坂本龍一の創造の源を巡る、特別なアート体験
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No.106 ユキナ

東京都現代美術館で開催中の「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」展に行ってきました。
この展覧会は、音楽だけでなく、アート、環境、哲学など、坂本龍一が生涯を通じて探求してきたものを体感できる特別な空間です。彼の音楽に込められた思想や、環境との調和がどのように表現されているのかを深く感じることができました。
ニューヨークのスタジオ

坂本龍一が長年拠点としていたニューヨークのスタジオが再現されており、彼がどのような環境で音を生み出していたのかをリアルに体験できます。
スタジオの空間はとても静かで、音楽制作に集中できるような設計がされていることが伝わってきました。
机の上に広げられた楽譜や使用していた機材、配置された椅子など、彼の創作の息遣いを感じることができます。
スタジオは単なる作業場ではなく、音と向き合うための神聖な空間だったことがよく分かる展示でした。
LIFE

坂本龍一が手掛けたオペラプロジェクト「LIFE」。
この作品は、環境問題、戦争、生命の営みといったテーマを音楽と映像で表現した壮大な作品です。
展示では、「LIFE」の映像と音楽が一体となった空間を体感でき、まるで作品の一部になったかのような没入感がありました。
映像に映し出される生命の循環や自然の変化は、坂本龍一が表現し続けてきた「時間と音」の関係を感じさせてくれました。

サンクンガーデンの霧の彫刻

美術館の屋外スペース「サンクンガーデン」に設置された霧の彫刻。
霧がまるで生きているかのように空間を漂い、風や光の影響で刻一刻とその形を変えていきます。
音楽と環境が一体となったこの作品は、坂本龍一が生涯をかけて追求した「自然と音の調和」を象徴しているように感じました。
音と視覚が交差するこの空間にいると、音楽とはただ耳で聴くだけのものではなく、環境や空気と共鳴し、五感で体験するものなのだということを強く意識させられました。
最後に
坂本龍一の音楽を、耳だけでなく目でも感じることができるこの展覧会。
彼の世界観や創作の背景を知ることで、これまで聴いていた楽曲の印象も変わるかもしれません。ぜひ、この貴重な空間を体験しに行ってみてください。



