CONTENTS
  1. 世界に選ばれたホテルで、東京の静謐な美に包まれる宿泊体験
  2. 静けさに包まれる、和モダンな迎賓空間でチェックイン
  3. 和のゆかしさと寛ぎを感じさせる空間
  4. スーペリアルーム:季節を感じる色彩と心地よいくつろぎの空間
  5. キタノ・シーズナル・スイート:「春」を感じる、特別なスイートルーム
  6. プレミアデラックスルーム:「秋」の温もりを感じるデザイン
  7. プレミアジュニアスイート:「夏」をテーマにしたさわやかな色調のインテリア
  8. コーナーデラックスルーム:二面の窓から注ぐ光と、角部屋ならではのゆとり
  9. 「ティーラウンジ佳風」でオールグルテンフリーのアフタヌーンティーを堪能
  10. 「LʼOrangerie 光庵」で味わう、広島の“宝”を紡いだフルコース
  11. ディナーの余韻を引き連れて「キタノアームスラウンジ」へ
  12. ゆっくりめざめる朝に寄り添う、贅沢な朝食体験
  13. ルレ・エ・シャトー加盟ホテルならではの上質体験

世界に選ばれたホテルで、東京の静謐な美に包まれる宿泊体験

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都心の喧騒をほんの少し離れた永田町に、まるで時間がゆっくりと流れているかのような静けさと美しさを持つホテルがあります。今回宿泊したのは、ルレ・エ・シャトー」に加盟し、国内外の旅好きたちの間で注目を集めている『ザ・キタノホテル東京』です。

「ルレ・エ・シャトー」(Relais & Châteaux)は、1954年にフランスで設立された、世界中の厳選されたホテルやレストランが加盟する会員組織です。加盟には、非常に厳しい基準が設けられており、「心のこもったおもてなし(Courtesy)」「個性や特色あるスタイル(Character)」「質の高い料理(Cuisine)」「洗練された魅力的な空間(Charm)」「静けさや安らぎを感じられる環境(Calm)」という5つの条件すべてを満たすことが求められます。

これらの条件は、ただ豪華であるだけではなく、訪れるゲスト一人ひとりに寄り添ったサービスや、地域の文化や自然を大切にした独自の魅力、そして心からリラックスできる空間作りにこだわっていることを示しています。さらに、加盟施設は2年ごとに覆面調査を受け、その水準を保ち続けているため、世界中の旅人から高い評価を得ています。

地域に根ざした文化や美食、建築、自然との調和を大切にしながら、真心を込めたおもてなしを提供することが、その根底にあります。東京で唯一のルレ・エ・シャトーホテルとして、『ザ・キタノホテル東京』はその審美眼にかなった、特別なホテルです。

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現在、世界65カ国に約580軒が加盟し、日本国内ではわずか20軒ほど。その中で2023年に仲間入りした『ザ・キタノホテル東京』。東京の喧騒から離れ、心安らぐ静けさの中で、「ルレ・エ・シャトー」ならではの上質なおもてなしを体験できる特別なホテルです。


今回はそんな『ザ・キタノホテル東京』で、宿泊・ディナー・バー・モーニングのすべてを体験したので、施設全体の情報とその魅力を余すことなくたっぷりとレポートしていきます!

momoco

世界中を旅するフリーランス / ホテル・グルメ・旅の記録を執筆中
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静けさに包まれる、和モダンな迎賓空間でチェックイン

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永田町駅から徒歩1分。喧騒を離れ、ホテルのエントランスをくぐると、そこには外界とは一線を画す静けさと美しさが広がっていました。『ザ・キタノホテル東京』のロビーは、シャンパンゴールドを基調とした気品あるデザインで、訪れる人々を優雅に迎え入れてくれます。

高い天井と広々とした開放感のある空間には、季節ごとに変わる装花が施され、訪れるたびに新たな表情を見せてくれます。特に、階段の踊り場に描かれた壁画とフロントの絵は一対となっており、思わず目を奪われるほどの迫力があります。和の要素を感じさせる色彩と構図が、控えめながらも強い印象を残しますよね。


このような細部にまでこだわった空間づくりは、独立オーナー系のホテルだからこそのこだわり。日本の伝統と現代の快適さを融合させた唯一無二の滞在体験ができそうで、お部屋への期待値も高まります...!

