジンの心を「これから私と遊ぶ時だけこっそり幸せになるの」とヒドが溶かし、イジンは母親と折り合いが悪く孤独を抱えるヒドの癒しの存在となって絆を育む過程がこの上なくピュア。4歳差だけど年上男子×年下女子ではなく、対等な目線でお互いを高め合っていく2人が美しくて、どこかはかなくて、胸が熱くなります。

韓国では年上の男性を「オッパ」と呼びますが、ヒドは「ペク・イジン」と名前で呼ぶところから2人の少し特殊な信頼関係が感じられます。
オッパだけどオッパ扱いされないペク・イジンですが、めちゃめちゃオッパなんですよ!!
フェンシングに打ち込むヒドを「誰よりも負けた経験で階段を積み上げてきた。ほしいものを手に入れろ」「ヒドには一瞬でも無駄な経験はさせたくない。幸せな経験だけしてほしい」と全肯定して応援してくれる頼もしさ。しかも、ヒドを見つめる眼差しが穏やかで優しくて、めちゃめちゃ甘い。この眼差し、(ときめきすぎて)有罪です。
クリーンな魅力と超絶ハンサムなのに素朴さも兼ね備えるリアコ感から、“現実彼氏”の異名を持つナム・ジュヒョクの演技力とのシナジーが最高で、あなたもきっと「あれ、私の初恋ってペク・イジンだったかな?」と記憶操作されてしまうはず。

役作りのために約半年間、ほぼ毎日フェンシングのレッスンに通ったそう。
未来を向いて高め合ってきた2人ですが、大人になるとその関係は少しずつ変わっていきます。イジンはTV局の記者、ヒドは国家代表選手となり、それぞれ多忙を極める中で、相手に負担をかけたくないイジンと喜びも苦しみもすべて分かち合いたいヒドはすれ違うようになり……。リスペクトし支え合う気持ちはあの時のままでも、人生のチャプターが変わってしまった。そのことに2人は気づいてしまった。青春が終わってしまったんですね。
お互いに思い合っているのにうまくいかない。頑張るほど遠くなっていく。そんな変化が切なくて切なくて……。2人が結ばれるまでが丁寧に描かれるおかげでどっぷり感情移入できちゃうので、まるで自分が経験したかのように胸が張り裂けそうになります。
夢に恋に友情に全力だったキラキラと眩しい時期は一瞬で過ぎ去ってしまうからこそ青春なのであり、永遠に続かなくてもその一瞬があったことは永遠に変わらない。そして、それは人生の宝物になる。本作は、そんなメッセージを伝えてくれているのだと思います。
青春の終わりを迎えたイジンとヒドがどのような道を選ぶのか。青春真っただ中の人も、青春が過ぎ去った人も、自分の思い出と重ねながら一緒にときめき、苦しみ、共感できる『二十五、二十一』。書いていたらまたペク・イジン앓이を発症しちゃいました。N回目の視聴、いってきます。
Netflixで見られる!
『二十五、二十一』
全16話
Netflixシリーズ「二十五、二十一」独占配信中
【ヒューマン系】全編吹き替えなし! 圧巻のステージパフォーマンスに号泣必至『無人島のディーバ』

