木下ほうかさん「ちょっとズルして、ちょっとグチをこぼして、ちょっとだけいい人になること」。【お悩み相談室『俺の人生論』】

恋に仕事……女子の悩みは酸いも甘いもかみ分けた男に聞け! 木下ほうかさんの2回目です。

【今回のお悩み】“いい人”でいることに疲れました。でも、今さらやめられない?

ドタキャンされても怒らず、恋愛相談には何時間でもつきあい、お酒は苦手なのに誘われたら必ず顔を出す。「本当にいい人だよね」と言われてきたけど、最近疲れてきました。本当はイヤだけど、嫌われたくないだけ。この負のループから抜け出す方法、ありますか?(25歳・アパレル)
木下ほうかさん「ちょっとズルして、ちょっとグチをこぼして、ちょっとだけいい人になること」。【お悩み相談室『俺の人生論』】_1
今のままでは、ずっと苦しいだけ

これに対する答えはひとつしかない。「やめちゃえよ」って、それだけです(笑)。

今のままだと、自分がずっと苦しんでいくことになる。周りが喜ぶと思って、自分の好感度を上げたくて、シンドイことでも頑張ってきたんでしょうけど、やりたくないことはやるべきじゃないし、行きたくないところには行くべきじゃない。この人も、そろそろそれに気づいたんでしょう。やめたほうがずっと楽になります。

でも、話はそんなに簡単なことじゃない。この人がいい人じゃなくなったら、周りの人たちは離れていくかもしれない。つきあいがよくて話を聞いてくれるっていうことだけがこの人の魅力だとしたら、それがなくなったら、魅力ゼロになるということ。それが怖いから今、悩んでいるんだよね。

現実的に考えると、「いい人でいるのをやめちゃえ」なんて、簡単には言えません。だから、そうですね、「いい人」でいるのをやめて、「ややいい人」になる、「ちょっといい人」になるっていうのはどうかな?

たとえば雑用を頼まれたら、10引き受けるのではなくて、4くらいにする。ドタキャンされたら、ちょっとだけ怒っている絵文字を送る。2時間の恋愛相談を、1時間で切り上げる。

そのために言い訳を用意しておくんです、最初から。今日は約束があるとか、習いごとを始めたから時間がないとか、適当な理由をいくつか考えておいて、相手によって使い回せばいい。

そうやって小さな勇気を重ねていってちょっとずつ、周りの人たちと対等なつきあいにしていく。だんだんと、周辺の人と肩を並べるようなつきあいにしていくべきでしょうね。

人間はそもそも、そういう生き物なんです

この人に似ているんです、僕。雑用を頼まれたら断れない相手もいるし、行きたくないけど誘われたら参加する相手もいる。打ち上げとかでも、帰るタイミングを逸して、最後の最後まで居残るタイプです。

だから「いい人ですね」とか「面倒見がいいですね」とか言ってもらうこともあるけど、いやいや、僕は考えてやってるねん(笑)。相手に応じて計算して、好かれようとしていい顔してるだけ。人間はそもそも、そういう生き物なんです。

でもこの人は、周りにいる人全員に、同じようにいい顔してる。外面がめちゃめちゃよくて、根が真面目だから期待された以上のことをやろうとするし、他人の顔色がすごい気になる。でもね、これを続けると重症になって、ウツになりかねない。もっといいかげんでいいんです。

ちょっと遅刻したってドタキャンしたって、こっちの都合で断ったっていい。突然変わると驚かれるかもしれないけど、徐徐に変わっていけば、周りはだんだん慣れていきます。つらかったらつらいってサインを出せば、周りの人もわかるはず。

あとは、自分の味方をつくることかな。グチを聞いてくれたり、本当はつらいんだってことを話せる人がひとりいると、気持ちはだいぶ楽になるはずだから。

ちょっとズルして、ちょっとグチをこぼして、ちょっとだけいい人になること。そんな答えで、大丈夫ですかね。

【木下ほうかさんの回答】“いい人”をやめて、“ややいい人”になりなさい!

きのした・ほうか●1964年1月24日生まれ、大阪府出身。ドラマ『下町ロケット』をはじめ、話題のドラマや映画に多数出演。自身初の著書となる『僕が骨髄提供をした理由(わけ)。言うほどたいしたことなかったで〜!』(辰巳出版 ¥1400)も好評発売中


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