和のゆかしさと寛ぎを感じさせる空間

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『ザ・キタノホテル東京』の象徴的な存在であるアトリウムの竹林は、目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。ホテルの中心に位置し、都心ではなかなか感じられない静寂さと癒しを感じることができました。自然光が降り注ぐ空間で、竹の葉がそよぐ様子が光や風を可視化し、都心でありながら自然に触れることができる設計となっているそう。

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スーペリアルーム:季節を感じる色彩と心地よいくつろぎの空間

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『ザ・キタノホテル東京』のエントリーカテゴリーにあたる「スーペリアルーム」は、窓際にソファとライティングデスク、そして部屋の中央にベッドを配置したゆったりとしたレイアウト。今回は2人で宿泊しましたが、圧迫感なく過ごせるのが魅力です。

特徴的なのは、客室ごとに「春・夏・秋・冬」の四季のカラースキームを設けている点です。今回宿泊したのは、爽やかな青を基調にした“夏”のテーマルームで、涼やかで落ち着いた空気が漂っていました。床には波の柄も描かれていて、細やかなデザインにときめきました...!

家具には、高級なサクラ材が使われており、木の温もりが感じられる上質なインテリアが、心地よい滞在を演出しています。さらに、バスルームにはゆったりとしたバスタブとレインシャワーを完備。忙しい日常から解放され、身体の芯からリラックスできる空間となっています。

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部屋の窓際には、水色のソファチェアとローテーブルが。柔らかな日差しが差し込むその場所は、まるで小さな自分だけの書斎のよう。ゆったりと腰を下ろし、用意されていたルレ・エ・シャトーの本を手に取りました。ページをめくるたびに、世界中の美しいホテルやレストランの物語が広がり、まるで旅をしているかのような気持ちに。静かな時間の中でじっくりと読書に没頭できるこの場所は、ホテル滞在の特別なひとときとなりました...!

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中央に構えるベッドには、エアウィーヴ社製の特注マットレスが使われているのも魅力のひとつ。さらに、防汚素材で抗アレルギー仕様のデュベと枕が揃えられており、衛生面にも配慮された安心感のある寝具で、快適な睡眠環境が徹底されています。こうした細やかなこだわりが、心からリラックスできる滞在を支えています。

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部屋には、銀座ウェストの焼き菓子とメッセージがさりげなく置かれていました。ささやかな心遣いに、ほっと温かい気持ちに...!お菓子をいただきながら、お茶を楽しめる時間も楽しめ、ゆったりとした滞在をより一層豊かにしてくれました。

ミニバーに並ぶドリンクは、なんとすべて無料。お部屋に備えられたネスプレッソマシンで淹れるコーヒーをはじめ、ビールやお茶、コーラやオレンジジュースなども自由に楽しめます。

ワイングラスやガラスコップ、ティーカップなどの食器類もひと通り揃っていました。どれも上質な素材で統一されていて、ちょっとしたお茶時間や晩酌にもぴったり。ひとつひとつが上質なセレクトで、どれも手に取りたくなるようなラインナップ。宿泊中の快適さが、さらにひと段階アップするような贅沢なサービスでした。

  • 防水Bluetoothスピーカー

  • 部屋のカラーステーマに合ったアートワーク

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洗面台は、シンプルでありながら機能的なデザインが特徴。ボウルタイプのシングルシンクが設置されており、清潔感のある空間が広がっています。洗面台の周囲には、歯ブラシやコットン、バスソルト、マウスウォッシュなど、基本的なアメニティが網羅されており、使い勝手の良さが感じられます。

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また、バスルームには深めのバスタブとレインシャワーが備えられており、ゆったりとしたバスタイムを楽しむことができます。バスタオルには吸水性に優れたオリジナルの今治タオルが使用されており、肌触りの良さも魅力の一つです。

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キタノ・シーズナル・スイート:「春」を感じる、特別なスイートルーム

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『ザ・キタノホテル東京』で最も広い客室、「シグネチャースイート スプリング」も見学させていただくことに。プレミアフロアの東南角に位置し、大きな窓からは皇居の緑が一望。東京の真ん中とは思えない静けさと開放感に、思わず深呼吸したくなります。

テーマは、四季の中でも「春」。室内はやわらかな光を受けて輝くシカモア材の家具や、大理石が使われた浴室など、優雅さと落ち着きを感じるインテリア。春らしい明るく華やかな色調でまとめられていて、足を踏み入れるだけで気持ちまで晴れやかに。

