ザ・ビーチ・ボーイズの知られざる真実! 映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』

ザ・ビーチ・ボーイズの知られざる真実! 映画『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』_1
通勤途中で。料理や掃除をしながら。ブレイクタイムで……。毎日の生活のなかで欠かせないもののひとつ、音楽。最新のヒットチャートを追いかけるのも楽しみですが、時代が変わっても変わらない名曲と出合う楽しみもあります。今回セレクトした映画は、1962年にデビューしてから半世紀以上愛され続けているザ・ビーチ・ボーイズの中心的存在、ブライアン・ウィルソンの半生を描いた物語です。

「サーフィン・U.S.A.」「素敵じゃないか」「グッド・ヴァイブレーション」など、タイトルを知らなくても誰もが耳にしたことのある名曲を生み出してきたザ・ビーチ・ボーイズ。彼らの曲が映画の挿入歌として使われることも多く──トム・クルーズ主演の『カクテル』では「Kokomo」、ドリュー・バリモアのラブコメディ『25年目のキス』では「Don't Worry Baby」、年代問わずファンの多い『ラブ・アクチュアリー』では「God Only Knows」など探すとかなりの数です。日本映画でも松本潤と上野樹里主演の『陽だまりの彼女』のテーマソングに「素敵じゃないか」が使われ話題になりました。

なかでもアルバム「ペット・サウンズ」はポピュラーミュージック史上不世出の傑作と称えられていますが、輝かしい成功とは裏腹にその頃のブライアンの人生は決して幸せとは言えなかったんです。バンドメンバーとの確執、新作へのプレッシャー、いろんな苦しみを抱えていた……。映画を観ると、名曲誕生の裏側にこんな真実があったのか! という驚きはもちろん、そんな天才を支えた女性メリンダからは愛するとはどういうことなのか、愛についても考えさせられます。

またユニークなのは、60年代のブライアンをポール・ダノ、80年代のブライアンをジョン・キューザック、新旧の演技派俳優が2人1役で競演していること。60年代と80年代の出来事を交互に描きながら物語は進んでいきますが、2人の俳優が演じることで時間軸がとても分かりやすい。実話をもとにした人生ドラマとしても、ラブストーリーとしてもおすすめの1本です。

(文/新谷里映)

●8/1〜角川シネマ有楽町ほか

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