• たとえ手取りは下がってもプライベートを重視できる環境を求めて転職(大川彩乃さん・27歳)
    5月から公務員として働き始めた大川さん。年に1回、契約更新する非正規雇用のため、年収は約50万円ダウン。それでも「満足です」と話す理由は時間と心に余裕ができたから。

    「前職は内勤の事務でしたが、みなし残業が多いし、土曜日も出勤するなどほかの会社と比べて休日も少なくて。有給も使いづらいし、ぼんやりと転職を考えるようになりました」

    入社4年目の秋、「このまま同じ時間を使ってキャリアを重ねるなら、違う働き方をしたい」と転職を決意。

    「その頃、知人から非正規雇用の職員募集について教えてもらって。週4日勤務だから収入は減ったけれど、その分自由な時間が増えて習いごとにも通えるので満足です。職場の雰囲気もいいし働きやすい制度も整っているので、スキルアップのために勉強して正規職員を目指そうと思っています」
  • 専門知識の習得とやりがいを最優先したら給与もUP! 自分の時間も余裕もできた(吉岡結衣さん・27歳)
    「証券会社の営業で、10年目の先輩が自分と同じ仕事をしているのを見て、将来のキャリアが思い描けなくなりました」と転職のきっかけを語る吉岡さん。3年は働くつもりだったが、2年目で転職サイトに登録し、ひそかに転職活動を開始。何社か最終面接まで残ったものの、環境や条件が折り合わずに迷っていたところ、エージェントから引き抜きの連絡が。

    面白さを感じていた投資に携わる仕事で、専門知識も身につけられる、と紹介されたのが今の銀行でした。いきなり倍近くも給料が上がって戸惑ったけれど、調べてみたら業界&キャリア的に一般的な額だと知り、前職が安すぎたのだと気づきました。資格取得の資金を貯めつつ、国内旅行や親孝行もできるようになったのがうれしい! 現職は3年目なので、6年目の30歳になったら次のキャリアを考えて動くつもりです」
  • 最初の3〜4年でスキルアップ。その後はライフイベントを見越して、安定した企業へ転職(金谷由美さん・25歳)
    新卒でライフスタイル系のPR会社に入社した金谷さんは24歳の時、創業間もないスタートアップ系のPR会社へ転職。

    「1社目は営業から企画、実施までをひとりで担当できたので、基本的なスキルを身につけたら転職しようと考えていました。タイミングよく、幅広いクライアントを取り扱う知人の会社から声をかけられ、短期間で幅広い経験を積むことを目的に『1〜2年でやめます』と宣言してから2社目に入社

    転職後は業界内の人脈が広がり、年収も60万円アップ。副業としてライターをする時間的な余裕も生まれたが、入社時の宣言どおり、この夏から3社目に移る予定だそう。

    「経験も積めたし、交際中の彼と結婚の話も出てきたので、安定していて産休・育休制度も整っている同業他社に転職します。年収は少し下がるけど昇給制度があるので問題なし!」
  • 女性特有の人間関係に疲れ果て、シフト制で安定している企業内保育所の保育士に(田辺佳代さん・24歳)
    「続けたかったけれど、心身の限界でした」と話す田辺さん。

    「ただでさえ低賃金な業界なのに、他園と比べて年収が10万円ぐらい低いし、昇進しても給与は上がらない環境でした」

    そのうえ、一部の先輩たちによるパワハラやモラハラにも悩まされ、後輩たちが次々に退職したことで仕事量も増加。

    「ある日、親しい同僚とふたりで帰ったことを、理由もなく注意されたんです。そんな理不尽な状況に耐える必要があるのか? と疑問を感じて。友人が働く保育園の系列で新規オープンする施設があると聞いて、今年3月に退職しました」

    新たな職場は企業内保育所で、取材時は研修の真っ最中。

    「仕事は分担制だから負担が少ないし、お給料も上がったし、シフト制で時間がつくれるからストレスも激減。家賃補助が出るので実家を出てひとり暮らしをしようか考え中です」