ジャスティン・ティンバーレイクやエマ・スの画像_1

今週紹介するのは、“ザ・ロンリー・アイランド”というアメリカのコントグループ主演の映画です。と言われても多くの人が「誰それ」と思うでしょうが、マライア・キャリーやピンク、エマ・ストーンやマーティン・シーンやジャスティン・ティンバーレイクやリンゴ・スターなど、ジャンルも世代も超えた錚々たるスターがカメオ出演している映画と言われたら、どんな作品か気になるはず。これは『40歳の童貞男』などコメディ映画の名手として知られるジャド・アパトー監督がプロデューサーを務め、「最近流行の音楽ドキュメンタリーを茶化しておもしろがろう」と提案したことが発端で製作されたコメディ映画です。 まずは出演・製作・脚本・監督を務めた“ザ・ロンリー・アイランド”の説明から。中学時代からの同級生であるアンディ・サムバーグ、アキヴァ・シェイファー、ヨーマ・タコンヌは、ラップを駆使した下ネタ炸裂のコメディ映像をネットで発表してブレイクし、今やYouTubeで17億ビューを超える人気を誇る3人組。アメリカの伝説的コント番組「サタデー・ナイト・ライブ」に抜擢されジャスティン・ティンバーレイクとコラボしたり、ナタリー・ポートマンとギャングスタラップで共演したりと、数々の傑作を連発しました。2009年にはCDデビューも果たし、レディ・ガガやファレル・ウィリアムスともコラボ。アルバムがグラミー賞にノミネートされたり、楽曲を提供した『LEGOムービー』の主題歌がアカデミー最優秀歌曲賞にノミネートされるなど、とにかく多方面で活躍しているグループです。 3人が劇中で扮するのは、「スタイル・ボーイズ」なる音楽グループ。一躍スターダムに登りつめるまでの成功はもちろん、その後の転落、そして再生をバカバカしい笑いをちりばめながら描いています。さらに劇中で流れる彼らの音楽が、ムダにクオリティが高いのも笑いのツボ。「モナ・リザ、君は過大評価されたクズさ」と甘い声でディスるなど、歌詞は意味不明かつ不謹慎すぎる内容ばかりなのですが、アデルやテイラー・スウィフトを手掛けるポップス界の大物プロデューサーを加えて1年かけて製作したという本気度に驚きです。冒頭で触れたスターたちも本人役として登場し「スタイル・ボーイズ」について大マジメにコメントしているのですが、壮大なコント(映画)にノリノリで参加しているあたり、エンターテイメントの本場アメリカのセレブたちの懐の深さを感じずにはいられません。ほとんどの人が一瞬しか登場しないので、気を抜かずに探してみて。 (文/松山梢) ●8/5〜新宿シネマカリテ他にて全国順次ロードショー ©2016 UNIVERSAL STUDIOS

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