• ワンピース ¥24000/セルフォード ルミネ新宿1店(CELFORD) イヤリング/スタイリスト私物
  • 社会人1~2年目は、まだ大学生メイクの延長だったかも 「社会人1〜2年目は特に、“女子アナってこうあるべき”という使命感にかられていたので、ベースからリップまで基本どおり真面目に仕上げていました。まだカメラ映りなどがよくわからなかったので、自分が知り得るど真ん中の正解顔を目指し、ファンデーションも局に用意してある“肌がきれいに見えるとされているもの”をなんとなく使ったり……。とはいえ、もともとコスメが大好きだったので、美容への愛は右肩上がりに! 

    いつだって欠かせなかったのは『ルナソル』のベージュ系パレット。女子アナ所有率№1のアイテムでした。アイライン命だったので黒のアイラインペンシルもマスト。マスカラを2度塗りしてデカ目に見せることも日々のルーティンでした。今思えば大学生メイクの延長といった感じだったかな?」(田中さん、以下同) トライ&エラーを重ねて、新たな自分を発見したモア世代
      「社会人生活にも慣れてきた3〜4年目以降はリップの色に遊びを加えたり、リップラインをしっかり描いたり、それまでチャレンジできなかった領域を試しながら徐々にメイクも進化していきました。なのにアイメイクは相変わらずそのまま。肌づくりに関しては、“ファンデーションなしで下地とパウダーだけのほうが明るい肌色に見せられるんじゃないか?”、“そもそもCCベースだけのほうが透明感を盛れるかも?”など、よりよいカメラ映りを求めて試行錯誤したメイク迷走期でもあったような気がします。転機が訪れたのは前髪の分け目を変えたこと。やわらかい印象の右の眉に比べ、これまで前髪に隠れていた左の眉を見せるようになったことで、眉と目が近づいてりりしい印象に。アナウンサーとしての説得力や大人っぽさが加わったのか、周りにも『あれ? 雰囲気変わったね?』なんて言っていただくことが増えたのもこの時期です。

    27歳の頃、TBSを退社し、フリーのアナウンサーに。最初の2年くらいは冒険するのが怖くてそれまでの“局アナメイク”を続けていたのですが、雑誌のお仕事でいろんなメイクさんとご一緒させていただくことが増えるにつれ、“こういうの、アリなんだ”とか、“苦手だったけどこんな色も可愛いかも!”など、新たな自分をたびたび発見。それまでの私には考えられないくらいメイクの幅が広がりました。

    チークに目覚めたのもフリーになってから。局アナ時代はチークを入れるとメイクが濃く見えてしまう気がして完全にチークレスだったのですが、“自然な血色はむしろあったほうが顔が立体的に見える”ということに気づけたんです。カメラ映りもだんだんとわかってきて。たとえば、朝の番組は光量が弱いからナチュラルで薄めな肌づくりでOK。一方、ゴールデンタイムのバラエティ番組は光量もセットも色が強めだから、メイクを少し華やかにして映えるように。ロケならメイク時必ず自然光でチェック。ただ、カメラ映りはばっちりでも実際に会うと、“あれ? テレビと違う”なんて思われてしまうのはイヤ。等身大の私は雑誌の撮影で得た知識をフル稼働させながら毎日メイクを楽しんでいます」
  • 客観性を持って楽しめば、お仕事メイクはもっと自由に!
      「今の私は、場所や役割によってお見せするメイクが少しずつ異なりますが、根底にある“アナウンサー”という職業がいつも軸になっている気がします。肌の透明感を最大限引き出したり、きちんと感があるけれど決して濃く見せないことなど、清潔感があって周りの方を不快にさせない品のあるメイクが大前提。メイクひとつで見られ方も仕事場での生きやすさもきっと変わってしまうから、自分を客観視することを忘れないようにしています。 たとえば赤リップもはやっているうちはいいけれど、トレンドが変わったらtoo muchになってしまうかもしれないですよね。そのあたりは時代に合わせつつ“どこまできかせるか”などの適応力も、働く女性には問われているのかもしれません。そういうことのひとつひとつが発言の説得力にもつながると思うから。かといって守りに入ってばかりじゃつまらない。“両親が気づかないくらいの変化”なら、お仕事メイクにトレンドのコスメも積極的に取り入れていいと思う! 肌の調子が悪くてもメイクでカバーできれば相手の目をきちんと見ることができるし、笑顔になれる。心とメイクはつながっていると思う。自信を持って働くために、メイクをうまく味方につけて自分の顔を増やすこと。そうしてなりたい自分に近づくことができれば、仕事の効率もアップするはず。ワンパターンのメイクにとらわれずコスメの力をどんどん借りながら、きらめきいっぱいの日々を過ごしていただきたいです♡」