無人島で一人、たくましく生きるモクハ
『無人島のディーバ』
全12話
出演:パク・ウンビン、キム・ヒョジン、チェ・ジョンヒョプ、チャ・ハギョンほか
Netflixシリーズ「無人島のディーバ」独占配信中
あらすじ
歌手を夢見ていた中3のソ・モクハ(少女時代役はイ・ハ)は、暮らしている離島からソウルに向かう途中の船から転落して無人島に流れ着く。15年もの間、過酷なサバイバル生活を強いられたモクハだったが、TV局で働くカン・ウハク(チャ・ハギョン)、カン・ボゴル(チェ・ジョンヒョプ)兄弟に発見され、社会復帰を果たす。
慣れない都会生活を過ごしながら、傷付けられるのもいとわずに自分を手助けしてくれた同級生チョン・ギホ(少年時代役はムン・ウジン)の行方を捜す中、憧れの歌手ユン・ランジュ(キム・ヒョジン)が落ちぶれていることを知ってしまう。彼女の再起を強く願うモハクのこの行動が、ウハク兄弟やランジュの抱える問題を浮き彫りにしていく。
ここが見どころ!
「現代の韓国国内で遭難⁉ しかも無人島に、女子中学生がひとりで15年間も⁉」というストーリーのさわりだけ読むと、まるで超能力系SF作品のようですが、まごうことなき日常系。それも、社会復帰したヒロインが、幼少期からの夢・歌姫になるまでの紆余曲折を、愛と笑いと涙とサスペンスで描いたヒューマンドラマ。面白いのかって? ええ、一度観始めたら止まらない、徹夜必至の沼ドラマだと断言できます!
何せ、本作の主人公、モクハを演じているのは、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(2022年)で、大ブレイクした演技派女優のパク・ウンビン。彼女は、子役時代から現在に至るまで、時代劇、スポーツドラマ、音楽ドラマなどジャンルレスで活躍。演じてきたキャラクターも男装女性や自閉スペクトラムを持った弁護士など、一筋縄ではいかない役柄も多く、いずれも高い評価を得ています。そんな彼女が16歳でサバイバル生活を強いられ、15年ぶりに戻った現代では、社会や芸能界の理不尽さを目の当たりにして、傷付きながらも成長するモクハを体当たりで熱演。
以下、おすすめポイントです!

参加した結婚式で偶然、ボゴル(チェ・ジョンヒョプ)と遭遇し、戸惑うモクハ(パク・ウンビン)。
正直に言えば、観る前までは「無人島経由で社会復帰した、たくましいヒロインが歌姫を目指すサクセスストーリーなのかな」と想像していたんです。しかし、そんな予想は第1話から粉々に砕け散りました……。
全羅道にある離島で暮らす中学生のモクハと同級生のギホ。最初はそりの合わない2人でしたが、ある日、お互いに父親からの酷いネグレクト受けていることを知ります。父親に内緒で逃走資金を貯めていたギホは、歌手を目指すモクハへ、一緒に島を離れようと持ちかけるのですが、あと一歩のところで、彼女の父に追い詰められ、モクハは船から海へと転落。気付けば無人島へと流されていたのでした。
15年後、島の清掃ボランティアにやってきたウハク&ボゴル兄弟に発見&保護されたモクハは、ひょんなことから憧れの歌姫ランジュに遭遇。そして、偶然の出会いをしっかりとキャッチし、マネージャー兼コーラススタッフとして雇ってもらうことに。全盛期を過ぎて思うように声の出ない、落ちぶれ歌手のランジュを不屈のポジティブ思考で誉めちぎり、「私ってまだイケる⁉」とやる気と自信をつけさせて音楽シーンに戻すことに成功。
15年間、無人島で培ったガチサバイバー能力を都会で応用し、時には笑いを、時には涙を流しながらも、ガンガンとのし上がっていくモクハの姿にスカッとします!
また、随所に散りばめられた謎と伏線をキッチリ回収していく様子も、サスペンスとしてレベルが高く、楽しめます。

モクハとボゴルが互いに思いやる、感動のシーン。
Netflixで見られる!
『無人島のディーバ』
全12話
Netflixシリーズ『無人島のディーバ』独占配信中
【ヒューマン・スリラー系】「やめられない、とまらない」を地で行くダークヒューマンドラマ『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』

すぐキレるチョン・ジェジュン(パク・ソンフン)の襟足は長い。
『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
全16話
出演:ソン・へギョ、イ・ドヒョン、イム・ジヨン、パク・ソンフンほか
Netflixシリーズ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」独占配信中
あらすじ
ムン・ドンウン(ソン・へギョ)は高校時代、裕福な家の娘パク・ヨンジン(イム・ジヨン)を中心とした特定の同級生らから壮絶ないじめを受けていた。ヨンジンの母親は育児放棄の状態で、先生に訴えても逆に暴力を受ける始末。その後、ドンウンは高校を退学。ヨンジンへの憎しみを抱え、働きながら勉強し大学に合格する。ある日、栄養失調で倒れたドンウンは病院で研修医のチュ・ヨジョン(イ・ドヒョン)と出会い、囲碁を教えてもらうことに。そして教師になったドンウンはヨンジンへの復讐を開始する。