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80㎡の広さの中に、IHコンロ付きのキッチン、大型の冷蔵冷凍庫、洗濯乾燥機など、長期滞在にも適した設備が備わっています。「暮らすような滞在」ができるよう、前身のサービスアパートメントの名残を残し、スイート4室には長期の滞在にも便利なキッチンや洗濯機、大きなクローゼットを備えているそう。

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寝具にはエアウィーヴ社製の特注マットレスと、防汚・抗アレルギー仕様のデュベや枕を採用。滞在中ずっと"安心感"と"心地よさ"に包まれて過ごせます。

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ベッドルームからは緑豊かな景色が

洗面台は2つ、ウォークスルーで回遊できるクローゼットもあり、朝の支度もスムーズ。バスルームにはテレビや深めのバスタブ、レインシャワーが揃い、1日の終わりにゆっくりと自分を解きほぐすことができます。記念日や誕生日などの特別な日にも、長期滞在にも最適なスペシャルなお部屋です。


“春”というテーマの通り、明るく、穏やか。そんな特別な時間を演出してくれる、極上のスイートルームです...!

プレミアデラックスルーム:「秋」の温もりを感じるデザイン

プレミアフロアにある「プレミアデラックスルーム」は、47㎡の広さがある、ゆったりとしたツインタイプのお部屋。落ち着いた“秋”の色調がテーマになっていて、深みのある色味のインテリアと、シカモア材の家具、大理石のアクセントが印象的です。しっとりとした空気感に、思わず背筋が緩まります。

窓際には、1人掛けのアームチェアが2脚配置されていて、朝の光を感じながらの作業や読書にもぴったり。さらにベッドの足元には、2人掛けのソファが置かれており、お茶を飲みながらくつろぐにも心地いい空間です。

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特筆すべきは、広々としたウォークインクローゼットと、2台設けられた洗面台。中長期の滞在や、ふたりでの滞在でも、支度の時間がバッティングしないのが嬉しいポイント。滞在中の“小さなストレス”を減らしてくれる、さりげない配慮が行き届いています。

高級感がありながらも、肩肘張らずに過ごせる空間。“自分に少しご褒美をあげたい”そんなときに、静かに寄り添ってくれるようなお部屋です。

プレミアジュニアスイート:「夏」をテーマにしたさわやかな色調のインテリア

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プレミアフロアの角に位置する「プレミアジュニアスイート」は、60㎡のゆとりある空間に、ベッドエリアとリビングエリアが緩やかにゾーニングされた一室。季節の中でももっとも明るく、自由な“夏”をテーマにした、爽やかな色調のインテリアが印象的で、滞在中は自然と気持ちも晴れやかになるような雰囲気です。

お部屋には、2台のベッドをはじめ、壁掛けテレビの正面に配置された2人掛けソファ、1人掛けのアームチェア、広めのテーブルが備えられ、会話や読書を楽しむのにぴったりの落ち着いたリビングスペースが広がります。
ライティングデスクとドレッサーも完備されているので、仕事とプライベート、どちらの用途にも柔軟に対応してくれそうなお部屋です!

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さらに、大きめのカウンターと独立したシンク、広めのクローゼットやシュークローゼットも用意されており、スーツケースの中身をすべて出して“暮らすように滞在”することも可能です。


夏の爽やかな雰囲気を感じながら、ここにしかない“整った空間”を堪能できるお部屋です。

コーナーデラックスルーム:二面の窓から注ぐ光と、角部屋ならではのゆとり

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「コーナーデラックスルーム」は、その名の通り、ホテルの角に位置する明るく開放感のあるお部屋です。
「夏」をテーマにした爽やかな色合いのインテリアと、高級サクラ材を用いた温もりある家具が調和し、心ほどける穏やかな時間を演出してくれます。


広々とした空間には、中央にキングサイズのベッドを配し、窓際にはテーブルとソファが並びます。また、ライティングデスクも備えられているため、ワーケーションやゆったりとした読書時間にも最適。角部屋ならではの二面採光のおかげで、昼間は自然光がたっぷりと差し込み、朝も心地よく目覚められそうです。

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1人掛けのアームソファ2脚にテーブルも

「ティーラウンジ佳風」でオールグルテンフリーのアフタヌーンティーを堪能

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2階に位置する「ティーラウンジ佳風」では、季節ごとにメニューが変わるアフタヌーンティが提供されています。

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今回は、2025年4月8日から5月31日までの期間限定の「新緑のアフタヌーンティー」を体験してきました!

