【2021最新】関ジャニ∞ インタビュー 男前な“ポジティブ論”

グループ結成から約19年。振り返ると、その道のりは決して平坦なものではなかった。そんな険しい道のりを、どんな時も諦めず、前を向いて共に闘いながら進んできた。そんな関ジャニ∞だからこそ語れる“ポジティブ論”。世界が一変してしまってから、気持ちが焦ったり、不安になったり……。こんな時代だからこそ、ときに厳しく、ときに優しく、説得力のある言葉の数々で、頼れるアニキたちが悩み迷う読者を叱咤激励!

元気の押し売りはしない。自分たちが楽しんでなんぼ。

関ジャニ∞
関ジャニ∞
2004年CDデビュー。現在放送中のテレビ朝日系ドラマ『コタローは1人暮らし』の主題歌『ひとりにしないよ』、『サタデープラス』のテーマソング『サタデーソング』を収録したニューシングルを6月23日にリリース
[目次]
  1. 【関ジャニ∞インタビュー】メンバーが語る“ポジティブ論”
  2. 【関ジャニ∞インタビュー】大倉忠義が語る“ポジティブ論”
  3. 【関ジャニ∞インタビュー】丸山隆平が語る“ポジティブ論”
  4. 【関ジャニ∞インタビュー】横山 裕が語る“ポジティブ論”
  5. 【関ジャニ∞インタビュー】村上信五が語る“ポジティブ論”
  6. 【関ジャニ∞インタビュー】安田章大が語る“ポジティブ論”

【関ジャニ∞インタビュー】メンバーが語る“ポジティブ論”

5人それぞれが感じている“音楽の力”

――その歌声で楽曲で、多くの人の背中を押しポジティブな気持ちを届けてきた関ジャニ∞。

丸山●音楽から力をもらうのは僕らも同じです。それぞれに特別な曲や想い出の曲があって。僕にとってのそれが、Mr.Childrenの『ランニングハイ』。デビュー前、まだ大阪の松竹座で公演していた頃、この曲をカラオケで歌っては自分を鼓舞していました。とにかく信じてやるしかないんだって。

安田●楽屋でもよう歌っていたもんなー。大声で(笑)。

大倉●最近でいうと僕は川崎鷹也さんの『魔法の絨毯』ですね。

丸山●出た(笑)。ここぞというタイミングでかけるやつ。

大倉●僕だけじゃなく全員に聴かせて元気を与えてます(笑)。

安田●自分にとって特別な曲は山ほどあるけど、ひとつ挙げるなら田中星児さんの『ビューティフル・サンデー』かな。小学生の頃、地元のお祭りに来て歌ってくださって。想い出込みで、なんか元気になるんですよ。

横山●オレ、ないわぁ。元気もらおうって音楽聴いたりせんし。失恋して曲を聴いたりする人よういるけど、オレわからんねん。

丸山●えっ、オレめっちゃ曲に自分の気持ちのっけてまうわ。なんなら、車窓から外を見ながら泣いたりするからね(笑)。

村上●オレも横山派ですわ。今考えたけど思いつかん……。

大倉●村上さんはですね、聴くより歌うのが好きなんですよ。

村上●そうやね、細川たかし先生、日野美歌さんの『氷雨』、ヤスが隣におったら『浪花恋しぐれ』……。僕にとっての音楽は「歌って気持ちよくなってなんぼ」ですからね♡(笑)。

大事なのは助けあい。しんどい時こそ思いやり

――そんな関ジャニ∞が新曲『ひとりにしないよ』をリリース。これもまた、聴く人の心をあっためてくれる優しい曲。

横山●今作は僕が出演するドラマ『コタローは1人暮らし』の主題歌で。ドラマの内容にそった歌詞にもなっているんですよ。

大倉●この曲は人と人との絆がテーマに。僕らもそうやけど、助けあって生きていこうよと。

安田●特に今は孤独を感じている人もきっと多いと思うんです。

丸山●だからこそ「ひとりにしないよ」と伝えたいなって。

――関ジャニ∞が絆を築くうえで大切にしていること。それもまた気になるところ。

村上●思いやり、ですね。

横山●“団体行動”って“思いやり”が本当に大事やからな。

大倉●“助けあい”でもあるし。

丸山●ひとりじゃなんもできへんからね。自分がしんどい時こそ、思いやり。

安田●ほんま、そうやと思うわ。

――最後に「元気を届けるために大切にしていることは?」と質問すると、こんな答えが。

丸山●健康! 自分が元気じゃないと届けることもできませんからね。長期的にゆっくりと、よく寝て、よく食べ、自分の心と体を整える、ほんまこれ大事。短期間勝負の過酷なファスティングはもうやめました(笑)。

