例年、映画&海外ドラマファンたちが注目している「ゴールデン・グローブ賞」。第77回となる2020年の授賞式に、MORE本誌でも活躍中のライター松山梢さんが出席! プレパーティから授賞式、アフターパーティの様子まで、現地からの最新ルポを5夜連続でお届けします♪

【第3夜】ゴールデン・グローブ賞への道のりはクレイジー!?

現地からお届け! ライター松山 梢の「第の画像_1
ゴールデン・グローブ賞の授賞式が行われるのはビバリーヒルトンホテル。本番は17時ぴったりにスタートするけれど、前日のプレパーティの雪辱を果たすべく、レッドカーペットでセレブを激写するために、私は13時に準備を整えてウーバーで会場へ向かいました。

授賞式のドレスコードは「ブラックタイ」。つまり、女性はロングのフォーマルドレスを着なければいけません。一応、日本からドレスを持参したけれど、年末の忙しさにかまけて通販でポチッとしたため、届いたら色もサイズも絶妙にイマイチ。まったく気持ちが盛り上がらないので買い直すしかないと思い立ち、前日にビバリーヒルズのバーニーズ・ニューヨークへ駆け込みました。

高級老舗デパートのはずなのに、さながら激安スーパーのように「最大75%OFF」、「全品売り切ります!」的な文言がデカデカと踊る店内。そう、アメリカのバーニーズは経営破綻により閉店セールが行われていたのです! とはいえ、本気の高級ブランドは安くなっていても5000ドル(日本円で約54万円)くらい平気でするので、庶民にはまったく手が届かず。運良くサイズの合った白いフォーマルドレスが、250ドル(約2万7000円)だったのでゲットしました。

いや、もちろん無難に黒にしようと思いましたよ。でも、日本では今後白いドレスを着る予定も予感もないため(笑)、この機会に花嫁気分を味わおうという魂胆もあったのです。なかなかイタい発想なのは自覚していますが、なんたってアメリカは自由! 私が何色のドレスを着ていたって、誰も気に留めるはずがありません。自分が納得していればそれでいいのです!!

……で、早過ぎるくらい十分な余裕を持って意気揚々と会場に向かったのですが、ビバリーヒルトンホテルの周辺道路は通行止めになっており、中に入るには超厳重なセキュリティを突破する必要が。通年はさらりとIDチェックで済むのに、今年は国内外の緊張が高まっているため、見たことのない数のポリスがうようよ! 検問の前で足止めされた車が長蛇の列をなしていました。

警察官は車の裏側まで大きな鏡で一台ずつチェック。窓を全開にさせられ、警察犬がトランクにまで入ってきてクンクンしていきます。その緊張感たるや! 何もやましいことはしていないのに、数台先の車が吠えられるだけでノミの心臓が飛び跳ねました。警察犬並みのセレブ発見能力を自称する私より、ずっと利発そうなワンコたちの気高い佇まいは惚れ惚れするほど。結局1時間半ほど足止めされた挙げ句、6匹のワンコに順番にクンクンされてやっとこの関門を突破。ウーバーのお兄さんも「こんなこと初めて!」と興奮するほどクレイジーな体験でした。

今のところ誰ひとりセレブに遭遇せず、会場に到着すらしていませんが(汗)、長くなったので続きは次回。ニュースでは報道されない、ゴールデン・グローブ賞の舞台裏をお届けします。
写真・文/松山 梢