このアフタヌーンティーは、抹茶を中心とした爽やかな春の味わいを楽しめる内容で、すべてグルテンフリーというのも嬉しいポイント。竹林を望む空間で、和と洋のエッセンスが調和したティータイムを楽しむことができます。

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スイーツには、抹茶ショートケーキやお花のマカロン、水まんじゅう抹茶、最中粒あんわらび餅、エルダーフラワーゼリー、甘酒ムースショコラ、柑橘のバシュラン、フィナンシェミエル、そして抹茶小豆と玄米粉のスコーン(クロテッドクリーム、野ばらの実のコンフィチュール付き)などが並びます。

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中でも、抹茶小豆と玄米粉のスコーンはクロテッドクリームと野ばらの実のコンフィチュールとともにいただくスタイルで、抹茶の深みと素朴さが絶妙に引き立てられていました。グルテンフリーなのに、それを感じさせないほどサクサク、しっとりな食感が絶品です。

セイボリーもぬかりなく、本日のフィンガーフード2種、やさしい味わいのポタージュスープ、そして米粉のパンケーキで仕立てたサンドウィッチと、軽やかで満足感のある内容です。

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ドリンクはコーヒーや紅茶、オリジナルのフレーバーティーがフリーフローで楽しめるのに加え、プラス料金でシャンパンやワインなどのアルコールも選べるため、昼下がりから少し贅沢な時間を過ごしたい方にもぴったり。


なお、2025年6月から8月末まではオールグルテンフリーの「夏花のアフタヌーンティー」を提供しているそう。ライチやマンゴー、メロンなど夏らしい果実をふんだんに使い、涼やかな装いとともに楽しめるラインナップ。みずみずしい果実と美しい盛り付け、そして軽やかな味わいが、夏のひとときを爽やかに彩ってくれること間違いなしです!


他にも、ホテルのオールデイダイニングとして、喫茶・軽食も楽しむことができます。宿泊者以外でもふらっと立ち寄ることができるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

【ティーラウンジ佳風】「夏花のアフタヌーンティー」

「LʼOrangerie 光庵」で味わう、広島の“宝”を紡いだフルコース

メインダイニング「LʼOrangerie 光庵」(オランジュリー こうあん)は、都会の中心にありながら、静かで上質な空間の中に、日本ならではの繊細な美意識が息づくレストランです。

フランス語で「ガラス張りの温室」を意味する“オランジュリー”の名を冠しつつも、ここで味わえるのは、和と洋が緩やかに交差する、日本ならではの魅力を凝縮した繊細なコース料理です。

店内は、上質な木材を用いたインテリアに、控えめながら洗練された照明が美しく調和し、心を静かに整えてくれます。まるで美術館の一角にある茶室のような趣き。窓越しにのぞく緑の揺らぎが、時の流れをゆるやかにしてくれます...!


料理を手がけるのは、広島出身の加茂健総料理長。伝統的な和の技と、フランス料理の美意識を融合させたコースは、食材の魅力を最大限に引き出すよう設計されています。一皿ごとに、素材の声が丁寧にすくい取られていて、食べ進めるごとに記憶の奥深くに染み入ってくるような余韻が残ります。

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店内は、温かみのある黄色と淡い浅葱色を基調とした和の色合いでまとめられており、訪れる人をほっとさせる柔らかな雰囲気が漂います。さらに、フランスの風景を描いた日本画家・石躍達哉氏の作品が飾られ、空間に上品な彩りと趣を添えています。

また、店内にはベーゼンドルファーのピアノが置かれており、その自動演奏が優雅に響きわたることで、ゆったりとした時間を演出しています。

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そんな「L’Orangerie 光庵」で、今回は広島の“宝”をテーマにした期間限定の特別なディナーコース*をいただきました。「ルレ・エ・シャトー」に加盟するホテルは、世界中の食文化やおもてなしの伝統が誇る豊かさと多様性を守り、育んでいます。そのため土地独特の文化と歴史が感じられる唯一無二の体験、そこでしか得られない思い出を体験することができました。


具体的なコースの詳細やお味については、次の記事でじっくりご紹介していますので、どうぞお楽しみに。見逃せない内容です!