村上●気づくのおっそ(笑)。

大倉●みんながあれだけ「やめろ」って言ったのに(笑)。

安田●マルには向いてへんって。

横山●ファスティング中、様子おかしかったもんな(笑)。

大倉●まあ、健康も大事やけどいちばんはやっぱ「元気の押し売りをせんこと」じゃないですか。「元気を与えてあげる」とか、そういう気持ちにならないこと。

横山●それな。オレらも歌いながら音楽に元気をもらってるし。

安田●自分たちが音楽で元気になっている姿を見てもらって、みんなが元気になってくれたら。幸せの伝染が理想ですよね。

横山●ただ、今回の新曲に関しては歌うのが難しくて。楽しく歌うためにはもっと練習せなあかんなって思ってるわ……。

村上●僕は気持ちよく歌っていますけどね!(笑)。

【関ジャニ∞インタビュー】大倉忠義が語る“ポジティブ論”

関ジャニ∞の大倉忠義
大倉忠義 TADAYOSHI OHKURA
1985年5月16日生まれ。俳優としても高く評価されている。出演する舞台『夜への長い旅路』が6月7日から公演される

大倉さんはポジティブですか?

ポジティブとネガティブ、僕の中にはどっちもあるんじゃないですかね。どちらか片方だけだとバランスが悪いというか。ハッピーなことだけで世の中形成されていたらそれは幸せなことかもしれないけど、その裏側には必ず悲しいことや苦しいことも存在する。その幸せもつらさも経験しているからこそきっと、誰かの心に寄り添うこともできるし優しくなれる。両方あってええもんやと、僕は思っています。

心を健康に保つために心がけていることは?

サウナ、よく行きますね。健康によいのはもちろん“無”になれるんですよ。深く考えすぎないこと、これも僕が大事にしていることです。人生って上がる時もあれば下がる時もある。でも、それはよくも悪くも永遠には続かない。たとえば、ひとりの夜に寂しいなと孤独を感じても、朝起きて晴れた空を見上げたら気持ちが切り替わったり。暗い気持ちがずっと持続してしまうようなら解決策が必要になるだろうけど。まずは考えすぎずに“今を生きること”にフォーカスする。それが大事なんじゃないのかな。

落ち込んだ時の心の立て直し方は?

時間ですね。どうやら聞いた話によると人間はつらいことを忘れるようにできているらしい。その能力に任せる、それが僕の解決方法。

元気が出ない時に触れたくなるものは?

とりあえずテレビをつけるかな。どんな番組でもいいんです、別にそれを観なくてもいいんですよ。とにかく楽しげな音に囲まれる。音で気持ちを紛らわす。シーンとした時間をつくらない。

人生を歩むうえで大切にしていることは?

愛をかけてくれた人は絶対に裏切らないこと。今の自分がここにいるのは周りの人あってこそ。その“ご縁”はこれからもずっと大切にしたい。

20代の後輩から「人生、うまくいかないんです」と相談が。どんな言葉を届けますか?

僕は何も言わないかなぁ。僕自身、親しい友達には悩みもすべて話すんやけど、答えは求めないんですよ。伝えるのは「こう思ってんねんなぁ」だけ。相手もそれを「なるほどなぁ」と聞いてくれるだけ。抱えている悩みは人それぞれ。その解決方法も人によって違う。自分自身にしか解決できないと思っているから。ただ聞いてあげる、それがいちばんな気がします。

【関ジャニ∞インタビュー】丸山隆平が語る“ポジティブ論”

関ジャニ∞の丸山隆平
丸山隆平 RYUHEI MARUYAMA
1983年11月26日生まれ。『サタデープラス』メインキャスターとしても活躍。現在、ドラマ『着飾る恋には理由があって』に出演中

丸山さんはポジティブですか?

ネガティブです(即答)。基本的に自分への評価は低いタイプ。ほめられても「本当か?」と疑ってしまうし石橋も渡る前に壊れるくらい叩きまくりますからね。でも、ネガティブってとらえ方によっては“慎重”や“謙虚”という意味にもなる。決して悪いことじゃないと思うんです。慎重だから準備する、謙虚だから努力を惜しまない。自分自身を成長させてもくれますしね。よく「良薬は口に苦し」と言うけれどネガティブはその苦い部分。その苦みが強いほど得るものも大きい気がしています。

一緒にいて幸せな気持ちになれるのってどういう人?

食の趣味が合う人! “グルメ”というより“食いしん坊”、屋台のたこ焼きひとつでも「これ、おいしいね」を共感できる人。 “好き”を共有できるのってすごく幸せなこと。ちなみに、僕の代わりに苦手なパクチーを食べてくれる人も大好き(笑)。

人生を歩むうえで大切にしていることは?

自分に飽きないこと、自分を諦めないこと。

落ち込んだ時の心の立て直し方は?

