貫地谷しほり 今月は、舞台『もとの黙阿弥の画像_1
話し手:貫地谷しほり かんじや・しほり●1985年12月12日生まれ、東京都出身。舞台『もとの黙阿弥』が8月に新橋演舞場、9 月に大阪松竹座で上演 聞き手:ライターゆっこ 舞台に出演する俳優を数多くインタビュー取材するほか、ステージコラムを執筆

『もとの黙阿弥』

貫地谷しほり 今月は、舞台『もとの黙阿弥の画像_2
明治時代の浅草の芝居小屋を舞台に描いた井上ひさしによる人間ドラマを栗山民也が演出。長崎屋お琴(貫地谷しほり)は、女中のお繁(真飛聖)と入れ替わって縁談相手に会い、人柄を確かめようとする。ところが見合い当日、相手の男爵家の跡取りである河辺隆次(片岡愛之助)も書生の久松菊雄(早乙女太一)を身代わりに立てて登場し……。◆ 8 / 1 ~25 新橋演舞場(大阪公演あり)●チケットホン松竹 ☎0570・000・489

1年ぶりの舞台で スペシャリストの技術を学びたい!

ゆっこ(以下Y) いよいよ8月からは、貫地谷さんが出演される舞台『もとの黙阿弥』が始まりますね。 しほり(以下S) はい! この間ちょうど台本をいただいたところで、読みながらゲラゲラ笑っちゃいました。登場人物がわりと心の声を口に出すわかりやすいお芝居なんですけど、言葉遊びがおもしろいし、やりとりもかわいらしくて、さすが井上ひさしさんの脚本だなって。さらに歌や踊りのシーンも入ってくるので、すごく華やかな舞台になる予感がします。私が演じるのは商家のお嬢様で、女中と入れ替わって縁談相手と会おうとするけど品のよさが隠しきれない……という役どころ。台本を読むかぎり、どうやら歌ったり踊ったりする必要がなさそうなので、ひそかに胸をなでお¥ろしてます(笑)。 Y) 舞台に向けて、何か準備されてることはあるんですか? S) 今回はお着物でのお芝居ということで、稽古用のゆかたを新調しようかなと思っています。 Y) 着物といえば、貫地谷さんの特技は“着物を2分で着ること”なんですよね? S) 研究所で芝居を習っていた高校生の頃、発表会で『時の氏神』という作品を上演しました。その時に舞台上で着物を着るシーンがあったんですけど、先生に「3分でできなかったら役から降ろすぞ!」って言われて猛練習した結果、2分で着られるようになりました。ほかにも、当時「日本人として着物を着た時の所作がおかしくならないように」という先生の意向で、和服で演じるお芝居を数多く経験できたのはよかったです。おかげで、去年時代劇をやっていた時に、所作の先生から「しほりさんのシーンは所作指導がいらないわね」って言ってもらえたのはちょっと自信になりました。でも、今回共演させていただくのは片岡愛之助さん、早乙女太一さんといったその道のスペシャリストの方々ばかり! みなさんから所作の応用編をたくさん学びたいと思ってます。

--------------------- MORE2015年9月号・さらに詳しい情報は雑誌MOREをチェック! 取材・文/吉川由希子 撮影/北浦敦子 ヘア&メイク/SAKURA(アルール) スタイリスト/青木宏予 ---------------------

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