【松岡茉優さんインタビュー】映画『蜜蜂と遠雷』主演。「お芝居はなくなったら自分の存在自体消えてしまうくらい、重要」

“魅せる”ピアノの練習は、ちょっとダンスを覚える感覚に近かった。

【松岡茉優さんインタビュー】映画『蜜蜂と遠雷』主演。「お芝居はなくなったら自分の存在自体消えてしまうくらい、重要」_1
若き天才が集う国際ピアノコンクールの熾烈な戦いを描いた、恩田陸の小説『蜜蜂と遠雷』。今回、映画化された作品で主人公の栄伝亜夜を演じたのが松岡茉優さんだ。

「亜夜にとってのピアノのように、私にとってお芝居はなくなったら自分の存在自体消えてしまうくらい、重要なもの。唯一の共通点をずっと頭に置きながら撮影していました」

劇中で披露されるピアノの音は、日本を代表するプロのピアニストたちが演奏したもの。とはいえ、その超絶技巧に動きを合わせるキャストたちの苦労は相当なものだった。

「演奏する曲が決まってから練習できたのは実質1〜2カ月。その期間で迷いなく弾いているように見える練習をしないといけないので、難しい箇所は先生に“右に弾ききる”とか“連打”と文字で動きを書いていただきました。ちょっとダンスを覚えるような感覚に近かったですね」

亜夜を演じるにあたり、友人のピアニストに音楽家の“心得”を尋ねてみたところ、「お芝居と変わらないよ」と教えられたそう。

「作曲家の意図を汲むピアニストをお芝居に当てはめるとしたら、長年受け継がれてきた戯曲を演じるような感覚だと思うんです。以前、イプセンの『幽霊』という舞台でレギーネ役を演じた時に、これまで同年代の女の子が世界中で演じてきたんだなと思ったら、後ろに見えない仲間がたくさんいるような気がして。すごく心強かったことを覚えています。ピアニストの方も、古い楽曲であればあるほど、同じような感覚で演奏しているのかなと思いました」

亜夜と亡き母との強い絆が描かれる映画にからめて、松岡さんとお母さんとの絆について伺いたいと伝えると、女優モードの顔からパアッと少女の顔に。「昨日、喫茶店でたまたまケンカ中の母娘の会話を聞いていたたまれなくなっちゃって(笑)。思わず母に『愛してるよ』ってメールを送ったところだったんです」と、仲のいいお母さんとのエピソードを明かしてくれた。

「母は天然の癒し系でタイプが違います。昔、ドラマで大事なシーンの前に、不安から負のスパイラルにはまってしまい、母に『元気をください』とメールをしたんです。そうしたらいろんな色の丸の絵文字と共に『元気玉』って(笑)。いや、うれしいけど違うよーと思っていたら、もう1通『あなたの魅力が最大限に生きますように』と送られてきて、号泣(笑)。今では私の中でお守りみたいな、大切な人にも贈りたくなる大事な言葉になっています」


まつおか・まゆ●1995年2月16日生まれ、東京都出身。2008年にバラエティ番組『おはスタ』でデビューし、近年は映画『ちはやふる』シリーズ、『勝手にふるえてろ』、『万引き家族』など女優として話題作に出演。待機作に『ひとよ』(11月8日公開)、『劇場』(2020年公開)がある

『蜜蜂と遠雷』

【松岡茉優さんインタビュー】映画『蜜蜂と遠雷』主演。「お芝居はなくなったら自分の存在自体消えてしまうくらい、重要」_2
芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選に現れたのは、復活をかける亜夜(松岡茉優)、サラリーマン奏者の明石(松坂桃李)、優勝大本命のマサル(森崎ウィン)、そして謎の少年・風間塵(鈴鹿央士)ら若き天才たちだった。●10/4〜全国公開
©2019映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会

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