とにかく静観。自分の中で嵐が過ぎ去るまで黙ってジッと待つ。無理に気持ちを上げようとはしない。ただ、近くにいる人へは伝える。「すいません、今日はそういう日です」ってそうじゃないと誤解を招いたり不快な気分にさせてしまうかもしれないからね。誰かに相談するってこともしない。それを口にするのは悩みが過ぎ去ってから。誰かの言葉を頼って答えを出してしまうと成功した時は「その人のおかげ」になり失敗した時は「その人のせい」になる。ちゃんと後悔することすらできなくなってしまう。そもそも無傷で生きようなんて難しい話なんだからだったら、傷だらけになってでもひとつひとつの経験を自分のものにしていきたい。

20代の後輩から「人生、うまくいかないんです」と相談が。どんな言葉を届けますか?

言葉なんてかけない、届けない、「おおいに悩め」ですよ!! 悩み考え自分の成功例と失敗例を増やしていけばいい。話は乗り越えた時にちゃんと聞く。その時は「つらかったな」、「お疲れさま」と声をかける。「なんも言わんかったけどわかっていたで」を伝える。頑張った人ほどその言葉はしみるやろうし、悩んでいる最中の「頑張れ」よりよっぽどうれしいと思うんです。その時間を共有できる先輩であり友達でありたいと僕は思う。

【関ジャニ∞インタビュー】横山 裕が語る“ポジティブ論”

関ジャニ∞の横山裕
横山 裕 YOU YOKOYAMA
1981年5月9日生まれ。現在、主演ドラマ『コタローは1人暮らし』が放送中。『ヒルナンデス!』など、数々のバラエティ番組でも活躍

横山さんはポジティブですか?

「ポジティブであろう」とは思っていますね。こんな時代やからこそ楽しんだほうがいいし、同じ時間を過ごすのなら気持ちが前向いていたほうがいいでしょ。でも、ネガティブな自分も大切にしています。自分を過信しないためにも。「大丈夫かな」と注意深く俯瞰してものごとを見たりする、ときにはそんな自分も必要やと思う。

落ち込んでいる時、どんなふうに励まされたい?

僕、悩みを人に相談することはめったにないんですよ。結局、決めるのは自分だと思っているから。弱音を吐くっていうのもしないですね。相談もしなければ弱音も吐かないから、誰かに励まされるってこともめったにない。落ち込んでいる時は言葉にせんで絶妙な距離感でいてくれる、自分はそのほうが居心地がいいし、誰かを励ます時もそんなふうに接したいと思う。「頑張れ」とか軽々しくは言えないよね。当の本人はもう十分頑張っていると思うから。

心を健康に保つために心がけていることは?

朝から寝るまでやることが決まっている。僕の生活って“ルーティン強め”なんですよ。食べるもんまでたいてい決まって同じですからね。その理由は単純にラクだから。やることが決まっていたら迷ったり考えたりせずにすむでしょ。

人生を歩むうえで大切にしていることは?

男は稼げ、働け!! 仕事してなんぼ!!

20代の後輩から「人生、うまくいかないんです」と相談が。どんな言葉を届けますか?

「後悔するまでやったらええやん」大事なんは、とにかく全力で挑み続けること。僕、よく舞台袖で緊張している後輩に言うんです「大丈夫、失敗してもええから」って。僕自身、器用な人間じゃないんで、今まで数えきれないほど失敗してきたと思う。でも、それが僕を育ててくれた「うまくいかないんです」とボヤきながらぼんやり待っていても何も変わらない。経験は宝くじ、ハズれることもあるけれどまずは買わないと当たらへんからな!!

【関ジャニ∞インタビュー】村上信五が語る“ポジティブ論”

関ジャニ∞の村上信五
村上信五 SHINGO MURAKAMI
1982年1月26日生まれ。バラエティ番組など多数出演中。歯に衣着せぬ話術とMC力でお茶の間をわかせる人気者

村上さんはポジティブですか?

ネガティブか、ポジティブか……その答えを真剣に考えたことはないかも。どっちに振れていようとも生きる力さえあればどうにかなっていくのが人生やと思うし。自分がどっちなのか考えているその時間がもったいない!!

心を健康に保つために心がけていることは?

清濁あわせのむことです。心の中に生まれたもんは否定せずに受け止める。よいことも悪いこともね。人によく見られたいと思っていた頃は心の中のどろっとしたものにギュッとふたしていたけど30代になってからはもうじゃんじゃん解放してる(笑)。

周りの人からかけられた言葉で心に残っているのは?

「時間をかければ誰だっていいものはできる」これはジャニーさんの言葉なんですけど。限られた時間の中で何をどうすればいいのか、それが人生を変えることを教えてもらった気がします。

落ち込んだ時の心の立て直し方は?

