リアルに転職した女子に聞いた! 今、初めて明かされる、転職の事実

連日の残業や人間関係でストレスを感じるたびに頭をよぎる「転職」の2文字。実際、みんなどうやって転職してるの? 経験者だけが知る真実を一挙公開します。
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半数は3か月で内定が!? セクハラ&パワハラは大幅減!?  転職した女子から聞いた7つの真実

【まずは……全国24~29歳の働く女性1000人に聞きました!(独身74.8%、DINKS25.2%)】

Q.転職をしたことがありますか?
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なんと転職経験者は全体の半数以上という結果に! 転職したタイミングで最も多かったのは「23歳」で18.2%。また47.8%が23〜25歳までに経験していることが判明。一方、27〜29歳での割合は10.2%と少なく、20代半ばが最初のターニングポイントになっているよう。


【ここからは、「転職したことがある」503人に聞きました!】
Q.何回、転職しましたか?
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転職は「1 回」のみという人が半数以上。平均は1.72回だが、3 人に1 人が「2 回」or「3 回」の転職経験あり。なかには「10回以上」という人も。転職前は正社員が84%だったが、そのうち12.2%は、転職を機に派遣社員や契約社員、自営業などに雇用形態が変わった。
 
Q.どれくらい勤めてから転職しましたか?
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最も多いのは「1 〜2 年未満」だが、全体を見ると入社2 年未満で40.8%が転職していた。また、半数以上が転職前後に「FP2級と簿記」(25歳・事務)、「医療事務」(28歳・営業)、「介護福祉士」(27歳・事務)など将来的なキャリアアップに向けた資格取得に励んでいた。
Q.転職前と後で、収入面はどう変化しましたか?
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46.2%が「増えた」と回答。その結果、貯蓄額にも大きな変化が。最も多いのは、転職前も後も同じく「50万円未満」で約38%。ところが、転職後は「貯蓄額600万円以上」の人が4倍に増加! なかには600万円未満から「2000万円」(29歳・営業)に増えた人まで!
Q.転職前と後で、勤務時間はどう変化しましたか?
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約25%は「増えた」ものの、52.2%が「残業を含めて減った」と回答。収入が全体的にアップしていることを考えればうれしい変化といえそう。転職後、「終業後は遊びにいかない」人は1 割以上減少し、買物などを楽しむ人が増えていることも判明。
Q.セクハラやパワハラはありますか?
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なんと転職前は6 割以上が職場でのセクハラやパワハラ被害を経験。どちらかといえばパワハラが多いものの、両方を経験した人も1割以上。転職後はその割合が逆転し、8 割近くが「どちらもない」と回答! 多くのモアガールがホワイトな企業への転職を叶えた。
Q.内定までどれくらいの期間、転職活動をしましたか?
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半数近くが、転職を意識してから3 カ月未満で内定を獲得。面接などの試験を受けた会社の数は「1社」が最も多く、平均2.2社だった。決め手は、業務内容よりも「人間関係がよさそう」(25歳・医療)、「在宅で仕事ができる」(27歳・事務)など職場の環境的な要因多し。
Q.転職して、よかったと思いますか?
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実に94%が「転職してよかった」と前向きな回答。「憧れていた企業に即戦力として入社できた」(27歳・販売)と夢を叶えた人もいれば、「いずれはまた転職するつもりで入社したら、社員がいきいきしていて楽しい職場なので続けている」(27歳・事務)と、想定外の出会いに恵まれたケースも。

【転職リアルストーリー①】アパレル販売

【斎藤明美さん(仮名・29歳)】一対一の接客ができずストレスに……。転職後は仕事のやりがいを感じられるので満足

<Before>
職種:路面店のアパレル販売(契約社員) 
勤続年数: 4 年 
月収:16万円(手取り/時給1250円) 
ボーナス:なし 
年収:240万円(額面)
●週4 日勤務のシフト制。繁忙期は出勤時間が早くなるが、基本的に残業なし。

<Now>
職種:百貨店内のアパレル販売(正社員) 
勤続年数: 1 年 
月収:17万円(手取り) 
ボーナス:50万円/年 
年収:300万円(額面)
●月8 日休みだが連休はほぼなし。毎月30日頃まで翌月のシフトが出ない。
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接客の楽しさを感じられない職場に疑問を感じてしまった

ぱっちりした目もとが印象的な斎藤さん。大学院を中退後、大好きだった接客業で得意の語学を生かそうと、ファストファッションブランドの路面店に契約社員として就職。しかし想像以上の忙しさに、思い描いていた接客ができなくなってしまった。

――前職は何が大変でしたか?

