1980年──、いまから約40年前。女性の「性」の本音を語る「モア・リポート」が誕生し、2017年までに延べ1万2千人を超える女性たちの性を見つめてきました。

そして、恋愛やセックスがいっそう多様化している現在。MORE世代の体験談を取材した新「モア・リポート」をお届けします!

婚活で1000人以上の男性と会った

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ーDATAー
長岡さん(仮名)29歳 /既婚/会社員
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24歳で婚約破棄を経験

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ーー24歳の時に婚約破棄のご経験が?

はい。新卒の時に、大学の先輩の紹介で付き合い始めた30代前半の彼にプロポーズされたのですが、その後、婚約破棄になりました。(以下、長岡さん)

ーーそれはなぜ?

一言でいうと、彼がものすごくマザコンだったんです。

彼と出会った当初、私は社会人になりたてて、右も左もわからず……。当時の彼は分かりやすく3高(高収入・高学歴・高身長)だったし、キラキラして見えました。

それに「30歳までに子どもを産みたい!」と思っていたので、26歳までに結婚して、28、9歳くらいで第一子を、と考えていました。

でも、彼のお母さんに会い「英語を使う仕事をしています」と自己紹介をしたとき、「え~! 英語使えるなら今の仕事なんかじゃなくて、スチュワーデスになればよかったのに!」と言われて。私はプライドを持って仕事をしていたので、そういうことを言われるのはとてもショックで。

彼自体も「お母さんがこう言っててさ」「お母さんがこうしろってさ」が口癖で、母親の言いなりでした。

大切な決断の場面で、必ず母親を頼るし、私とデートでいい雰囲気になっても、必ず母親の電話を優先するんです。

そういうことが重なり、彼からすでにプロポーズを受けていたのですが、結婚したらこれは大変なんじゃないか、と思いはじめたんです。

ーー婚約破棄については、長岡さんから切り出したのですか?

はい。「お母さんが大切なことは分かる。でも私は一生あなたの一番の女性にはなれないから、結婚はできない」と伝えました。

ーー彼は何と言ったのですか?

最初は「嫌だ」とごねたのですが、私の決意は固く。最終的に彼も「それならしょうがないね」と言い、結婚はなくなりました。

その後、婚活で1000人以上の男性に会った

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ーーその後、婚活をはじめたのですか?

そうですね。4年間で1000人以上の男性と会いました。

ーー1000人!すごいですね。どうやって出会ったのですか?

一緒に婚活をしていた友達がいて、最初はその子から「合コン行かない?」「婚活パーティ行かない?」と誘われて。それから芋ずる式にいろいろな出会いの場に行くようになりました。

ーー婚活で気を付けていたことはありますか?

男性と初めて2人で会うのは、絶対に夜にしないことを心掛けていました。

最初から「絶対に夜がイイ」って言ってくる人は、別の理由があると分かったからです。逆にいい人だと「ランチいかがですか?」と最初から提案してくれるんですよね。

平日は仕事に打ち込み、休日はブランチ・ランチ・ティータイムで3人、そして2回以上会って「この人は大丈夫かな」と思った人とはディナーを、という感じで最大4人と会うこともありました。

ーー婚活で出会った方とご結婚されたのですか?

いえ、それが違うんです(笑)。今の夫とは、仕事で出会ったんです。

ーー婚活以外で出会った男性だったんですね。

そうなんです。婚活で1000人以上の男性に会ったのに、結婚相手は身近にいる人でした。

それじゃあ婚活意味ないじゃん!って思うかもしれないけど、彼と結婚できたのは、婚活で1000人に会ったからこそだと思います。多くの男性と出会う中で、「自分がどのような男性と結婚したいか」が、明確になっていたんです。

「私の夫になる人」メモをお守り代わりに持ち歩いていた

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ーー結婚したい相手の条件はどのようなものだったんですか?

私は婚活中、手帳にお守り代わりに「私の夫になる人」というメモをはさんで持ち歩いていました。

(※実際に長岡さんが持ち歩いていたメモ)

1.私のことが大好き
2.やさしい
3.変なニオイしない
4.年齢が近い
5.変な癖がない
6.170cm以上(私より高い)
7.鼻の形がキレイ
8.宗教普通
9.家族に問題なし
10.お金を稼ぐ力がある
11.無理な転勤がない

いつも私は男性に会うとき、このメモを見ていました。でも、この11個の条件を満たす人はなかなかいなくて……。

ーー細かく条件を設定されていたんですね。

はい。よく「優しい人」「私を愛してくれる人」とか、「学歴がある人」「年収〇〇円以上」みたいなざっくりした結婚の条件を1、2個挙げる女性も多いと思います。

私も最初はそんな感じでざっくりした条件を持っていました。でも、私が24歳で婚約破棄になった時の彼は、優しくて、学歴もあり年収も高く、周囲から見ればいわゆる"ハイスぺ”だったけれど、あぁいう結果になってしまったわけで……。

大きな条件を決めるよりも、細かくでも自分が譲れない条件を設定するのが大切だと感じたんです。

それで今の夫と出会い、結婚することができました。今は幸せな結婚生活を送っています。

婚活で大切なこと

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ーー4年間の婚活を振り返ってどう思いますか?

婚活を通して思ったのは、最終的に、似た者同士が結婚するんだな、ということです。
たとえば仕事。旦那さんが稼いでいれば奥さんも稼いでいるケースが多いと思います。

一緒に婚活していた友人も同時期に結婚したんですが、相手は素敵な友人にぴったりの人です。「この夫にこの妻あり!」といった感じで。

優しい人と結婚したければ、まずは自分が優しくなる。稼いでいる人と結婚したければ、まずは自分が稼ぐ。

自分が結婚したい相手と同じレベルになることが婚活で最も重要なのではないかなと感じています。

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