ソン・ヘギョ演じるムン・ドンウンの体に残るおびただしい傷。絶句。
ここが見どころ!
高校時代に苛烈ないじめに遭って身体と心に消えない傷を負ったドンウンが、18年後、傷を負わせた同級生たちに復讐の牙をむく、という物語です。
本作でダークヒロイン・ドンウンに扮するのがソン・ヘギョ。大ヒット作『太陽の末裔 Love Under The Sun』(韓国では最高視聴率41.6%! すごっ!)などに主演して“ラブロマンスの女王”の名をほしいままにしてきた彼女が、今作では笑顔を完全に封印。虚無と言ってもいいほどの無表情で加害者たちを地獄へと突き落としていきます。

終始このような表情のドンウン。「笑うと目的が果たせなくなりそうで」
復讐のエッジの効いた容赦のなさは、いじめの凄惨さに比例しています。
ドンウンの高校時代、同級生の男女5人組に苛烈ないじめを受けていました。暴言・嫌がらせ、体中を殴る蹴るは序の口。高熱のヘアアイロンで火傷させるまでにエスカレート。いじめどころか犯罪レベルの所業なのに、加害者たちは学校や警察、そしてドンウンの親にまで手を回して、被害者であるドンウンの訴えを財力と権力にモノを言わせて封じ込めるのでした……。

大人になったヨンジンの表面の顔はお天気キャスター。
しかも、その後の加害者たちはお天気キャスターになって建設会社の社長と結婚したり、親のゴルフ場を引き継いだり、画家デビューしたり、CAになったりと、キラキラ陽キャライフを満喫。一方ドンウンは、18年もの間、夢も希望も失って、長袖の下に無数の傷跡を隠しながら苦難の道を孤独に歩き続けてきたわけですから、復讐に余念なし。
そんなドンウンの目的はたったひとつ。“加害者連中に社会的な死を与えること”。ゴミ箱を漁ってでも弱みを掴んで、加害者同士の対立を煽って、彼らが大切にしているものをひとつ、すべて取り上げていきます(震)。
「目には目を、歯には歯を、骨折には骨折を、傷には傷をもって償う。
そんなの、あまりにもフェアプレーでは? 皆さん」
魂に刻み込まれた復讐心に則って、ビシッと宣戦布告するドンウンにしびれます!
“クズ・オブ・クズ”のパク・ソンフンにも注目!

ドンウンを脅すジェジュン。
敵役のタチが悪いほど、復讐劇は深まるもの。
実際、パク・ソンフンの演技があまりに自然すぎて、役名のチョン・ジェジュンが本名だと思われることもあったとか。
それでは、ジェジュンは、どんなキャラクターだったのでしょうか。
ドンウンをいじめる5人のうちのひとり。裕福な家庭に生まれ、ブティックを経営していたり、親からゴルフ場の経営を任されるなど、金銭的に不自由したことのない人物。しかし、少しでも気に入らないことがあるとすぐキレて、相手を殴るという救いようのない金持ちのドラ息子なのでした。
さらにいじめ仲間のパク・ヨンジン(イム・ジヨン)とも肉体関係を持っているわ、三十代になっても同級生をパシらせるわ、CAやお店のスタッフをアゴでこき使うわの典型的な利己的横暴男。ちょっと思い返してみても、いいところがひとつも見つからないくらいのクズ・オブ・クズでした!

ヨンジンとジェジュンの関係性にも注目を
これまた大ヒット作である『涙の女王』のウンソンを演じた時は、孤高の成り上がり覇者にしか出せないキリッとした雰囲気が感じられたパク・ソンフン。しかし、本作のジェジュンは、労なくして親のお金&仕事&人脈で社会サバイブしていているせいか、全体的に退廃的な空気を纏っていました。そんな2人に共通するのは、愛する人の心を手に入れることができないという、悲しみと切なさ。愛憎入り乱れ過ぎて、周囲の人間すら巻き込んでの七転八倒からの“切なさたたえターン”は、パク・ソンフンにしかできない演技です。
Netflixで見られる!
『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
全16話
出演:ソン・へギョ、イ・ドヒョン、オム・ジヨン、パク・ソンフンほか
Netflixシリーズ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」独占配信中
【サスペンス・ミステリー系】犯人のお尻を探せ⁉ 唯一無二、ヒップでポップなミステリー・ラブコメディ『ヒップタッチの女王』

