絶賛放送中のTVアニメ『山田くんとLv999の恋をする』で、高校生兼プロゲーマーの山田秋斗役を演じている、人気声優・内山昂輝さんに独占インタビュー。アニメの見どころや、内山さんの“声優”という仕事に対するこだわりをお届けします!

内山昂輝さん撮りおろし写真 しゃがんだポーズ

内山さんプロフィール

うちやまこうき●1990年8月16日生まれ。『呪術廻戦』の狗巻棘、『ハイキュー!!』の月島蛍、『僕のヒーローアカデミア』死柄木弔など、数多くの人気作に出演! アクションからラブコメまで、演技の幅広さにも定評がある。

ネットゲームと現実世界。ふたつの世界で徐々に近づくふたりの距離

――ラブコメ漫画が原作の『山田くんとLv999の恋をする』にはじめて触れた時、どんな印象を受けましたか。

内山さん(以下、敬称略):まず、インパクトがあるタイトルに興味をそそられました。あと、一般的な恋愛作品とは違って、ネットゲームが題材。登場人物が遊ぶオンラインゲームと現実世界の、二つの世界で物語が展開していく構造が面白いなと思いましたね。

――内山さんが演じた高校生兼プロゲーマーの山田秋斗は、どんなキャラクターですか? 声を演じる上で意識したことを教えてください。

内山:山田はクールで、何を考えているか分からないタイプ。言動も無愛想なんだけれど、決して冷たい人ではないことが話数が進むごとに分かってくる。そのギャップが魅力的なキャラクターです。
彼は高校生なので、演じる上で年齢感は意識しました。大人と子どもの間の感じを出せたらいいなと。あと、素朴でマイペースな感じも。山田は常に正直に生きていて、人に好かれようといった考えがない。僕も10代の頃は、彼のように傍若無人で、人からどう思われようと気にしないタイプでした。自分らしさを貫き通しすぎていたかもと思うほど(笑)。その共通点のおかげで、役への理解が深まったかもしれません。

アニメらしさと自然な話し方の融合を目指す

内山昂輝さん撮りおろし写真 座ったポーズ

――山田というキャラクターを仕上げていく上で、何か映像作品を参考にするということはあったのでしょうか

内山:今回に限らず、役作りの参考として、関連作品以外のものを見るということは少ないですね。でも、新旧問わずアニメや実写の映像作品を見ることは好きです。多くの方が、声優はアニメらしい声とか発声を求められると思っているかもしれませんが、実はそうとも限らないんです。僕は、実写作品の俳優の自然体な演技のエッセンスと、アニメらしさの融合ができたら面白いと思って、これまで声優業に取り組んできました。特に今作の場合は、異世界などではなく現実世界で展開される物語なので、これまでに実写作品から受けた“自然な話し方、演技”の刺激の蓄積が活かせたように思います。

――監督からは、何か演技指導を受けることはありましたか。

内山:アニメのアフレコって、監督から直接指導されることってあまりないんです。でも、最初にご挨拶した時、キャスト全員に対して、「漫画原作のアニメということで、映像表現としては漫画らしい、アニメらしい演出もしていくけど、それにあまり引っ張られすぎないで欲しい」と説明してくれて。なので、さっきの話にも通じますが “誇張しすぎないこと”、“派手にしないこと”は心がけたことのひとつです。

 

内山昂輝さん撮りおろし写真 笑顔

―― WEB MORE読者に本作の見どころを教えてください

内山:MORE読者の方より年下のキャラクターがメインのお話なので、「自分は学生の時にこうだったな」とか過去を振り返りながら観ていただくと面白いかもしれません。あと、僕自身アフレコを通して思ったことが、オンラインゲームで、それまで知らなかった人と協力してプレーして交流を深めて、リアルな世界でも会う。いわゆるオフ会を通して、異業種、年齢の異なる人々が交流を深めていく様子が見ていてすごく面白いので、そこも見どころです。
あともうひとつ、最初は取り付く島もない人間といった感じの山田が、いろんなキャラクターたちと交流する中でだんだんと変化していく姿は必見です。後半も盛り上がる展開がたくさんあるので、僕もアフレコしながら胸キュンしていました。様々な角度から楽しめる作品なので、ぜひMORE読者の方にも見ていただきたいです。

 

TVアニメ山田くんとlv999の恋をする 放送詳細

2023年4月より TOKYO MX ほか各局にて毎週土曜24:30~放送中! さらに、dアニメストアやABEMA、Hulu、Netflixなどで配信も。詳しくはHPをチェック!→https://yamadalv999-anime.com/onair/

(あらすじ)
彼氏がネトゲで知り合った女性と浮気し、そのまま別れを告げられてしまうというサイアクな出来事に直面した女子大生の木之下茜。話を合わせるためにネトゲをはじめていた茜の元に残ったのは、彼氏との愛と共に育んでいたはずのキャラだけだった……。ストレス発散のため、ネトゲの狩り場で暴れていた茜は、たまたま遭遇した同じギルドの「山田」に失恋の愚痴をこぼすものの、「興味はないすね」と、そっけなく返されてしまう。だが、キレイになって元彼を見返そうと参加したオフラインイベントで、再びその言葉を耳にする。
それが“山田”との、運命的な出会いだった――!(公式HPより)

撮影/齊藤晴香 取材・文/海渡理恵