ドラマ『大病院占拠』の敏腕分析官を演じている美女は誰!?

モデルや俳優として活躍している宮本茉由さんに独占インタビュー!

櫻井翔さん主演の日本テレビ系ドラマ『大病院占拠』(毎週土曜夜10時〜)でのクールな情報分析官・駿河紗季役をはじめ、多くの作品に出演している宮本さん。仕事観からプライベートの過ごし方まで、みっちり話してくださいました!

宮本茉由 ドラマ「大病院占拠」出演中の女優兼モデル

3月18日(土)ついに最終話! ドラマ『大病院占拠』はどんな作品?

櫻井翔さんが主演を務める日本テレビ系土曜ドラマ『大病院占拠』(毎週土曜夜10時~)。日本が誇る大病院が、鬼の面をかぶった謎の武装集団によって占拠され、櫻井さん演じる休職中の捜査官・武蔵三郎が、人質を救うため犯人に立ち向かっていくストーリー。対峙する“鬼”のリーダー役・菊池風磨さんのほか、比嘉愛未さん、白洲迅さん、稲葉友さん、明日海りおさん、ソニンさん、渡部篤郎さんら豪華キャスト陣が熱演中。宮本さんは、捜査官の仲間たちとともに鬼退治への糸口を探る頭脳明晰な分析官・駿河紗季を演じています。

「大病院占拠」

ドラマ「大病院占拠」分析官・駿河紗季役が話題! ©︎日本テレビ

ー『大病院占拠』はあと2話を残すのみ。“鬼”が次々と明らかになり、最終局面を迎えていますね。

宮本さん
宮本さん

最終話に向けて、本当の黒幕が誰なのかも明らかになると思うのですが、実は私たちキャストもまだ知らされていないんです。少なくとも、いただいたばかりの9話の台本には書かれていませんでした。(病院内や警察内に潜んでいた“鬼”が次々と明らかになっている中)誰が本当の敵かわからない手探り状態のまま、クライマックスを迎えることになりそうです。

ー「自分が本当の黒幕かもしれない」と疑ったまま現場に入るなんて! ものすごく演じにくいのでは?

宮本さん
宮本さん

そうなんです。現場に入るまで、誰がどのようにセリフを言うのかわからないので、ドライ(※)とリハでセリフの掛け合いや間あいをしっかりつかまなければならず、すごく集中力が必要です。時間が許す限り何回でも練習します。特に指示を出す役割を担っているソニンさん(SIS管理官・和泉さくら役)がいちばん大変だと思います。終わるとドッと疲れますが、素晴らしい現場でいい経験をさせていただいています。

※ドライ・リハーサルの略。俳優は衣装をつけ、セットの中でカメラなしで稽古を行い、カメラ・照明・音声などのスタッフはディレクターと打ち合わせを行い、各々の位置関係や動線などを確認します

生活とキャリアにメリハリがつく、大切なモデルの仕事

【宮本茉由】ドラマ『大病院占拠』に出演中の画像_3

ー俳優業とモデル業の両立はとても大変なのではないでしょうか?

宮本さん
宮本さん

俳優の仕事とはまったく異なるモデルの仕事が、いい意味でリフレッシュになっているような気がするんです。今『大病院占拠』で演じている駿河紗季が、髪をキュッとまとめてキリッとメガネをかけ、暗い部屋の中でひたすらモニターを凝視しながらキーボードをカタカタ打っているような役なので、それと対照的なファッション誌の現場はより楽しく思えるのかもしれません。可愛くヘアメイクしていただいて、素敵なお洋服を着て、スタッフのみなさんに「可愛い!」とほめていただけるので、とても気分が上がりますね。

ーキャリアのスタートとなった『CanCam』の専属モデルを卒業されたばかりですね。心に残る思い出は?

宮本さん
宮本さん

新人の頃とても厳しかったスタッフの方に、「上手になったね」「可愛くなったね」と認めていただけたことかな。その方に納得していただけるように「負けたくない!」と、がむしゃらに取り組んでいた時期がありました。いつもほめられている子が、どういう表情やポージングで撮影に臨んでいるのか、スタッフにどんな対応をしているのか、よく観察して研究していました。それを自分に落とし込んで、手探りでやっていくうちにおほめの言葉をいただけた時は、すごくうれしかったです。

ー『CanCam』専属モデルの中でも、特に中条あやみさんと仲がよいとおうかがいしています。

宮本さん
宮本さん

最近はお互い撮影が立て込んでいてあまり会えていないのですが、「今仕事終わったよー」などと頻繁にメッセージをやりとりしています。週5くらいのペースで会ったりする時期もありました。家に食材を買ってきてご飯を作ってくれたり、YouTubeでK-POPの動画を観たりして過ごすことも。タコスを作るのが上手なんですよ!