「入社した当時は、お客様ひとりひとりに対してきちんと接客ができていたんです。それが、爆買いする外国からのお客様が増え始めた頃から、ひたすら品出ししてレジ打ちするので精いっぱいになってしまって。しかも、マナーが悪いお客様も多く……。列に並んでくれないのは当たり前で、売場でお弁当を食べたり、トイレを汚したり、エレベーター前でスーツケースの荷物整理を始めたりと、毎日格闘していました。大学時代にパン屋さんでアルバイトをしてたんですが、常連のおじいちゃんの顔を覚えて、『これですよね』なんてコミュニケーションできるのが接客の楽しさだと思っていたのに、お客様を注意するために外国語を覚えなきゃ、というのはちょっと違うなと」

――転職を決意したきっかけは?

「年末恒例の大きなセールの時に、ふと、『このままでいいのかな?』と不安がよぎったんです。契約社員なのも不安だったし、そのお店でこの先5年、10年続けるモチベーションもなかった。セールが終わってすぐに転職サイトの『エン・ジャパン』に登録し、最初に受けた会社から、面接の3日後に内定が出ました。転職活動は実質2週間ほどでしたね」

――現在は理想どおりの接客を?

「最初はお客様との距離の取り方に苦労しましたが、今ではおすすめのレストランを教えてもらったり、ネイルやコスメの情報交換をしたりと接客のやりがいを思い出せました。前の職場にも今の職場にも、いやな上司はいますけど、仕事なので『そういうもんだな』と思ってやってます(笑)。それよりも、前はファストファッションだったので制服代も安かったんですが、今のブランドでは制服代で毎月3万〜4万円の出費があって……。最新作を着ていないと、店長から注意されるんです。ボーナスが支給される分、年収は上がったんですが、制服代のために貯蓄が全然できていません」

――売上げノルマもあったり?

「私、入社してまだ1年なんですが、先輩方がどんどんやめてしまって、今お店で上から3番目のポジションなんです。なので、売上げノルマも月に1人で300万円以上。ただ、買ってくれそうなお客様を見分けるのが得意なのか、入って2カ月目から、ちゃんと達成できてるんです。少ないですけど、“自分のお客様”と言える方もできましたし、今のほうが、仕事を楽しめていると思います」

【転職リアルストーリー②】カフェスタッフ・EC企画(正社員)→ウェブ制作会社の事務(正社員)

<Before>
職種:カフェスタッフ・EC企画(正社員) 
勤続年数: 2 年
月収:20万円(手取り) 
ボーナス:12万円/年 
年収:300万円(額面)
●勤務時間は8 :30〜深夜まで。週2 日の平日休み。社長以外は全員女性。

<Now>
職種:ウェブ制作会社の事務(正社員) 
勤続年数: 1 年
月収:23万円(手取り) 
ボーナス:10万円/年 
年収:300万円(額面)
●勤務時間は9 :30〜18:30で残業は月20〜30時間。ECサイトの運営サポートも。
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感覚がマヒした暗黒時代を脱出して日々楽しさを実感

2度の転職を経験した中田さん。就職氷河期だったため、業界を絞らず活動し、関西の地方銀行へ総合職で入行した。やわらかな笑顔は、前職の話になると途端に曇り始めた。

――最初の転職を決めた理由は?

「企業モデルの不透明さ、ですね。たとえば、本部が売りたいのはスマホを使う新商品だけど、地方の小さな支店に来るおじいちゃん、おばあちゃんには使いこなせません。でも売らないと支店の評価が下がってしまう。まるで、いらないゴミを売っているような後ろめたさに耐えられなかったんです。備えとして3年で200万円貯めてから退職し、昔からやりたかったECサイトの世界に飛び込みたいと思って職業訓練校へ。画像加工などを半年間学びました」

――どんなふうに転職活動を?

「ネットで求人検索しました。4社受けたら全部受かって、“氷河期終わった!”と思いましたね(笑)。選んだのは、東京にあるカフェのECサイト立ち上げスタッフ。未経験者OKで、『女性が活躍している』とも書かれていたんですが……」

――現実は違っていた?

