「僕は演じた役と同じく、完全に人見知りタイプ」(吉沢) 「わかる気がします(笑)」(杉咲)

【吉沢亮さん・杉咲花さんインタビュー】映の画像_1
住野よるのベストセラー小説を実写化した『青くて痛くて脆い』は、仲間と居場所を奪われた大学生が正義を振りかざして復讐していくサスペンス。映画『BLEACH』以来の共演となる吉沢亮さんと杉咲花さんが、ダブル主演を務めた。

吉沢 僕が演じた楓は、情けないし、気持ち悪いし、はたから見るとダセーなって思うけど、本人は正しいことをしていると思っている視野の狭い男の子。クセのある役はけっこう演じたことがあるけれど、ここまで人から嫌われそうな役は挑戦したことがなかったので楽しみでした(笑)。

杉咲 私もこれまでは何かを背負った役を演じる機会が多くて、役に影響されて自分の性格も暗かったなと思う時もありました。高校生の時は、ずっとひとりで行動していたくらい、人と関わることに怖さがあってふさぎ込んだことも。でも年齢を重ねていくにつれて出会う役がちょっとずつ明るくなってきて。自分も少しずつ変われている感覚があります。今の自分だからこそ、まぶしいくらいに明るい、秋好という役を演じてみたいと思えたんです。

人と積極的にコミュニケーションが取れる秋好と、距離を置く楓。今のふたりはどっちタイプ?

吉沢 僕は完全に楓ですね。

杉咲 (笑)。ちょっとわかる気もします。私は、人見知りな人には距離感を探りますが、話すのが好きな人には自分もすごく話しかけたくなります。本作を撮影中の吉沢さんとは、劇中の秋好と楓のように、徐々に距離が縮まった感じでした。

吉沢 それはもう、花ちゃんの人柄のおかげですよ。本当にいい人オーラが出ているし安心感がある。僕は人見知りだけど、人とは仲よくなりたいタイプだから、花ちゃんみたいになりたいなって思いました。

杉咲 うれしいです(照)。

大学生の青春を演じましたが、ふたりが経験してみたかった青春は?

吉沢 ゆるーいバンドを組みたかったです。適当に練習して、学園祭の時だけイキって全生徒の前で披露する、みたいな(笑)。

杉咲 盛り上がるやつですね!

吉沢 担当するならヴォーカル。やっぱりいちばん目立ちたいんで。

杉咲 もし一緒に組むとしたら、私はパーカッションを担当しますね。

吉沢 いや、そこは歌ってもらわないと! ダブルヴォーカルでいこうよ。

杉咲 いやいや、私は後ろのほうでいいですよ〜(笑)。

吉沢 バンド名は何にしようかなあ。

杉咲 じゃあ……「お亮とお花」?

吉沢 いいね(笑)。それにしよ!


よしざわ・りょう●1994年2月1日生まれ、東京都出身。映画『さくら』(今秋公開)、主演を務めるNHK大河ドラマ『青天を衝け』(2021年放送予定)が待機

すぎさき・はな●1997年10月2日生まれ、東京都出身。ドラマ『花のち晴れ 〜花男 Next Season〜』など話題作に出演。NHK連続テレビ小説『おちょやん』が待機

『青くて痛くて脆い』

【吉沢亮さん・杉咲花さんインタビュー】映の画像_2
人づきあいが苦手な大学生の田端楓(吉沢亮)と、空気が読めない言動で周囲から浮いている秋好寿乃(杉咲花)。ふたりは、“世界を変える”という目標のために秘密結社「モアイ」を結成。ところがある日、秋好がこの世界からいなくなってしまう……。●8/28〜全国公開
取材・原文/松山 梢 撮影/北浦敦子 ヘア&メイク/小林正憲(SHIMA/吉沢さん分) ナライユミ(杉咲さん分) スタイリスト/荒木大輔(吉沢さん分) 井伊百合子(YARD/杉咲さん分) [吉沢さん]パンツ¥25000/スタジオ ファブワーク(NULABEL) その他/スタイリスト私物 ©2020映画「青くて痛くて脆い」製作委員会