意外と知られていない、芸能界デビューまでの道のり

宮本茉由

ー2016年9月に開催された「第1回ミス美しい20代コンテスト」で審査員特別賞を受賞し、芸能界デビューした宮本さん。応募のきっかけは?

宮本さん
宮本さん

母の小学校の時のお友達が今の事務所に勤めていて、母がSNSにアップした私の写真を見て「ぜひうちに」と声をかけてくださったのがコンテスト応募のきっかけです。母は後藤久美子さんが大好きで「後藤さんが所属している事務所なら」と、私の芸能活動をOKしてくれたんです。選考プロセスで、可愛い子たちにたくさん出会えて「仲よくなりたい!」とうれしくなった記憶もあります(笑)。

ーご自身の美貌を自覚されたのはいつ頃なのでしょうか?

宮本さん
宮本さん

芸能界に漠然と憧れてはいましたが、自分が目立とうというよりは、どちらかというと「将来的に裏方の仕事に携われたらいいな」と思っていたんです。子どもの頃、自分が作った劇を友達みんなに演じてもらって遊ぶのがすごく好きでした。自分で脚本を書き、友達やその兄弟姉妹たちを配役し、ガラケーでダウンロードした音楽をBGMに使い、衣装や照明を手作りしたりして。自分は余った役があればやる、くらいのテンションでした。

ー幼少期からすでにクリエイターとしての才能が……! どんな物語を作っていたのですか?

宮本さん
宮本さん

タイムスリップ系など、SF風のストーリーが多かった気がします。家族同士で行くキャンプの最終日に、親たちに出し物として見せるんです。7人くらいいる子どもメンバーの中でいちばん小さな末っ子を主役にして、テントの中でノートに脚本を書き始めて。大人たちもその舞台を楽しみにしているので、設営や料理を手伝わなくても怒られないんですよ(笑)。もしかしたら、誰かのビデオカメラに映像が残っているかもしれないですね。

映画初主演を経て、俳優としての自我に目覚める

『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』

©️『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』製作委員会

ー2022年11月に公開された映画『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』で、いきなり主演の島崎かず子役に大抜擢。心境はいかがでしたか?

宮本さん
宮本さん

主役のかず子役だけがなかなか決まらなかったそうで、チョーヤ梅酒のCMを観てくださったからなのか、近藤明男監督から事務所に直接オファーをいただいて、決まったと聞きました。昭和初期、戦前と戦後という舞台設定での演技経験がまったくなかったので、すべてが挑戦。文字どおり体当たりでの撮影でした。コロナ禍の影響で撮影スケジュールが押したため、台本を読む時間がたくさんあり、しっかり準備することができました。「お母さま」をはじめ、言い慣れないセリフばかりで最初のうちは苦労しましたが、何度も読み込みインプットする作業を経て、徐々に自分の言葉にしていきました。

ー安藤政信さん(上原二郎役)との共演はいかがでしたか?

宮本さん
宮本さん

安藤さんは、年齢差をまったく感じさせないほど、誰にでもフラットな方。みんなに対する扱いが平等なんです。「このシーン、俺はこう思うので、こう演技します」っておっしゃるんですが、相手に「こうしてくれ」とは一切要求しないんです。7ページ分くらいのセリフがあり、動作が多く、感情の振り幅が大きいとても大事なシーンに臨む前に、演技について相談した時も「こうしたほうがいいんじゃない?」ではなく、「僕はこのシーン、あなたのことがすごく好きで、離れたくなくて……という気持ちで演じます。返信はいらないです」とメッセージをくださいました。私も、自分が思うかず子の感情をぶつけることができて、「これが役者同士のぶつかりあいか!」と感動しました。

ー歴史作品のオファーが今後も殺到しそうなくらい、和装がサマになっていて美しかったです。

宮本さん
宮本さん

歩き方・立ち方・座り方など、お着物の立ち居振る舞いはすべて、水野真紀さん(かず子の母・島崎都貴子役)に教えていただきました。いつも温かい笑顔で優しく話しかけてくださって本当に心強かったです。共演させていただいた俳優さんたちは本当にすごい方ばかり。主演ではありましたが、私のほうが「みなさんについて行きます!」と、ひとつひとつ教えていただきながら、ワンシーンずつ丁寧に撮っていった作品です。4月28日にはDVDがリリースされますので、ぜひひとりでも多くの方にご覧いただけたらうれしいです。

ー今後はどんな俳優を目指して活動していきたいですか?