『ヒップタッチの女王』
全16話
主演:ハン・ジミン、イ・ミンギ、スホ
Netflixシリーズ「ヒップタッチの女王」独占配信中
あらすじ
犯罪も起きない農村・ムジンで獣医を営むイェブン(ハン・ジミン)。誠実でおせっかい焼きの彼女は、ある日、自分に不思議な能力―動物と人間の過去が見える―があることを知る。誤解からイェブンの不思議な能力に気付いた、元エリート刑事で、今はムジンに左遷された熱血刑事チャンヨル(イ・ミンギ)は、彼女の力を借りながら村の事件を解決していく中、連続殺人事件に巻き込まれてしまう。
ここが見どころ!
本作をサクッと説明すると……お尻にタッチすると過去が見えるという能力を持った獣医・イェブンと熱血刑事ジャンヨルが、農村での事件を通して親密になっていく様子を描いたミステリー仕立てのラブコメディです。
ヒロインはハン・ジミン演じるイェブン。祖父の後を継ぐべく獣医になったものの、その腕は微妙。ある日、落雷に遭い(!)、人や動物の過去が見えるという超能力に目覚めるものの、対象のお尻に触らなければ発揮されないという難儀な設定に脱力(笑)。そんなヒロインの能力をいち早くかぎつけたのが、イ・ミンギ演じる熱血刑事のジャンヨル。小さな町に左遷された彼は、早くソウルに戻りたいという気持ちから、ほぼ無理やりに彼女を巻き込んで事件を解決していく。
といっても農村の事件といえば、やれジャガイモがなくなっただの、下着が消えただので、シリアスさゼロ(笑)。そんな中、被害者らが包丁でめった刺しにされるという連続殺人事件が!……にもかかわらず、緊張感はゼロ(!)。殺人事件の被害者は増えていくのに、物語の空気は重くならない不思議。終始コメディタッチで描かれているせいなのか、視聴者はサクサクとスナック感覚で観れてしまうのが、この物語の一番凄いポイントなのかもしれません。
そして、犯人のお尻を追うこと(=事件解決)で距離が縮まっていく二人の“♡”の距離にもご注目ください。
ちなみに、ボーイズグループEXOのスホも出演。スホ演じる謎深き人物・ソヌも要チェック。「田舎のコンビニに、こんな美形がいるなんて!」と驚くほどのイケメンの大盤振る舞いっぷりに、口角が上がること間違いなしです。

なお、本国での原題は『힙하게(ヒッパゲ)』。ヒロインの能力から、英語の「hip(おしり)」由来なのは一目瞭然ですが、実は韓国語にも引っ掛けてるんです。
韓国には英語の「hip」に由来する「힙하다(ヒッパダ)」という俗語があり、その意味は「個性的センスをいかしつつ、流行の最先端をいく」。つまり「イケてる」「カッコいい」「おシャレな」と訳されるわけですね。それを踏まえてドラマを観ると、とても意味深いです。
一般的に、農村の日常は「オシャレ」とは程遠い。しかし、「お尻を触って過去を見る」という個性的な能力で、コミカル時々シリアスに事件を解決しながら愛を育んでいく二人のラブラインは、まちがいなく「イケてる」し「カッコいい」。
次回作……があるかどうかはわかりませんが、二人が農村を飛び出し、大都市(釜山とか?)でヒップに活躍する作品を、強く希望します!
Netflixで見られる!
『ヒップタッチの女王』
全16話
Netflixシリーズ「ヒップタッチの女王」独占配信中
【サスペンス・ミステリー系】華やかで刺激的!『セレブリティ』でインフルエンサーの世界をのぞき見

