本マニアが厳選した一冊を紹介! 仕事の悩みを解決に導くヒントがあるかも

働くモアガールが誰しも抱えるお悩みへのアンサーとなる、とっておきのビジネス書。好きなことを仕事にしているわけでもなく、職場と自宅を往復するだけの毎日。そんな悶々とした気持ちを晴らすのにおすすめな5冊を、“本のプロ”たちに推薦してもらいました!
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『キリン解剖記』郡司芽久

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「普通の大学生が国内でほぼ唯一のキリン研究者になるまでの10年間の軌跡をつづった手記。合コン当日だろうと正月休み中だろうと、動物園から『キリンが亡くなった』と連絡が入るや全予定をキャンセルして解剖漬けの数日間を送る。『一生楽しめる大好きなこと』を仕事にする意味が、実体験に基づく言葉でいきいきと伝わってきます」(倉本さん)。
(ナツメ社 ¥1200)

『フェイスブック 若き天才の野望』デビッド・カークパトリック 〈訳〉滑川海彦 高橋信夫

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「FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグの半生を描いた作品です。本書を読むと、『世界は広いな!』と思えて、活力をもらえます」(岸さん)。
アメリカのビジネス誌『フォーチュン』の元記者である著者が、ザッカーバーグに迫ったノンフィクション。ユーザー数5億人以上の巨大SNSの創設、そしてそこにこめられたザッカーバーグの思いがひもとかれる。
(日経BP社 ¥1800)

『ロバート・ツルッパゲとの対話』ワタナベアニ

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「毎日はそもそもつまらないもの。でも、考え方を変えたり、自分のことをもっとちゃんと知ることができたりしたら、つまらなかったことも面白くなります。そんなヒントをたくさん問いかけてくれる哲学書」(吉満さん)。
「誰かが決めたルールに縛られて、本当に自分がやりたいことを後回しにするな」。叱咤激励のごとく、著者の放つ言葉に奮い立たされる。
(センジュ出版 ¥1800)

『自分で「始めた」女たち』グレース・ボニー 〈訳〉月谷真紀

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「なりたい自分になるために、実際にアクションを起こした女性の言葉は、刺激的で正直。“始める”きっかけが見つかるかも」(新井さん)。
料理研究家、家具職人、イラストレーターetc.……。『ニューヨーク・タイムズ』で話題を呼んだ、さまざまな分野で活躍する112人の女性たちへのインタビューをまとめた一冊。モヤモヤした日々から抜け出す後押しになるかも。
(海と月社 ¥2000)

『ひきこもらない』pha

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「やりがいって、ないとダメですか? 恋愛しなきゃ、夢中になれる趣味を見つけなきゃ……そんなプレッシャーのせいで窮屈でつまらなくなっている人にこそ、この京大卒、元ニートの生き方エッセイを」(姫乃さん)。
「普通に生活をすること」が自分には向かないと感じていた著者が、仕事をやめ、自分らしい生き方を探す。タイトルを新たに文庫本も発売中。
(幻冬舎 ¥1200)

選者の方々

書店員、エッセイスト 
新井見枝香さん
書店員として活動する傍ら、『小説現代』(講談社)などでエッセイを連載中

シンガーソングライター
岸 洋佑さん
早稲田大学卒業後、『リクルート』に就職し、営業成績No.1を取ったことも

書評家、ライター
倉本さおりさん
『週刊新潮』(新潮社)で連載をするほか、ラジオサブパーソナリティも務める

元地下アイドルのライター、歌手
姫乃たまさん
地下アイドル時代の経験をもとにした『潜行』(サイゾー)などの著書がある

「センジュ出版」代表、『book cafe SENJU PLACE』オーナー
吉満明子さん
2015年に版元を立ち上げる。著書に『しずけさとユーモアを』(枻出版社)など
取材・原文/千吉良美樹 撮影/露木聡子