エリカ・リンダーの美しさとかっこよさに悶の画像_1

結婚を約束した彼氏がいるのに、もしも他の人に強烈に惹かれてしまったら? しかもその相手が女性だったら……!? この映画は、「女性の立場から見た“愛”と“官能”、そして“セックス”の世界へと導くことに注力」すべく、女性スタッフのみで製作されたラブストーリーです。主人公はファッション誌のエディターとしてバリバリ働くジャスミン。お金持ちの婚約者ライルと何不自由ない生活を送っていたものの、大工として働く女性ダラスと出会い、葛藤しながらも惹かれていく様子が描かれます。 劇中はダラスとジャスミンのラブシーンが多く描かれているため、レズビアン映画という印象を強く抱くかもしれませんが、根底にある恋する気持ちは相手が男だろうと女だろうと一緒。母親から女性らしく振る舞うよう教えられ、婚約者の要望で夢だったNY転勤の話を断り、周囲に求められるままに生きてきたジャスミンが、誰にも指図されず勇敢に人生を切り開いてきた正反対のダラスに出会い、瞬く間に恋に落ちてしまう衝動は理解できるはず。ジャスミンの婚約者から見ればとんでもない裏切りですが、劇中で「愛は縛れない」という台詞が登場するように、恋人だろうと、婚約者だろうと、妻や夫だろうと、パートナーの気持ちをコントロールすることは決してできないという、せつないけれどまぎれもない真実が描かれていきます。 居心地のいい婚約者との生活を選ぶか、本能に忠実にダラスとの愛に溺れるか、最後の最後まで苦悩するジャスミンの選択はぜひ劇場で確かめてみて。物語ももちろん必見ですが、この作品の最大の魅力は、ダラスを演じたエリカ・リンダーのカリスマ的な魅力。これに尽きます! 本作で長編映画デビューを果たした1990年スウェーデン生まれのモデルで、若きレオナルド・ディカプリオを思わせる端正なルックスが話題となり、ケイティ・ペリーのMV「Unconditionally」や2015年トム・フォードの「LIPS&BOYS」広告に出演。近年はルイ・ヴィトンのショウや広告にも起用され、『VOGUE』や『ELLE』をはじめとする世界的ファッション誌に登場するなど、ユニセックスなアプローチで活躍しています。監督はダラス役を選ぶ際、本当のレズビアンに演じてもらいたいと思い、なんとネット検索で彼女を見つけたと言うから驚き。この映画を見ればきっと、誰もがエリカに恋をしてしまうはずです! (文/松山梢) ●公開中 © 2016, Serendipity Point Films Inc. 

映画『アンダー・ハー・マウス』公式サイト