「人生何が起こるかわからない、だからこそ楽しみ」【趣里さんインタビュー】

生きづらさを抱えるヒロインを、救いたいと思ったんです。

趣里
小動物のような愛らしい見た目とは裏腹に、強烈なインパクトを残すクセのあるキャラクターを多く演じてきた趣里さん。「実際とは違うのに、この前なんか雀荘にいそうって言われたんです」と、少しかすれた特徴のある声で快活に笑う姿は、無邪気な少女のようであり、やっぱりどこか達観した強さや色気が漂う。本谷有希子の原作を映画化した『生きてるだけで、愛。』では、過剰な自意識に振り回される引きこもりのヒロイン・寧子を熱演した。

「本谷さんの作品に出てくるキャラクターは、すごくエキセントリックで振り切れていて。汚い部分をそのまま見せてくれる一方、どこか美しく見えるんですよね。苦しい日常を変えたいともがいている寧子に共感しつつ、『いやいや、もっと頑張ろうよ』って思う部分もありました(笑)。生きづらい寧子を救ってあげたい、という気持ちになったんです」

寧子とは「気持ちの表現のしかたが違う」とはいえ、感情が爆発することはないか聞くと意外な答えが。

「昔はもちろんありましたよ。好きな人とケンカして泣いたりわめいたり……。物にあたってしまったこともあります(笑)。みなさんもきっとありますよね。若気の至りです。でも今はそんなことないし、常に客観的な目があるから、変わった役を演じる時も役に飲み込まれて自分を失うことは絶対にないです。生活にならないですから(笑)」

女子高時代は、仲よしのグループで楽しく過ごす時間もあったけれど、「ひとりでいることが楽だったりもした」と語る。

「大人数だと疲れちゃうので、普段もわりと、ひとりや少人数が多いですね。映画を観たり、ごはんもひとりで行けます。最近は、知らなかった場所に行くのもいいなと思って、京都や仙台出身のお友達に地元のおすすめを聞いて旅行したりもしました。今まで感じなかった空気に触れるって大事だなと思います。とはいえ、それもまあ、1年に1〜2回の話なんですけどね」

現在28歳。バレリーナになるという夢をケガで断念した経験から、将来については「人生何が起こるかわからない」というスタンスを貫く。

「だからこそ楽しみですけどね。お芝居は好きだから続けていきたいです。結婚については今のところ期待してません。まずは、男の方に頼らずに、頑張りたいと思います!」

そう力強く宣言したあと、彼女はちゃめっけたっぷりにこう続けた。

「でも次にお会いした時、ルンルンで恋バナしたらごめんなさい(笑)」


しゅり●1990年9月21日生まれ、東京都出身。2011年に女優デビュー。舞台を中心に活躍するほか、近年はドラマ『リバース』での狂気的な役や、『ブラックペアン』でのクールで無愛想な看護師役でも話題を集めた。『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系・金曜23:15〜)に出演中

『生きてるだけで、愛。』

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過眠症により引きこもりがちな寧子(趣里)は、津奈木(菅田将暉)と同棲して3年目。ある日、津奈木に未練がある元カノ(仲 里依紗)が現れ、寧子が津奈木と別れて自立できるよう、強制的にカフェでのバイトを斡旋する。●11/9〜全国公開 ©2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会

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