宮本さん
宮本さん

圧倒的なキャリアとオーラで現場を引っ張っていく先輩に憧れていた時期もありますが、今は、キャストやスタッフのみなさんと力をあわせていい作品を作れる俳優さんを目指しています! 現場でみなさんとコミュニケーションを密に交わし、意思疎通を図りながらストーリーを進めていくと、同じ気持ちで作品に向き合えると思うんです。私も作るのが好きなので、制作側の人たちがどういうふうに考えて作品の方向性を決めようとしているのかがすごく気になります。プロデューサーや監督に積極的に質問したり、自分の意見もしっかりお伝えできる俳優。それをまずは目指したいです。

ドライブ、故郷、アクションレッスンetc.、宮本茉由のエナジーチャージ法

宮本茉由

ー2022年末、自動車の運転免許を取得されたそうですね。

宮本さん
宮本さん

そうなんです! 車を運転するのが好きで、年末年始に、母と弟と3人で交代しながら、7時間くらいかけて祖父母のいる秋田に車で帰省しました。2時間半くらい運転して、高速道路も初体験しましたし、だいぶ慣れた気がします! さすがに秋田に入ると雪が降っていたので、雪道に慣れている母に運転してもらいました。私自身は東京育ちなのですが、親戚はみんな秋田に住んでいるので、夏休みなど長期休暇の時は秋田に帰っています。

ー秋田ではどんなふうに過ごしていますか?

宮本さん
宮本さん

基本的にインドア派なので、行くとしたら温泉やサウナ。実は乳頭温泉に行ったことがないので、ぜひ行ってみたいんです。昨年は初めて田沢湖に行って、水の美しさとお魚の多さにびっくりしました。人々ものんびりしているし、自然が豊かで本当にホッとします。昨年参加できなかった秋田竿燈まつり(※)にも絶対行きたいです。法被を着てハチマキを締めて、マイばちで太鼓を叩くんです。今からスケジュールを確保しておかなくちゃですね!
※毎年8月上旬に秋田県秋田市で行われる祭り。竿燈全体を稲穂に、連なるちょうちんを米俵に見立てて額・腰・肩などにのせ、豊作を祈る。重要無形民俗文化財に指定されており、青森ねぶた祭・仙台七夕まつりと並んで東北3大祭りのひとつとされています

ー体づくりや健康管理のためにやっている運動について教えてください。

宮本さん
宮本さん

ピラティスとジムがメインです。13年間バレエをやっていたので基礎の筋力はあると思うのですが、メリハリのあるボディラインを目指したいなと思い、お腹・ヒップ・背中を集中的に鍛えています。あと、演技の幅を広げたくて、最近はアクション教室にも通っています。パンチはまだ上手にできないのですが、「キックが強い」と言っていただけました!

ー食生活で何か工夫をしていますか?

宮本さん
宮本さん

食べたい時に食べたいものを食べちゃう派です。 ただ、好きなタイミングで食べるのではなく、“お腹がすいた時に食べる”を徹底しています。人間の脳ってちゃんとしていて、自分の体の中の栄養が足りなくなったら「お腹がすいたよー」というサインを出すそうなんです。それをちゃんと読み取ると「それ以外の時は食べなくていい」と脳が思うようになるみたいで、ムダに食べることがなくなりました。おかげで体が軽くなった気がします。

最近は“トマトすき焼き”にハマっています。一度お店で食べて「おいしい!」と驚いちゃって。作り方はとてもシンプルで、普通のすき焼きに、具としてトマトを追加するだけ。卵に絡めて食べると最高です。話していたら今日も食べたくなっちゃいました(笑)。

俳優・モデル
宮本茉由

みやもと・まゆ●1995年5月9日生まれ、秋田県出身。2016年9月「第1回ミス美しい20代コンテスト」審査員特別賞を受賞。2017年2月号から2023年1月号まで『CanCam』(小学館)専属モデルを務める。主なTV出演作品に、フジテレビ系『竜の道 二つの顔の復讐者』、テレビ朝日系『妖怪シェアハウス』、フジテレビ系『監察医 朝顔2』など。2022年11月『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』で映画初出演にして主演を務めた。2023年1月には日本テレビ系「大病院占拠」に出演し、俳優としてのキャリアをまい進中。

撮影/新谷真衣 取材・文/沖島麻美