2021年MORE11月号掲載企画から、インタビュー記事をお届けします。
2021年MORE11月号掲載企画インタビュー、杉野遥亮
すぎの・ようすけ●1995年9月18日生まれ、千葉県出身。映画『東京リベンジャーズ』でのナオト役をはじめ、ドラマ『東京怪奇酒』では本人役で主演を務めるなど、数多くの話題作に出演する俳優。『スーツセレクト』や花王「アタック ZERO」のCMも好評を博している

ドラマ『僕の姉ちゃん』での「姉ちゃんとの会話は台本を読んだ時から驚きでした」

年の離れた姉と弟が、つかの間のふたり暮らしをする日常を描いた人気コミック『僕の姉ちゃん』が実写ドラマ化。杉野さんが演じるのは、素朴でまっすぐに育ってきた社会人1年目の弟・白井順平。

杉野さん「社会に出たばかりの頃って、自分の軸が定まらないまま、いろいろなことを学んで自分の中に取り込んでいく時期だから、順平のように自分がどうしたいのかわからなくなったりブレたりもすると思うんです。少し前の自分にもそういう部分はあったから、すごく共感できました」

そんな順平と一緒に暮らす30歳の姉・ちはる(黒木華)は、物ごとを冷静に分析し、鋭いツッコミで切り込んでいく、順平とは正反対のタイプ。恋愛、仕事、生きるうえでの力の抜き方など、順平とのぶっちゃけトークで炸裂する率直でユーモラスなコメントは、ひねくれているようで実は至極真っ当。順平だけでなく観ている側も思わず納得してしまう。

杉野さん「僕自身、ちはるのような考え方をしたことがなかったので、純粋にすごいと思ったし、姉ちゃんとの会話は台本を読んだ時から驚きでした」

テンポよく進んでいく物語の中で、普段は鋭いツッコミを入れてばかりいる姉ちゃんが、落ち込んだ順平に何気なくかけた言葉は、杉野さんの中で強烈に残っているという。

杉野さん「“アンタのいいところなんか、別にアンタが知らなくてもいいんでないか?”、“ついでにあたしも知ってるし、アンタのいいとこ”って言ってくれるんです。何気ない会話の中で不意に弟を思う優しい気持ちが感じられて、自分に言われたことのようにうれしくなりました」
劇中では、思わせぶりな態度を取る同僚の美穂子に思いを寄せている順平。杉野さん自身が惹かれるのは、女性のどんなところ?

杉野さん「もし僕が順平の会社に勤めていても、あざとい態度を取る美穂子は好きにならないかなぁ。弱い部分を認めて自分で解決しようと頑張っている人に惹かれるので、いっそ“私、意地悪なんです”って素を出してくれたほうが気持ちいいし、仲よくなれる気がする(笑)。素が見える、という意味では、女性がメイクを落とした瞬間にもグッときますね(笑)」

最後に、モア世代男子的視点で今作の見どころを聞いてみた。

杉野さん「順平と同世代のモア読者は、さまざまな場面で迷ったり悩んだりすることが多いと思いますが、このドラマを観て、心が軽くなったり、ホッとしてもらえるとうれしいです。毎日の生活が少しだけ楽しくなるヒントになる何かがあるんじゃないかな」

ドラマ『僕の姉ちゃん』

『僕の姉ちゃん』キービジュアル
ユーモラスで辛辣な姉・白井ちはる(黒木)と、姉に翻弄されるが素直に話を聞く弟・白井順平(杉野)による、つかの間のふたり暮らしの記録。●Amazon Prime Videoにて2021年9月24日より全話一挙先行配信、テレビ東京にて2022年放送予定
©テレビ東京
撮影/新田君彦(えるマネージメント) ヘア&メイク/KOTARO(SENSE OF HUMOUR) スタイリスト/Lim Lean Lee 取材・原文/菊池美里 構成/福井小夜子(MORE)