『セレブリティ』
全12話
出演:パク・ギュヨン、カン・ミニョク、イ・チョンア
Netflixシリーズ「セレブリティ」独占配信中
あらすじ
ある日、死んだはずのメガインフルエンサー、ソ・アリ(パク・ギュヨン)が突如配信を開始する。韓国中を騒然とさせた彼女は、自らの成功と転落をめぐる秘密を暴露すると宣言する。

化粧品の訪問販売員からソーシャルメディアの世界に飛び込んだアリを待ち受けていたものとは?
ここが見どころ!
イベントに招待されたり、高級ブランドからプレゼントを貰ったり。スマホの画面越しに見るンフルエンサーたちの毎日はキラキラと華やか。けれど、その裏は?
本作は、フォロワー数が富となり権力となるインフルエンサーたちの内幕を描いたドラマ。主人公ソ・アリは裕福な家庭に育つも、今は化粧品の訪問販売員として平凡な人生を歩んでいました。いわゆる“映え”には興味がなく、SNSとは無縁なアリでしたが、何気なくアカウントを作ったところ瞬く間に人気者に。アリはSNSの魅力に取りつかれていきます。

ドラマ序盤から髪を掴み合う喧嘩シーンが登場。
パーティーで髪を引っ張り合う喧嘩をしちゃうし、相手の服にワインだってぶちまけちゃうし、インフルエンサーたちのぶっ飛んだ行動は驚きの連続。もちろんドラマなので現実はそんなことないだろうけれど、“こういうこともあるのかなあ”なんて思ってしまうシーンもあったり。
ハラハラしながら、そしてツッコミながら夢中になってしまうので、週末に見始めることをおすすめします(笑)。
Netflixで見られる!
『セレブリティ』
全12話
Netflixシリーズ「セレブリティ」独占配信中
【時代劇】チョ・ジョンソクが色気の蛇口全開放して視聴者を魅了する時代劇『魅惑の人』に注目!

囲碁で勝負する男装ヒロインのヒス(シン・セギョン)と、チナン大君(チョ・ジョンソク)。
『魅惑の人』
全16話
出演:チョ・ジョンソク、シン・セギョンほか
Netflixシリーズ「魅惑の人」独占配信中
あらすじ
朝鮮の王イ・ソン(チェ・デフン)は、清への降伏の条件として、異母弟のチナン大君(チョ・ジョンソク)を人質として差し出すことに。兄を慕い、忠実な臣下として仕えるチナン大君は、得意の囲碁で清の皇帝の弟に気に入られ、捕虜の放免を交渉するなど朝鮮のために力を尽くしていた。しかし、朝鮮へ戻ると、疑心暗鬼となった王に冷遇されてしまう。
一方、カン・ヒス(シン・セギョン)は男装をし、賭け囲碁をしては勝ち取った金で清に連れ去られた捕虜を救うことに尽力していた最中、ひょんなことからチナン大君と知り合い、彼に惹かれていく。ヒスを男性だと信じるチナン大君は、男装したヒスに“濛雨(モンウ)”という名を授け、自分が唯一心を許すことのできる友となるが、王が急死し、王座に就いたことで濛雨とは決別することに。3年後、姿を消していた濛雨は、王イ・インとなった、かつてのチナン大君の前に、棋待令(キデリョン:囲碁の相手)となって現れる。

河原で交流を深めるチナン大君とヒス。お互いの心の距離は縮まっていき……。
ここが見どころ:“時代劇上等!”な、あるある展開がいい
囲碁を通じて身分も性別も関係なく心を通じ合ったはずの男女が、運命のいたずらによって互いに欺き欺かれる……というストーリーの正統派時代劇『魅惑の人』。

馬で移動中のチナン大君(チョ・ジョンソク)
本作をひとことで説明すると、朝鮮が清に侵略された時代の朝鮮王朝を舞台に、王と王に復讐を誓う男装ヒロインが互いを愛しながらも、宮中に渦巻く陰謀に巻き込まれていく宮廷ロマンス。そして、朝鮮王朝の王イ・イン(チナン大君)を演じるのは、ミュージカル界のスターから、ドラマ界のスターへとシフトチェンジ後、大ブレイクを果たしたチョ・ジョンソク。『賢い医師生活』での愉快な演技から一転、本作ではカリスマ溢れる王役を、タイトルよろしく、存分に披露しています♡
そして、ヒロインを演じるのは、『新米史官ク・ヘリョン』で、あの“顔面天才”のチャ・ウヌと共演し、凛とした佇まいと圧倒的な美しさで魅了したシン・セギョン。ここでは男装ヒロインとして、王を魅了するカン・ヒス役を熱演。
男装……といえば、韓ドラファンの方はもうお分かりですね?
この作品、“韓ドラあるある”が詰まっています!

