Huluオリジナル『君と世界が終わる日に』Season3の魅力に迫る

Huluオリジナル『君と世界が終わる日に』(以下、“きみセカ”)で、主人公である響(竹内涼真)の恋人・“来美”を演じる中条あやみさんに、役への取り組みや、現場の裏話などをおうかがいしました。

中条あやみさん インタビュー

ヒリヒリする演技戦は、研究のたまもの!

――“きみセカ”は、ゴーレムと呼ばれるゾンビに占拠された終末世界が舞台のドラマですが、共演者同士の雰囲気は和気あいあいとしていたそうですね。

中条あやみさん(以下、中条):そうなんです。それはSeason1からずっと変わらないんですが、Season3で以前と違うと思ったのは、共演者間で演技の話をする機会がすごく増えたことでした。

「誰それはあの時、どういう芝居をしていた?」「私はこう演技していたから、次はこうもっていった方がいいかな?」みたいな感じで、“答え合わせ”をしながら進めていったなって。竹内さんともかなり話し合いました。特に最終話の一番の見せどころについては、相当話をしました。
――ヒリヒリする演技戦も本作の見どころ。それは出演者のみなさんの、自主的な演技研究のたまものなんですね。

中条:そうですね、そこは凄みを増しているかも! 出演者はみんな“きみセカオタク”になっていましたから(笑)! シーンのよし悪しだけでなく、誰それの腕の動きがかっこいいとか、“バエる”ゴーレムの倒し方についてとかを、延々と話し合ったりして(笑)。誰かの演技がすごいなと思ったら「今のシーン、よかったじゃん!」とビビッドに伝えあったり。年齢が近いからこそ、いい意味でライバルみたいな部分があるのかな。お互いに刺激をもらいあって。みんな本当に熱いんです!
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――来美の変化については先におうかがいしましたが、響は? 変化するんですか?

中条:Season1と2は明るい金髪だったのに、だいぶ髪色が黒くなったかな? 染めていた部分が少なくなってきた。そこは生きるか死ぬかのサバイバル中だから、髪の毛を気にする余裕もないし、響が「生きてる」と感じられてすんなり受け入れられる部分です。

でも、体がとにかくすごい。確かにこの人だったら、ゴーレムでもなんでも、ぶっ倒していけるだろうなっていう、説得力のあるボディになっていました! 前回も鍛えていましたが、Season 3はその比じゃないというか、今回は相当鍛えたんだと思います。その原動力は、来美を思う気持ち。その熱さ、まっすぐ生きる純粋さを持ち続けているからこそのボディ、ともいえますね。

――ほっとしました。響の「来美推し」がブレたら、ちょっとイヤだったので。

中条:Season3で多少、ブレはするんですよ。観ていただければ、響のブレについては納得していただけると思います(笑)。
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中条的、この世をサバイブするための三種の神器

――サバイバル能力が爆上がりしたはずの中条さん。もし本当に“きみセカ”の世界でサバイブすることになったなら? 必要だと思うものを3つ、挙げてください。

中条:1つめは、火を起こせるもの。夜や季節によってはすごく寒いし、食べられる物を得るためには火がすごく大事。あと、ゴーレムも火に弱いので。あっちでもこっちでも火はすごく大事だなあ……。

2つめは、判断能力。瞬時にどっちの道を選ぶかによって、生き残れるか、生き残れないかが決まります。それは人間関係も同じ。見極めて選ぶ力が、人生を変えるのではないかと。

3つめは、「生き残りたい」という気持ち。“きみセカ”は、ほんの一瞬油断をしただけで殺されてしまう世界。「生き残りたい」という気持ちがすごく大事だと、痛いほど感じました。愛する人に会いたい、子供を守りたいなど、切実な思いがその気持ちのおおもと。響なら来美、来美なら子供。だから「生き残りたい」という気持ちの持つ力はすごく大きいんだと、Season3を通じて学びました。

行動することがすべてのはじまり。「悩んだら、やってみる」

――一瞬の判断の誤りが生死を分ける“きみセカ”の世界。中条さんご自身がこれまでに経験した、大きな判断はありますか?