*2025年5月末までのコース内容

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「L’Orangerie 光庵」は、どんなシーンにもぴったりの使いやすさが魅力です。旅で疲れた身体を癒すかのような、やさしくて心に染みるフレンチが味わえます。また、コース料理だけでなくアラカルトも豊富に揃っているため、気軽にフラットに利用できるのも嬉しいポイントです。ぜひチェックしてみてくださいね。

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L'Orangerie 光庵/THE KITANO HOTEL TOKYO

ディナーの余韻を引き連れて「キタノアームスラウンジ」へ

ディナーを終えたあと、すぐに部屋へ戻るのは少しもったいない——そんな気持ちに応えてくれるのが、最上階にある「キタノアームスラウンジ」。ホテルの前身である「北野アームス」への思いを込めて命名された店名だそう。キタノのもうひとつの拠点、ニューヨークがテーマで、NYにちなんだカクテルなどもラインナップしています。


昼は柔らかな自然光が入り、夜はテラスから、皇居と丸の内の夜景が一望できる印象的な空間。まさに、昼と夜とで全く異なる表情を見せる“大人の隠れ家”ですこの場所では、喧騒から離れた場所だからこそ味わえる”静けさの贅沢"が味わえます。その穏やかな景色が、1日の終わりを優しく包んでくれるように感じます。


内装は、柔らかな照明と木の温もりが調和する上質な空間。落ち着いた雰囲気の中で、静かに過ごすひとときは日常を忘れさせてくれます。デートや会食、ひとり時間にも最適なバーです。

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一番の魅力は、ワインやカクテル、ウイスキー、日本酒まで、幅広く取り揃えたこだわりのドリンク。料理との相性を大切に、ソムリエが提案するペアリングも好評だそう。昼下がりにはお茶とデザートで、夜にはお酒と語らいを。シーンごとに選べる一杯が、ひとときをより豊かに彩ります。

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中でも注目なのが、シグネチャーカクテル「ザ・キタノホテル東京」。名前からもわかるように、ホテルのアイデンティティを映し出したカクテルです。


「ザ・キタノホテル東京」は、スパークリングワインに品な甘さが広がるエルダーフラワーリキュールを合わせた華やかでやさしい味わい。口に含むと、気泡とともにふわりと香りが立ちのぼり、洗練された空間にぴったりの上品な余韻が広がります。見た目もきらりと輝き、心ときめく一杯です。

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印象深かったシグネチャーカクテルのひとつ「バンブーフォレスト」。

この一杯は、ホテルのシンボルでもある竹林を思わせる、抹茶や京都産ジンをベースに、廃棄予定のビールから作られるオリジナルシロップを加えたサステイナブルなカクテル。グリーンがかった色合いは、まるで竹林の中で深呼吸しているような、やわらかく澄んだ味わいです。笹の葉の香りに癒される、特別な一杯でした...!

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マンハッタンを見上げるかのような凛とした味わいの「ザ・キタノホテルニューヨーク」は、NYの風と日本のエッセンスが絶妙に混ざり合ったカクテルです。

ほうじ茶にりんごの風味を重ね、ダークラムで仕上げた、ぐっと深みのある味わい。ほんのり甘さを含みつつも、大人の落ち着きを感じさせるカクテルで、NYの夜景を思わせるような重厚感も感じられました。「ザ・キタノホテル東京」との飲み比べもおすすめです。

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「キタノアームスラウンジ」の魅力は、ドリンクだけにとどまりません。もうひとつ特筆すべきは、アラカルトで楽しめる創作料理の数々です。

料理は、四季折々の旬の素材を取り入れた和洋折衷スタイル。シェフが丹念に仕立てた一皿一皿は、盛り付けも美しく、最初のひと口から最後の余韻まで、五感をやさしく刺激してくれるような料理ばかり。

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バーでこんなに本格的なお肉料理が楽しめるなんて……と、うれしい驚きがあった「岩本牛のうすぎりステーキ フレンチフライ付」。

とろけるような脂の旨みと、赤身の深い味わいが特徴の岩本牛。ステーキはその岩本牛を“うすぎり”にして仕上げたもの。まるで舌の上でとろけるようなやわらかさを感じながらも、肉の力強い旨みはしっかりと感じられ、噛むごとにじんわりと広がる肉汁に感動します。