碁を打つヒス。凛とした佇まい、綺麗すぎます……♡
「ヒロインが女性であることを隠して男装している」とか、「俺って男か好きだったのか⁈」と戸惑いながらも男装ヒロインに心惹かれる主人公とか、「距離感バグってるんじゃないの?」というほど、主演2人がスレスレまで接近。観ているこっちがキュンキュンしたり、「憎むべき相手なのに気持ちが溢れて思いを止められない!」など、韓国ドラマの“男装ヒロインモノあるある”が目白押し。他にも権力争い! 復讐! ヒゲモジャ爺さん!など、あるある剛速球が飛び交うのですが、そこも注目ポイントです。
医療系や刑事系、リーガル系の作品に安定した面白さがあるように、時代劇にも、「やっぱりこうじゃなくっちゃ!」という部分があるからこその面白さが本作にはあります。とはいえ、「時代劇って実在の人物を元にしていることが多いから、早い段階で結末がわかっちゃいそう」とお思いのあなた! ご安心ください。最終の最後まで「は?」「えぇ……」「この2人、どうなっちゃうの⁉」「好き!」と視聴者をやきもきさせる展開が待っておりますので、身もだえながら最終回をお迎えくださいませ。

チナン大君とヒスが出会うときは、いつも小雨模様。この小雨にも意味が。
チョ・ジョンソクの一挙一動を観察し、堪能する作品

水も滴るチョ・ジョンソク。
時代劇あるあるも素晴らしいのですが、それを凌駕する一番のみどころは、主演チョ・ジョンソクの圧倒的存在感です。
この物語の始まりは、時代劇ではおなじみの後継者をめぐる権力闘争。優秀で見目もよく、人望もあるけれど、権力には興味がなく、王である兄を慕う純粋なチナン大君が王権と宮中勢力を掌握しようともくろむ者たちの陰謀に翻弄された挙句、運命、そして人間性も激変していく……のですが、彼の人生がハードモード過ぎる!
演じるにはかなり難易度が高い役ですが、そこは親しみやすいビジュアルにコミカルさが得意の愛されキャラで『賢い医師生活』など、多数の作品を大ヒットに導いたチョ・ジョンソク。序盤の人格者で好青年の大君からの非情な王様への変貌っぷり、ヒロインへの思いが溢れはじめたらめっちゃキュートになる感じ……からの「元栓どこ行った!」と叫びたくなるほどの色気ドバドバな姿など、どれも全部ハマっていて魅力的に見えてくるから不思議。それはきっと、彼の卓越した演技力によるもの。特にチナン大君が王イ・インになる運命を受け入れるシーンは、彼の表情や目の動き、声音が変化して、凄みが増していく様子は、呼吸を忘れるほどに引き込まれますよ!
このシーン以外にも、「お兄ちゃん大好き!」のわんこモードに、民を思う際のウルトラ慈愛フェイス、涙こそ見せないけれど、「絶対泣いてるよね?」とツッコミを入れざるを得ないスーパー悲しみモード。さらには、ただでさえ大きな目から目玉が零れ落ちちゃうんじゃないかと心配になるくらいにひん剝いての憤怒モードなどなど、一作品まるごとチョ・ジョンソクのプロモーションビデオを観ているような気分になれます(笑)。
このカッコよくて可愛くておもしろくて色気ドバー!なチョ・ジョンソクをまだ堪能されていない方、いますぐチェックしてくださいね♡

王イ・インとなったチナン大君とヒス(シン・セギョン)の愛憎にまみれた対局の行方は本編で確かめて!
作品概要
『魅惑の人』
全16話
出演:チョ・ジョンソク、シン・セギョンほか
Netflixシリーズ「魅惑の人」独占配信中
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