これがリアルなモア世代のセックスレス事情

今や、セックスレスになるのはモア世代も例外ではないのが現実。経験者が赤裸々に語ってくれたのは、「仲がいいカップルに、ある日突然降りかかってきたセックスレス」問題なんです。ちょっとしたことが“レス”の引き金になるなんて……。

気づいたら仕事最優先の生活に。求められても体と心が拒否してしまう

亜佑美さん(仮名、広告会社勤務・27歳)
交際歴2年
セックスは1年ほどなし
モア世代のセックスレス体験記:気づいたらの画像_1
以前、つきあっていた彼とのセックスレスは私が原因でした。その彼とは同期入社で、社会人1年目の時につきあい始めました。最初の頃は、お互い久々の彼氏彼女だったこともあり1〜2週間に1回はセックスするほど体の相性も悪くはありませんでした。でも、つきあって1年を過ぎた頃からお互い責任のある仕事を任され、自然とふたりでゆっくりと過ごす時間がなくなり、それと比例するように彼とのセックスの回数も徐々に減っていきました。たまにゆっくり会えた時、彼は私のことを求めてくれるものの、仕事で疲れている私はどうしてもする気になれず……。「今日は疲れている」、「明日早いから今日は無理」と断り続けていました。そうしているうちにだんだんと彼としたいという気持ちがなくなっていったんです。彼のことは別に嫌いになったわけではないけど、したいとも思えない。求められるたびに正直なところ、面倒くさいと思うようになりました。

今思い返したら、学生時代からの憧れの仕事について、その仕事で責任のあるポジションを任されたことがうれしくて。四六時中、私の頭は仕事のことでいっぱい。それにあの時は、キャリアも経験もない私がスムーズに仕事をこなせるわけもなく、毎日ものすごいプレッシャーの中で仕事をしていたので、彼のことを考える心の余裕なんて1ミリもなかったのだと思います。彼とはその後、しばらくおつきあいは続いたもののセックスはなし。いつの間にか心の距離も開いてしまい、お互いつきあっている意味がわからなくなったので、結局お別れすることにしました。

あれから2年がたち、今は2歳年上の彼と交際中。1〜2週間に1回ほどセックスを楽しんでいます。なくなっていたと思っていた性欲も復活しました! おそらく今は社会人になりたての時とは違い、仕事にも慣れて心に余裕を持つことができるようになったからだと思います。オンオフを分けることができるようになったことが大きいですね。元彼とセックスレスになり、今の彼とは現時点ではセックスを楽しめている、というこの経験が、私にとってセックスは、カップルである以上とても重要なコミュニケーションのひとつなんだと気づかせてくれました。もし今の彼と別れることがあったとして、次につきあう人を選ぶ時も満足のいくセックスライフを送ることができるかが、パートナーを選ぶ時の重要なポイントのひとつになると思います。
取材・文/海渡理恵 イラスト/いとうひでみ