【東京】東京都庭園美術館にて「戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見」開催
ライター
菅原 麻葉
当時の西ドイツの冊子やポスターなどアート作品を多数展示
![当時の西ドイツの冊子やポスターなどアート作品を多数展示](https://img-more.hpplus.jp/article/parts/image/db/dbcec546-8c7b-4f6f-a64b-58215ab9c7fc-2006x2839.jpg)
東京都庭園美術館では、2025年3月8日(土)~5月18日(日)の会期で「戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見」を開催します。
ドイツでは1919年にバウハウスが創設され、モダンデザインの思想と新たな造形教育によって世界に多大な影響を与えるも、1933年に廃校となります。その後勃発した第二次世界大戦での敗戦により、1945年にドイツは東西に分断されます。1990年に再び統一されるまで、ドイツ民主共和国(東ドイツ)とドイツ連邦共和国(西ドイツ)の二つの国が誕生しました。
![ハインツ・シュヴァーベ《雑誌『Gebrauchsgraphik(商業美術)』1953年11月号》1953年 A5コレクション デュッセルドルフ蔵 © Nachlass Heinz Schwabe/FH Dortmund/Bettina Schwabe](https://img-more.hpplus.jp/article/parts/image/09/09b1ef3f-e069-484a-b84e-c71c5a0fbf69-620x828.jpg)
ハインツ・シュヴァーベ《雑誌『Gebrauchsgraphik(商業美術)』1953年11月号》1953年 A5コレクション デュッセルドルフ蔵
© Nachlass Heinz Schwabe/FH Dortmund/Bettina Schwabe
1953年、西ドイツにはバウハウスの理念の継承を目指したウルム造形大学が開設されました。同校は、1968年に15年間という短い期間で閉校することになりますが、デザインの理論と実践を発展させ、デザイン教育の分野でも大きな足跡を残しました。1950年代末には、GNP(国民総生産)が世界2位となり、「経済の奇跡」と称されるほど、西ドイツは経済的躍進を果たしましたが、その背景には、商業と密接な関係にあるグラフィックデザインの存在が挙げられます。また、1972年のミュンヘンオリンピックや国際的セーリング・フェスティバルの「キール ウィーク」、4‐5年ごとにカッセルで開催される現代美術展「ドクメンタ」など、国家的イベントのイメージ形成にもグラフィックデザインは大きな役割を果たしました。
![ヴォルフガング・シュミット 《展覧会「バウハウス 思想 /形 / 目的 / 時間」》 1964 年 ポスター A5コレクション デュッセルドルフ蔵](https://img-more.hpplus.jp/article/parts/image/0e/0e0cd641-e084-4948-8df9-c6f454c04ec8-729x1029.jpg)
ヴォルフガング・シュミット 《展覧会「バウハウス 思想 /形 / 目的 / 時間」》 1964 年 ポスター A5コレクション デュッセルドルフ蔵
本展は、デュッセルドルフ在住のグラフィックデザイナーであるイェンス・ミュラー氏とカタリーナ・ズセック氏によって収集された「A5コレクション デュッセルドルフ」が所有する戦後西ドイツのグラフィックデザイン資料の中から、幾何学的抽象、イラストレーション、写真、タイポグラフィの観点から選ばれたポスターを中心に、冊子や雑誌など多彩な作品を展示します。バウハウスやウルム造形大学が提唱したデザイン教育を基盤としたモダニズムを継承しながらも、戦後の新しい時代の表現を追求した西ドイツにおけるグラフィックデザインの世界を見に足を運んではいかがですか。
![セレスティーノ・ピアッティ《dtv》1965年 ポスター A5コレクション デュッセルドルフ蔵© Celestino Piatti – The Visual Heritage, Switzerland](https://img-more.hpplus.jp/article/parts/image/e0/e08a54f1-308a-4a48-afe6-cf237aaa5f3f-722x1018.jpg)
セレスティーノ・ピアッティ《dtv》1965年 ポスター A5コレクション デュッセルドルフ蔵
© Celestino Piatti – The Visual Heritage, Switzerland
「戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見」開催概要
会期 2025年3月8日(土) ~ 5月18日(日)
開館時間 10:00 - 18:00(入館は閉館の30分前まで)
3月21日(金)、22日(土)、28日(金)、29日(土)は夜間開館のため20時まで開館(入館は閉館の30分前まで)
休館日 毎週月曜日
※ただし5月5日(月)は開館、5月7日(水)は休館
観覧料
一般=1,400(1,120)円/大学生(専修・各種専門学校含む)=1,120(890)円/中学生・高校生=700(560)円/65歳以上=700(560)円
※( )内は団体料金。団体は20名以上(事前申請が必要)
※小学生以下および都内在住在学の中学生は無料
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者2名は無料(手帳の提示をお願いします)
※教育活動として教師が引率する都内の小・中・高校生および教師は無料(事前申請が必要)
※第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料
※4月23日・30日は、フラットデー開催のため無料・割引対象者以外は要事前予約
※3月8日(土)〜4月6日(日)の期間中(Welcme Youth 2025)は、18歳以下(2006年4月2日以降生まれ)の方は無料(年齢を証明するものを必ず持参してください)
画像提供:東京都庭園美術館
![](https://img-more.hpplus.jp/article/parts/image/8b/8babf976-22eb-4364-a652-39b027a188f4-814x814.jpg)
1987年生まれ。OLで雑誌編集を行う傍ら、ファッション、美容、お出かけ系などのライター業も。ファッション初心者ゆえ、安い・着やすい・コーデしやすいアイテムに目が行きがち。身長162cm、ブルベ冬・骨格ストレート寄りらしい。インスタグラムは愛猫と食べログ3.5以上のお店巡りが多め
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