多部未華子、今月は『九年前の祈り』を読了!

多部未華子、今月は『九年前の祈り』を読了!_1
多部未華子、今月は『九年前の祈り』を読了!_2
多部未華子:たべ・みかこ●女優。1989年生まれ、東京都出身。主演ドラマ『ドS刑事』(日本テレビ系・土曜21:00〜)が4月スタート!多部さん演じる超ドS刑事・マヤと、大倉忠義さん演じるお人よし巡査のコンビに注目!

独特な世界を味わいながら、意外な発見ができました!

有名な文学賞といえば、一年に2回発表される芥川賞と直木賞。今回は、今年1月に芥川賞を受賞した『九年前の祈り』をご紹介します。実は、これまで芥川賞を意識する機会がそれほど多くなかった私ですが、「受賞作ならではの魅力があるに違いない」と興味がわきました!

外国人の夫と別れて故郷へ帰ってきた 30 代女性・さなえがヒロインの表題作から始まり、短い物語が連なっていくこの作品。まるでもやがかかっているような人物描写といい、キャラクターたちの独特な登場のしかたといい、ひと言では説明できないお話がいっぱい。人間模様を描きながら、それ以上の“何か” を読み手に訴えかけてきます。

日頃読み慣れた小説とは違う作風で、ラストへたどり着くまでに体力を使いました(笑)。でも何にも寄りかからず、自分の表現を追求し続ける著者の小野さんは、素晴らしいなと思います。アーティストが生み出す世界を、目いっぱい味わえました。

さらに、ふと気づいたことも。 私は会話が多くて、設定や人物 の関係性がわかりやすい物語が好きなようです。収録作で言うと『お見舞い』という話が、ドラマ性もあって好みでした。芸術性の高い作品に触れてみて、自分の読書傾向がクリアに......。それもひとつの発見でした!

小野正嗣 『九年前の祈り』

多部未華子、今月は『九年前の祈り』を読了!_3
さなえは息子の希敏(けびん)と故郷へ戻ってくる。希敏に手を焼く彼女の胸に甦るのは、9 年前の「みっちゃん姉」の姿だった――。 表題作を含む 4 編を収録した連作短編小説。(講談社 ¥1600)
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取材・文/石井絵里
撮影/露木聡子
ヘア&メイク/赤松絵利(esper.)
スタイリスト/轟木節子
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