僕、落ち込むことめったにないんですよ。大事なのは何ごとも考えすぎないこと。若い頃はめちゃくちゃ悩んだりもしましたけど、自分ひとつの脳みそで考えたところでどうってことはない。そこに時間を割いたところで出てくる答えなんかたかが知れていますからね。悩みなんてね、死ぬまでつきあっていかなあかんのやから。いちいちそこで立ち止まっていたら、人生あっという間に終わってしまいますよ!! あと、これは僕の持論なんですけど、落ち込む人って「どれだけ自信過剰やねん!!」と思うんですよ。自分の想像していた場所に達することができないから人は落ち込む。つまり、「自分はできる人間なんだ」って思ってるわけでしょ。オレ、そんなこと思いませんからね。その代わり、できることは精いっぱいやる。全力を注げば「もっとできたのに」なんて後悔することもないし。成功だ失敗だというのも、あれ、自分の思い込みですからね。失敗したと思えば失敗、成功したと思えば成功、同じ80点でも見方が違えばそうなるんですよ。ならば、そんなとこでグズグズせんと前に進んだほうがいい。目の前のできることに打ち込んだほうがよっぽど効率的ですよ!!

20代の後輩から「人生、うまくいかないんです」と相談が。どんな言葉を届けますか?

そんなん、もう「アホか!!」ですよ。思いどおりにいく人生なんて存在しない、その悩み自体がもうおこがましいわって言いますよ。後輩から相談された時は「頑張れ」も言わへんし、「ああしなさい」、「こうしなさい」も言いません。悩みの答えは本人にしか出すことができないからね。ただ、不満を口にする後輩にだけは言う。「不平不満を言う人間は解決に向けて何もやってない人間やからな」って。この言葉だけは伝えるようにしています。

【関ジャニ∞インタビュー】安田章大が語る“ポジティブ論”

関ジャニ∞の安田章大
安田章大 SHOTA YASUDA
1984年9月11日生まれ。どんな困難も乗り越える強さと優しさを持つ“関ジャニ∞のマザーテレサ”。7月からは舞台『リボルバー〜誰が【ゴッホ】を撃ち抜いたんだ?〜』で主演を務める

安田さんはポジティブですか?

もともとはポジティブなんやと思います。ただ、芸能界という慣れない世界に飛び込んでからは、どこか違和感を感じてしまうことがあったり……。ネガティブな方向に心が転んでしまうこともありました。そんな僕が変われたのが20代半ば。ダイビングをきっかけに自然に触れる機会が増えてから。それまでの僕は慣れない環境下で無理して麻痺して、自分のことがわからなくなっていたんでしょうね。本当に好きなものに気づき直してから、自分自身を取り戻せるようになった気がします。

人生を歩むうえで大切にしていることは?

今やれることを逃さないこと。思い立ったならその時に、やりたいことを思う存分やる。そう考えるようになったのはやっぱり、数年前に経験した大きな病気がきっかけなのかな。自分の人生と向きあったあの日々は、僕に大切なことをたくさん教えてくれた気がします。

落ち込んだ時の心の立て直し方は?

自分が落ち込んでいる理由を追求する。理由がわかると目の前のモヤモヤが晴れる。進むべき方向が見えてくる。

安田さんが思う“本当の優しさ”って?

相手と同じ気持ちの場所に立つこと。お互いに違う人生を歩み異なる経験をしているから、すべてを理解することはできないんだけど。相手が何を思い感じているのか、考え想像する。なんやろう、同じバス停に並んで座る感覚なのかな。そこから相手が見ている景色を眺めながら、次のバスが来るのを一緒に待つ。相手がバスに乗れるまでずっと待つ。それが、僕が思う優しさなんかな。

安田さんを幸せにしてくれるものって?

安い白ワイン(笑)。それを冷凍庫に入れて凍らせてシャリシャリにして飲むのが好きなんですよ。あとは、半熟のゆで卵。水から弱火で9分40秒、毎日6個は作って食べている僕の大好物。買っても買っても追いつかないので、最近は養鶏場から卵を仕入れてます(笑)。

20代の後輩から「人生、うまくいかないんです」と相談が。どんな言葉を届けますか?

何が「うまくいってない」のか、その主語が抜けているから、まずはそこに気づかせてあげるフォローをするかな。悩んでいる渦中って視野が狭くなるから自分では見えてないこと、きっとあると思うんです。だからこそ、アドバイスではなく「何が?」、「なんで?」、「どうしたいん?」、質問をして気持ちを明確にする手助けをする。その中で相手はきっと自分で答えを見つけるはず。
取材/海渡理恵 加藤朋子(MORE) 渡辺遥奈(MORE) 取材・文/石井美輪 構成・企画/芹澤美希(MORE)