特定の色をつけるんじゃなく、変幻自在に役で遊んでいきたい。

【磯村勇斗さんインタビュー】 カリスマホの画像_1
連続テレビ小説『ひよっこ』で料理人の秀を演じ、『今日から俺は!!』ではヤンキーの相良に扮し、『きのう何食べた?』ではわがままな同性愛者のジルベールこと航になりきる。磯村勇斗さんの振り幅の大きい演技は、常に注目の的だ。

「僕は髪型やメイクとか衣装だけでも顔の感じが変わるので、そこはスタッフさんに助けられています。でもその前の気持ちづくりとしては、役になりきる本気度が大事。秀役の時は包丁の使い方からフライパンの扱い方まで習いましたし、ジルベールの時は新宿2丁目で同性愛者の方にお会いしました。相良を演じた時は、ヤンキーの気持ちになって街を歩いたりも(笑)。最初はモノマネから入って、自分になじませていく作業をいつもしています。これからも特定の色をつけるんじゃなく、変幻自在に役で遊んでいきたいです」

今、触れたいと思っている職業はホスト。ミュージカルに初挑戦する舞台『プレイハウス』で、カリスマホストの一ノ瀬聖夜に扮するからだ。

「実は僕、デビュー前に『ホストやってみようかな』って思ったこともあるんですよ(笑)。一見キラキラしているように見えて、上下関係やマナーが徹底されていたり、売上げ勝負の厳しい世界。興味深いので、歌舞伎町に出かけてホストの方を観察しようと思ってます」

幼少期から「とにかくモテる」という設定の役柄と同じく、幼稚園時代には仰天のモテエピソードが!

「クラスの全女子が僕の前に一列に並んで、ひとりずつキスしたことがあります。人生最大のモテ期でしたね。みんなに同じように優しく接しちゃうので、女の子たちにやきもちをやかれることもありました。今はさすがに、優しさと愛情はちゃんと区別できるようになりましたけど(笑)」

プライベートでは自炊をするほど料理上手。演じた役柄の中でいちばん似ていると思うのが、『ひよっこ』の秀だというのも納得だ。

「得意料理は、和風だしとバターとしょうゆを混ぜて作る焼きおにぎり。18歳で上京し、ひとり暮らしをしているので、料理をするのは特別なことじゃないんです。彼女に作ってあげたいのはチキンカレーかな。ヨーグルトにチキンを漬け込んで、ルーを使わずにカレー粉を炒めて作る、ちょっと辛めのオリジナルレシピです。あまりできすぎると女の子がプレッシャーを感じちゃう? いやいや、女性に求めたりはしないです。もし作ってくれるとしたら、ご飯とみそ汁とおかず一品あったら最高。作ってもらえるだけで男は幸せですから!」


いそむら・はやと●1992年9月11日生まれ、静岡県出身。2015年に『仮面ライダーゴースト』のアラン役で注目を集め、連続テレビ小説『ひよっこ』、『今日から俺は!!』、『きのう何食べた?』、など話題作に出演。現在ドラマ『TWO WEEKS』(フジテレビ系・火曜21:00〜)が放送中

『プレイハウス』

【磯村勇斗さんインタビュー】 カリスマホの画像_2
歌舞伎町の風俗嬢をアイドルグループのGANG PARADE、カリスマホストを磯村さんが演じる根本宗子作・演出のミュージカル。◆8/25〜9/1 東京芸術劇場 プレイハウス(大阪公演あり) ●サンライズプロモーション東京 ☎0570・00・3337
取材・原文/松山 梢 撮影/小林真梨子 ヘア&メイク/佐藤友勝 スタイリスト/齋藤良介