家族の物語に笑い泣き! 映画『世界で一番いとしい君へ』

恋愛について考えたいときはラブストーリーからヒントをもらう。仕事を頑張りたいときはサクセスストーリーからヒントをもらう。さまざまな人生を疑似体験できるのも映画の素晴らしさ。韓国映画『世界で一番いとしい君へ』は、命について、家族について、精一杯生きることについて考えさせてくれるヒューマンドラマです。

高校生のデス(カン・ドンウォン)はテコンドーの選手を目指し、ミラ(ソン・ヘギョ)はアイドルになることを夢見ていましたが、17歳で妊娠が発覚。ふたりはそれぞれの夢をあきらめて親になることを選びます。ただ健康に生まれてきてくれたらそれだけでいい──という2人の願いは叶わず、息子アルムは通常の何倍も早く成長する先天性早老症を持って生まれ、両親よりも先に身体が大人になっていきます。ふつうなら家族が抱える悲しみや闘病の苦しさをメインに描くところですが、この映画の魅力は悲しみや苦しみ以上にユーモアを描いているところ。だから、より泣けるんです。

人の何倍も早く老いていくアルムを通して、時間の大切さを痛感します。もしも、毎日同じことの繰り返しで「つまんないなぁ」と思っていたとしたら、その「つまんないなぁ」の時間がどれだけ幸せなのか、どれだけ貴重なのか、ハッとさせられるはず。また、アルムの両親を想う気持ちからは、自分の両親はどんなふうに出会ったんだろう、どんなふうに自分を愛してくれただろう……と両親のことを想うと同時に、親孝行についても考えさせてくれます。

(文/新谷里映)

●8/29〜シネマート新宿ほか

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