気がつけば、映画のはなし。今月は『アクトの画像_1
ひるかわ・ゆう●1986年、神奈川県生まれ。モデルとして『MORE』など各誌で活躍。昨年は映画デビューも果たした すずき・あん●1987年、東京都生まれ。2016年1月〜蜷川幸雄演出の舞台『元禄港歌〜千年の恋の森〜』に出演

『アクトレス〜女たちの舞台〜』

気がつけば、映画のはなし。今月は『アクトの画像_2
ⓒ2014 CG CINÉMA - PALLAS FILM - CAB PRODUCTIONS - VORTEX SUTRA - ARTE France Cinéma - ZDF/ARTE - ORANGE STUDIO - RTS RADIO TELEVISION SUISSE - SRG SSR

ジュリエット・ビノシュ、クリステン・スチュワート、クロエ・グレース・モレッツという3 人の女優の豪華共演で、とある舞台劇のリメイクを通して浮き彫りになる女優の孤独と葛藤を描く。●ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて上映中

女優の、そして女性の素晴らしさを堪能!(杏)

過去の自分、今の自分に自然と重ねてしまう(游)

杏)今月の作品、まさにタイトルのとおり、女優さんを堪能するにはぴったりの映画だったね。世代も色も違う3人が、それぞれ本当に素晴らしい♡ 游)私はやっぱり、ジュリエット・ビノシュ演じるマリアに憧れちゃった。大人になっても、しかも大女優になっても、迷いや葛藤を言葉にして相手に伝えられる。普通、年を重ねたら隠したくなることを、素直に出せるところが人間らしくて。 杏)私はマリアのマネージャー、ヴァレンティンを演じたクリステン・スチュワート! 天才! 人との距離のとり方がすごいと思った。マリアに対する親密さと客観性。あの空気感は脚本に書いてあるだけでは出ないから。 游)ふたりが芝居の稽古をするシーンがおもしろかったな。セリフかなと思っていたらいつの間に日常会話になって、日常会話をしてるかと思っていたらまたいつの間にかセリフを言っていて。あれ? ってこんがらがるの(笑)。杏もあんな感じなのかなって想像しちゃった。 杏)うん。あのシーン、私はすっごくわかるの。演じる役と自分の日常があいまいになる瞬間はけっこうあって、歩きながら頭の中でセリフを反すうしているつもりが、気づくと口に出してたり。で、すれ違った人に“あ、今、絶対変な人って思われただろうな”とかね(笑)。 游)(笑)。マリアと、クロエが演じる新進女優ジョアンの関係も、身を置く場所は違っても女性なら共感するよね。私も、モデルを始めた若い頃の自分と後輩がたくさんできた今の自分、どう変わったかなって考えたり。 杏)そうだね。“年齢”というものに対してはきっと男性より女性のほうがシビア。でもだからこそ女って楽しいし、女同士で観たら絶対盛り上がるね!

--------------------- MORE2015年12月号・さらに詳しい情報は雑誌MOREをチェック! 取材・文/新谷里映 撮影/森脇裕介 イラスト/STOMACHACHE. ---------------------

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