YOUさんに聞く、一生モノの肌と髪。「女性は40歳超えたあたりがいちばんきれい」
肌と髪で人生が変わるって本当ですか?
エイジレスな美しさを輝かせているYOUさんに聞く、一生モノの肌と髪のつくり方。取り入れるアイテムの選定のみならず、美への向きあい方、ポジティブなマインドなど、経験に基づく力強い言葉の数々を胸に刻んで。
タレント YOUさん
ゆう●8月29日生まれ、東京都出身。O型。モデル活動を経て1988年、FAIRCHILDのヴォーカルとして音楽活動を開始。現在はタレントとしてCMやバラエティ番組に数多く出演。俳優、作詞家としても幅広く活躍中
心地よさ重視のシンプルケアで私の肌はできている
肌はもともと強いほうなんですよ。だから、デイリーケアは本当にシンプル。普段のルーティンは、友人が配合してくれた肌のpHバランスを整えるようなスプレータイプの水をプシューッと噴きかけて、与えた水分を逃さないようにするための保湿クリームを塗るだけ。20代の頃はいろんなスキンケアを試していたんですけど、私には合わなかったみたいで。いつも決まって肌荒れし、病院へ駆け込む。っていうようなことが続いたことがきっかけで、20代後半からは過剰なケアはしないことにしたんです。UVケアはペタペタするのが苦手なので普段はあまり使っていないんだけど、紫外線を浴びるとわかっている時だけは、サンブロックをぶっかけています。
シンプルすぎじゃない? って思うかもしれないけれど、私が思うのは、人から聞いた美容法を鵜呑みにしたりただまねするんじゃなくて、自分に合ったケアをするべきっていうこと。いいって言われている美容液を使えば、それだけで満足しちゃうとこあるじゃないですか。でも、ちゃんと自分で考えて、試してみないと。私もいろいろ試してみて、いろいろ塗らずとも健康な肌でいられるほうが心地いいってことに気がつけたから。
「自分が心地よくなるものに囲まれて、自分を充実させるために必要なものを見つけてみて。その幸せ感が、肌にもきっと表れてくるから」
スキンケアもいいと思うけれど、私がもっと大事にしているのは、しっかりと睡眠を取ること。若い頃は飲んで、飲んで、遊んで、忙しく働いても平気だったんだけど、50代後半でやっぱり睡眠って大事なんだなと実感。お酒が好きなので夜ふかししちゃう日ももちろんあるけど、休みの日は目覚ましをかけずに10〜11時間は寝るかな。そうすれば、くすみやくまもすっきりして元気な肌になれるような気がする。体に負担をかけないヘルシーな食生活を日常的に取り入れるのも大事だよね。
肌や体の変化を敏感に察知できる力を今から養って
寝る前は、ハーブティーとお酒と水をベッドサイドに置いておいて交互に飲みつつ、気づいたら寝ているっていう感じ。お酒は蒸発しちゃうから一緒に水を飲むことが大事なんですよ。すごく匂いに敏感なタイプなので、いい香りのルームミストを枕にシュッシュッと噴きかけることも。
日本酒と天然の塩をどさっと入れたお風呂で体を温めてからベッドに入るのも大事かな。私たちの仕事っていろんな人に会うから主に邪気払い目的だけど(笑)。
「体の疲れが肌に出るから、睡眠と保湿が何よりも大事」
年齢を重ねるとどうしても調子が悪いなと思うことが増えてくるもの。そういう時に、なぜそうなったのか、っていうことを敏感に感じる力をお嬢さんたち世代から養っておくことが元気でいられる秘訣。人がいいって言ったものが必ずしも自分に合うわけじゃないから、合わなければ潔く手放す。スキンケアも人生も、プラスし続けることよりも、レスすることのほうが意外と大事なんじゃないかな。
効果も大事だけど気持ちが満たされることもすごく重要
髪に関しては、美容室に行くのを18歳でやめたんですよ。私の場合は、思うような髪型になったことが一度もなかったから(笑)。だから今は、カットもカラーも全部自分で。カラー剤はいつも『Amazon』で買っています。
髪質は若い頃より扱いにくくなったし、量も減って白髪も少し出てきたけど、年齢を重ねると体も変わるし、いつまでも変わらずあり続けることなんてひとつもないわけだからショックでもなんでもない。それよりも今、どう対処するかを考えないとね。使うヘアアイテムは、SNSとか周りからの評判を頼りに、いまだに試し続けている感じ。これだ! っていうものになかなかめぐりあえないんだよね。
ヘッドマッサージャーだけは気に入っていて、固まった頭皮をしっかりほぐすようにしています。髪を洗ったあとも使うし、疲れたなっていう時にも。これで健康な髪がはえてくるかはわからないんだけど、気持ちが満たされるからOK。
お嬢さんたちにはまだわからないと思うけど、女性は40歳超えたあたりがいちばんきれいだと思うのよ。私も笑いが止まんなかったもん。でもそこを過ぎると、わかりやすく不調や変化を感じるもの。それを受け入れて、好きなものに囲まれながら、無理なく続けられる自分にとってのベストを見つけることが大事なんじゃないかな。
Photo : Yuki Ueda Text : Natsuko Tohriyama ※MORE2024年秋号掲載