生理も女性ホルモンも、「あるのが当然」と思っていませんか? 小さな異変が大きなトラブルにつながりやすいからこそ、正しい知識とつきあい方が将来を左右するかも! 今回は「生理」についてのみんなの疑問に答えます。 【お話をうかがったのは……丸山 綾先生】 日本産科婦人科学会専門医。日本東洋医学会漢方専門医。『霞が関ビル診療所』の婦人科で、一般的な西洋医学に加え、漢方診療も取り入れた診察を行っている

Q.生理は子宮で起きているのに、 頭痛がするのはなぜ?

ピルで生理周期をずらしても、体に負担になの画像_1

A.痛みの原因物質が分泌されるから

「生理が始まると、子宮を収縮させて子宮内膜を押し出す『プロスタグランジン』という物質が分泌されますが、“痛みの原因物質”とも呼ばれるとおり、同物質が痛みや炎症を引き起こす原因に。下腹部痛だけでなく、頭痛まで感じるようなら月経困難症やそのほかの病気が隠れている可能性もあるので、まずは婦人科へ」

Q.イライラするなぁと思うと 翌日生理に。これがPMS?

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A.YES! 排卵している可能性大

PMS(月経前症候群)は、排卵を境に変動する卵胞ホルモンと黄体ホルモンが影響すると考えられているが、原因はまだ解明されていないのだそう。「イライラや情緒不安定といった精神的なものから、乳房の痛みや眠気、だるさなど身体的なものまで、その症状は200種類以上ともいわれています。日常生活に支障が出るほどの症状ならば治療の対象になるので、まずは婦人科受診を」

Q.ピルで生理周期をずらすのは体に悪くないの?

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体に負担はかかりません!

「旅行などの予定と生理が重ならないよう生理周期をずらす時は、おもに中用量ピルを使用することが多いです。低用量ピルに比べてホルモン含有量は多いけれど、一時的な服用ですし、体への負担も心配ありません」。せっかくの予定を憂うつな気分で過ごすより、気軽に婦人科で相談する習慣を身につけて。

一生のことだから、ちゃんと知って仲よくしたい! 生理と女性ホルモンの正しいつきあい方

MORE2017年11月号では、大人の女性の生理&女性ホルモンについて、かなり真面目で大事な特集が! 当たり前にあるものだからこそ意識していない生理&女性ホルモンにまつわる疑問や、トラブルを防ぐためのケアの仕方などについて詳しく説明しています。ぜひチェックして、いつまでもハッピーで暮らせるよう〝自分の体〟を知って、守っていきましょう!

モア11月号
MORE2017年11月号・さらに詳しい情報は雑誌MOREをチェック! 取材・文/国分美由紀 イラスト/森 マサコ