中条:やっぱり、雑誌『Seventeen』のオーディションを受けたことかな。大阪から東京へ行きオーディションを受け、それをキッカケに芸能界に進むだなんて、想像もできない未来でした。

きっかけは偶然でした。でも、その偶然をチャンスととらえてつかみ取った。つまり、「オーディションを受ける」という行動をすることが、まずは大事だったんだなって。その時もそう思ったし、今もそう思います。

俳優としていろんな役を演じるにあたり、自分が苦手なジャンルもあります。たとえば、映画『チア☆ダン ~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(2017年)。私は踊るのがすごくニガテで、実は体育のダンスの授業も仮病を使って休んだこともあります(苦笑)。でも、この映画に取り組んだ時に、「踊ることって楽しいんだ!」と知ることができました。「ニガテ」、「キライ」、そう思っていたことを、何かのキッカケで好きになることもあるんだ、そう学びました。

この体験のおかげで、今では、「何ごとも、やってみないと分からない」「行動することが、すべてのはじまりなのかもしれない」、そう考えるようになりました。

「悩んだら、やってみる」が、オススメです。
――ポジティブなその考え方は、ずっと変わらないままですか?

中条:実を言うと、十代の時は「楽しい、やってみよう」という気持ちだけで動けたり乗り切ったりできちゃったんですよね。でも、物ごとの奥深さや難しさを知るにつれ、自分という人間にいっそう“責任”が生まれてきました。「ここまでやってきたんだから、これぐらいのパフォーマンスはできないといけない」。今はそんな風に考えるようになり、自分の中でのルールが少しずつできてきました。
竹内涼真さんと飯豊まりえさん
――“キミセカ”には、モアモデルでもある飯豊まりえさんも佳奈恵役で出演していますよね。Season3では、飯豊まりえさんとのからみはありますか? 以前SNSにアップしていた“血糊で笑顔”のツーショット写真が衝撃的でした。

中条:Season3で、佳奈恵は来美にとってより大切な存在になってきます。かといって、まりえと現場で頻繁に会うというわけでもなかったんですが。でも、今回まりえとは、演技の研究をたくさんすることができました。これまでにないほど、濃いいい時間を過ごしました。私たちの研究の成果が、視聴者のみなさんにも届きますように。

――最後に、視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。

中条:Season1から“きみセカ”を観てくださっている方も、今回はじめてこのドラマを知った方も、どちらも楽しめる内容になっていると思います。

Season3は、よりパワーアップしていて、新しい仲間も加わり、人間ドラマとしても本当に面白い。さまざまなテーマがギュッ!と詰めこまれているので、いろんな登場人物に感情移入して観てみるのがオススメです。

このドラマを観ると、きっと「人間って面白いな、強いな」と思えると思います。
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プロフィール

なかじょう・あやみ●1997年2月4日生まれ。O型。大阪府出身。現在、雑誌「CanCam」専属モデル。2011年、雑誌『Seventeen』のミスセブンティーンオーディションでグランプリを受賞しモデルデビュー。翌年、ドラマ『黒の女教師』(2012年)で俳優デビュー。『劇場版 零 ゼロ』(2014年)では映画初主演を務める。2017年には映画「チア☆ダン女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」で【第41回日本アカデミー賞】最優秀賞新人俳優賞受賞。2023年には、映画『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~』が公開予定。
中条あやみ 公式SNS
■公式Instagram 
@nakajo_ayami

作品紹介

Huluオリジナル『君と世界が終わる日に』

作品イメージビジュアル
ゴーレムと呼ばれるゾンビに占拠された死と隣り合わせの終末世界を舞台に、主人公である響(竹内涼真)と、その恋人・来美(中条あやみ)たちが生き残りを懸けて闘う物語。

ゴーレムとの壮絶なアクションシーン、鬼気迫る怒涛の展開はもちろん、身も心も追い詰められた生存者たちの人間ドラマから目が離せなくなるのも大きな魅力。2021年1月に日本テレビにてSeason1の放送がはじまると、衝撃的すぎる内容が大きな話題となり、Season1終了直後にSeason2をHuluにて独占配信。その人気の結果、『君と世界が終わる日に』は「2021年Hulu年間視聴者数総合ランキング」第1位、「独占タイトル配信ランキング」1位、「国内ドラマランキング」1位と、3冠に輝いた。そんな話題作の最新エピソードが2月25日、特別編(地上波放送/日本テレビ系「金曜ロードショー」にて夜9:00~)、Season3(Hulu独占配信/毎週金曜、新エピソード配信)という形で同日公開される。

放送・配信

■金曜ロードショー「君と世界が終わる日に 特別編」
2月25日(金)よる9時~ 日本テレビ系「金曜ロードショー」にて放送

■Huluオリジナル『君と世界が終わる日に』Season3
2月25日(金)より、最新シリーズのSeason3がHuluで独占配信開始
Season1(全10話)・Season2(全6話)も、Huluで独占配信中

■公式HP 
https://www.ntv.co.jp/kimiseka/
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取材・文/中川 薫