添えられたフレンチフライは、ちょっとしたおつまみにもぴったり。ステーキとの相性も抜群で、ワインやクラフトビールとも好相性です。コース料理のように構えずに、でも確かな満足感が得られるこの一皿は、食事もドリンクも楽しみたい夜にこそおすすめです。

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「シーフードのウォッカトマトソース ショートパスタ」は、華やかで満足感のあるパスタ料理。


ベースとなるのは、トマトの甘みと酸味を生かしたコク深いソース。まろやかな風味とほんのりとした香ばしさがプラスされていて、驚くほど上品な仕上がりです。具材には、イカや貝類などのシーフードが贅沢に使われていて、どれもプリッとした食感。ショートパスタはソースとの絡みがよく、ひと口ごとに海の香りとトマトの旨みが広がります。


私はカクテルと合わせていただきましたが、白ワインともきっと相性抜群。重たすぎず、でもしっかりと満足感があるこの一皿は、“食事も楽しめるバー”という「キタノアームスラウンジ」の魅力を象徴するような存在。小腹を満たしたい時にも、ゆったりした夜時間のおともにもおすすめです!

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「カンボジア風牛タン塩漬け ペッパーライム」も印象に残る逸品。


まず驚いたのは、塩漬けされた牛タンのしっとりとした食感と、スパイシーかつ爽やかな味わいのバランス。粗挽きのカンボジアペッパーのピリッとした刺激に、ライムの爽やかな酸味が絡み合い、一口ごとにエキゾチックな風味が口いっぱいに広がります。まさに旅先で味わう現地料理のような特別感がありました。カンボジアの胡椒はフルーツのような香りが特徴で、一度食べると忘れられないほど絶品です。

また、この一皿はカクテルとの相性も抜群。特にライムやミントを使ったカクテルと合わせると、お互いの味わいを引き立て合い、より深い味覚の世界へと誘われます。私は「バンブー・フォレスト」と一緒に楽しみましたが、その爽やかさとスパイスのアクセントが絶妙にマッチして、バータイムが一層豊かになりました...!

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「キタノアームスラウンジ」で特に人気なおつまみ「チョリソー風味のマドレーヌ・サレ」は、フランスの“甘くないマドレーヌ”=マドレーヌ・サレを、スパイシーなチョリソー風味に仕立てた一品。

マドレーヌといえば、しっとり甘い焼き菓子のイメージがありますが、こちらはおつまみ感覚で楽しめる塩味のバリエーション。生地にはチーズやスパイス、チョリソーの風味がしっかり練り込まれていて、ひと口かじると、ほんのりピリッとしたアクセントが広がります。

外はカリッと香ばしく、中はふんわり。サイズ感も絶妙で、重たすぎず、カクテルとの相性も抜群。特に、ジンベースのすっきりしたドリンクや、シャンパン系の泡ものとのペアリングが◎。「ザ・キタノホテル東京」のカクテルと合わせていただきましたが、まろやかな口当たりのカクテルに、ピリ辛のマドレーヌがちょうどよくマッチして、意外性のある組み合わせが楽しめました。


「今日は軽く一杯だけ」という夜にも、「何かちょっとつまみたい」時にもおすすめ。遊び心のあるスナック感覚のひと皿が、バータイムをより楽しい時間に変えてくれます。

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店内は、テラス席に28席、室内にも17席あり、そのいずれからもこの光景を静かに楽しむことができます。特におすすめは、夜景を眺めながらお酒を楽しめるボックス席。この空間が魅せてくれるのは、そっと心に触れるような華やかな夜の東京。高層ビルの灯りが抑揚を奏でる非日常が、呼吸をゆるめてくれる―。そんな、バーラウンジならではの時間を、ぜひ体験してください。

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ゆっくりめざめる朝に寄り添う、贅沢な朝食体験

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翌朝は、ザ・キタノホテル東京ならではの、身体に優しい素材が主役の朝食を味わいました。会場はホテル内のビストロノミー「L’Orangerie 光庵」。総料理長・加茂健氏が考案したメニューで、和朝食と洋朝食の2種が選べます。

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店内に一歩足を踏み入れると、目の前には大きな窓。そこから自然光が燦々と降り注ぎ、緑が目に入ってきます。日々の喧騒から離れた、この静かな“朝の森”のような雰囲気に、心からほっとできる瞬間でした。

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洋朝食は、4種類のパン、お好みの卵料理(オムレット、目玉焼き、スクランブルエッグ、ウフコック)。ゆっくりとした朝にぴったりです。