「ブラックすぎました。人手が足りず、カフェの店内をまわすのに精いっぱい。定時後に残ってECサイト業務をしていたら、深夜まで残る前提でシフトを組まれて残業は増える一方。しかも、社長はスタッフにお互いを監視させ、厳しく指導して密告する人ほど評価が上がる独裁国家のような仕組みをつくり上げていたんです。密告しないと自分が叱責されるので、違和感に気づかないフリをするうちに私もパワハラをする側になっていました。今思えばセクハラもされたけど、社長の『ただのコミュニケーション』という言葉を鵜呑みにしてしまうぐらい感覚が麻痺していて」

――そこから抜け出せたのはなぜ?

「友達との電話で『私がダメなの。至らないから』と繰り返していたら、『その仕事、大丈夫なん?』って心配してくれて。その言葉を聞いた途端に涙があふれて、“私、大丈夫じゃないんだ”と気づけました。同じ頃、実は多くの社員が社長からひどいセクハラを受けているという話を聞いて、完全に目が覚めましたね」

――再転職活動で意識したことは?

「企業のクチコミをチェックしたり、周囲に客観的なアドバイスをもらうよう心がけました。今は念願だったECサイト運営の仕事ができ、努力した分スキルも磨けるので、日々穏やかな気持ちで働いています。いずれはディレクションできるようになるのが目標です。カフェ時代は一日一食、3時間睡眠で時間に追われるように生きていたけど、今はメイクや友達との時間、買物や家事など、楽しいと感じる瞬間が増えました」

【転職リアルストーリー③】IT企業のシステムエンジニア(SE/正社員)→外資系のマーケティングアナリスト(正社員)

<Before>
職種:IT企業のシステムエンジニア(SE/正社員) 
勤続年数: 5 年
月収:25万円(手取り) 
ボーナス:120万円/年 
年収:580万円(額面)
●月50時間程度の残業に加え、繁忙期は2日間続けて徹夜になることも。

<Now>
職種:外資系のマーケティングアナリスト(正社員) 
勤続年数: 1 年半
月収:33万円(手取り) 
ボーナス:125万円/年 
年収:640万円(額面)
●同僚の半数は外国人。勤務時間は9 :00~17:30で、残業は月30時間程度。
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前職の上司が目の前で吐血!これは続けられないと決意

関西出身の笹原さんは大学卒業後、全国に営業所のある大手IT企業にSEとして入社。4年目には大きなプロジェクトにも抜擢され、職場に大きな不満はなかったそう。ただ、取引先でバグが起きるたびに昼夜を問わず駆けつけなければならない仕事を、果たしてずっと続けられるのか……そう自問自答した笹原さんの気持ちは、異業種転職に傾いた。

――SEに未練はなかった?

「大学でマーケティングの勉強をしていたこともあって、そもそも初めからSEを目指していたわけではなかったんです。東京にあるその部署を希望したのも、当時大好きだったアーティストのライブにもっと行きたかったから(笑)。そんな不純な動機だったので、いずれはやめるだろうなとは思っていました」

――具体的に転職を意識したのは?

「4年目に入った頃、関わっていたプロジェクトが大詰めで、G.W.返上で働いていたんです。『みんなで乗りきろう』と言っていた矢先に、目の前で上司が血を吐いて倒れて! 忙しいとはいえ、人間関係も良好で業界内ではいい会社でした。でもやっぱり、着替えのためだけに家に帰るような生活はダメだという気持ちが、その時はっきり芽ばえました」

――今の会社に転職した経緯は?

「在職中に『リクルートエージェント』に登録し、コンサルタントかアナリストに絞って転職活動をしました。異業種転職の場合、給与を増やすなんて不可能だと言われていたんですが、そこは妥協したくなくて。前職で関わっていたプロジェクトに興味を持ってくれた今の会社を紹介され、給与アップの条件をのんでくれたので決めた、という感じです」

――異業種となると、仕事を覚えるのも大変そうですね。

「仕事内容よりも、言葉に苦労しました。面接では『英語は話せなくても大丈夫』と言われていたんですが、私の部署は同僚の半分が外国人なので、会議は当たり前のように英語。直属の上司もインド人なんですよ。入社直後、そのインド人上司に、別のパワハラ上司のことを泣きながら相談したんですけど、『泣くのはやめよう! キミは笑顔が素敵なんだから。さあ、踊ろう!』とか言いだして。キレそうになりましたね(笑)。まあ、基本的にはフレンドリーな会社なので、前職の時より気の合う人は多くなった気がしますけど」

――また転職したいと思いますか?

「うーん、いい仕事があれば、ですかね。仕事が難しくてストレスがたまるのも事実なんです。ステップアップはできたけど、キャパオーバーな気も。なので、ストレスなく働けるなら、年収が100万円くらい下がってもいいかなあとは思ってます」