和朝食では、魚2種、温泉卵、漬物2種、野菜煮付け、佃煮、とろろ、ご飯(越宝玉)、季節のお味噌汁など、日本の朝定食の良さを再発見できる優しさが感じられます。

いずれも、自家製キタノヨーグルト、季節のスムージー、フレッシュりんごのコンポテ、フルーツサラダが添えられていて、「身体に染み渡るような味わい」というレストランのコンセプトが滞在1日のスタートを穏やかに彩ってくれました。

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パンとオムレツに加え、自家製キタノヨーグルト、季節のスムージー、フレッシュりんごのコンポテ、フルーツサラダがテンポよく並び、朝食が色鮮やかに彩られます。

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私は卵料理からオムレツをチョイス。外はほんのり焼き色がついたふわっとした質感、中はとろりとクリーミーで、口に含むとじんわりと広がる卵の甘みとバターのコクが印象的です。パンと一緒に食べるのも至福の時間です。

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和朝食は、焼き魚を中心に、旬の野菜や小鉢が彩りよく並ぶスタイル。二種の焼き魚はふっくらと仕上がっており、程よい塩気と脂の旨みが朝の胃にも心地よく、白ごはんとの相性は抜群です。土鍋で炊きあげられた「越宝玉(こしほうぎょく)」のごはんは、つややかでふっくら。ひと口、またひと口と、自然と箸が進みます。

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卵焼きや煮物など、どれも主張しすぎず、素材本来のやさしさが光る味わい。特に印象に残ったのは、ほんのりと甘みを感じるだし巻き卵。滋味深く、しみじみとした幸福感があります。味噌汁は出汁が澄んでいて、口に含むたびほっとひと息。からだの奥が温まっていくのを感じます。

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ディナータイムとは雰囲気がガラリと変わる店内にも注目。木のぬくもりを感じる温かい色調のインテリアは、黄色や浅葱色がアクセントとなり、とても柔らかな印象。まるでやさしい朝の光が空間全体を包んでいるかのような心地よさがあります。席と席の間隔にゆとりがあるので、隣席が気にならず、静かに過ごせるのも嬉しいポイントです。

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ルレ・エ・シャトー加盟ホテルならではの上質体験

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いかがでしたでしょうか?「ザ・キタノホテル東京」は、都会の喧騒を忘れさせる静寂な空間の中に、和の美学と洋の洗練を優雅に融合させた隠れ家のようなホテルです。館内の各施設は、それぞれに季節の息吹を感じさせるメニューと心地よい設えで訪れる人を迎え、何度訪れても新たな魅力に出会えます。

特に印象的なのは、自然の恵みを最大限に活かしたグルテンフリーのアフタヌーンティーや、総料理長・加茂健氏が丁寧に紡ぎあげるディナーコースや朝食。ひと口ごとに感じる素材の繊細な甘みや力強さに、心がじんわりとほどけていくのを感じました。

また、最上階のラウンジで楽しむカクテルやアラカルトは、和のエッセンスを散りばめつつ、自由な創造性で魅せる大人の味わい。中でも、ホテルの個性を映し出すシグネチャーカクテルは、それぞれ異なる趣をもつ繊細な一杯。飲み比べることで、ホテルの深みをより一層味わうことができます。

これらすべての体験は、世界的なホテル格付け組織「ルレ・エ・シャトー」の加盟施設として、持続可能な地産地消を大切にしながらも、時代の感性を取り入れたホスピタリティの証。単なる宿泊や食事を超え、日本の美意識と現代の感覚が響き合う、かけがえのないひとときを提供してくれます。

心のゆとりを求めるとき、特別な記念日に、あるいは自分へのささやかなご褒美に。ザ・キタノホテル東京は、忙しい日常の中にそっと寄り添い、和の静けさと洋の華やぎが織りなす豊かな時間をもたらしてくれる、そんな場所です。

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ザ・キタノホテル東京【公式】 | THE KITANO HOTEL TOKYO

*掲載内容は、宿泊時の5月中旬時点での情報です。
*記事内で使用している写真は全て、宿泊した際個人的に撮影した画像です。
 他のお客様のご迷惑にならないよう写り込みに注意し、個人的に撮影を実施しています。

*今回は特別に数種類のお部屋を見学・撮影させていただきました。
*ホテル内では許可を取って撮影しております。