10/28に発売になった、われらが佐藤栞里ちゃんの単行本『ちゃまてばこ』。手前みそながら、本当に豪華で充実したコンテンツ満載の、おしゃれでかわいくて、なにより楽しい本になっていると評判なんです! ということで、この本に込めた彼女の想いや制作秘話などをたっぷり聞いてきました!

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パラパラとめくった時、“プッ”と笑えて笑顔になれる本にしたかった

――この『ちゃまてばこ』は、モデルが出す本としては、あまり例のない本になっているのではと思います。写真集でもないし、ファッションやビューティがメインのライフスタイル本とも違う。ご自身ではどんな本になったと思いますか? 「う~ん、エンタメ本ですかねえ。モデルさんのライフスタイル本といえば、きっと『○○ちゃんのすべてを知りたい! マネしたい!』という、あこがれファンの方が多くて、そういった人たちに特に響くものだと思うんです。だけど客観的に考えて、私がその内容の本を作っても響くものではないな、と。佐藤栞里のライフスタイル本じゃ自信がないしダメだ、と。 では、どんな本にするべきか?と考えたときに、よくまわりの方から、『ちゃまのご両親ってどんな方なの?』とか『こういう時になぜ笑顔でいられるの?』とか、いろんな質問をいただくのを思い出して。私は普通だと思っていることに、まわりが興味をもってくださる内容があるのなら、そういう声をたくさん表現した本なら、もっとたくさんの人に読んでもらえる本になるのではと思ったんです。 ひとつだけ作る前から決めていたことは、ふとした時にパラパラとめくったら、“プッ”と笑えるような、誰かが笑顔になれるような本にしたいな、ってことでした」 ――実は、MORE2015年2月号の念頭抱負で「2016年夏、栞里本発売決定!と2015年じゅうに発表する!!」と公言されていました。その時からこういう内容の本にしようというイメージがあったのですか? 「まったく(笑)。ただ、本を作れるようなモデルになるには、もっともっと努力して結果を出していかないといけないと思っていたので、自分自身に『もっと努力しろ!』という喝でもあったと思いいます」 ――それが時期もほぼ変わらず本当に叶いました! 本になった時、実際に手にして読んだときの感想は? 「編集部で渡していただいたのですが、もう胸がいっぱいでパラっとしか観られなかっんです。感情がこぼれそうで。だから、その夜ベッドの上でひとりで熟読しました(笑)。 それぞれのページ自体は、原稿チェックで何回も何回も読んでいたものだったけど、一冊になるとまったく新しいもので、初めて読むくらいの感動がありました。読んでもらえばわかるように、スタッフの方はもちろん、ゲストの方や本当にたくさんの方に協力してもらった本なので、とにかく『みんな、本当にありがとうございます!』という感謝でいっぱいでした」

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友人からの「作ってる本人が楽しんでないんじゃ伝わらないよ!」の言葉が響いた

――“たくさんの方”といえば、ゲストも多彩で豪華な本ですよね。坂口健太郎さん、いとうあさこさん、“佐藤姉妹”の佐藤ありささん、そしてご両親まで! その他にも、ファッションはもちろん、ヘアスタイルにメイク、ヨセミテの旅などなど、本当にたくさんのコンテンツがあります。すべてに想い入れがあるでしょうが、その中でも「これだけは絶対に入れたい!」と思った企画ってありますか? 「両親の子育て論、かなぁ。さっきも話したとおり、『ご両親ってどんな方なの?』という声をいただくことが本当に多くて。私にとって当たり前の佐藤家の話を聞きたい声が多いのなら、自分の本には協力してほしいと思っていました。実際、お子さんがいないスタッフに方からも『知りたい』と言われていたので。あとは妄想が大好きなので、コラムでいれたポジティブ4コマとか(笑)」 ――ゲストとの楽しい企画もいっぱい! この人選とテーマを決めたのも……。 「はい! 私が『誰となにをしたい!』という企画をすべて作りました。たとえば、大好きないとうあさこさんは“ブラは縛られるみたいで嫌い”とプロフィールかなにかに書いてあったので、『よし。せっかく忙しいあさこさんに1日いただけるのだから、リラックスしてもらおう。ノーブラで旅しよう!』と。女子ふたりがノーブラなので、本当はお色気カットになってもいいはずなんですけど、そのあたりはぜひ本で確認してください(笑)」 ――佐藤ありささんとの“佐藤姉妹”が「たくさんの佐藤さんに会いにいく」企画もくだらなすぎて面白かった。 「自分で作った『佐藤さん声かけて』ボードを掲げて本当に街で探したんですよ。でも、やっぱり“佐藤”なのでちゃんといて(笑)。あと、いろんな“佐藤”がつくお店は、私が選んで自分で取材のお願いしたんです。まずお電話して、気持ちが伝わるように直筆のファックスを送って。そうしてみて、改めて、いつもこういう取材申請をしていただいているモアやテレビのスタッフの方のありがたさがわかりました」 ――えっ? そこまで本人がやったんですか!?  その努力の甲斐あって、この佐藤さん企画の掲載ページ数はなんと……4P(笑)。でも、それくらいたくさんのコンテンツが詰まってて、細かいところまで本気でこだわった本ってことですよね。 「今年の4月くらいから打ち合わせして、そこから取材や撮影、原稿チェックまで、本当に編集部に通いつめていましたからね。でも途中で一度だけ『……これ、私に完成させられるかな……』とキャパオーバーでしんどく思ったことがあって。それを親友に言ったら『ダメじゃん! 読んで楽しい本を作っているのに、作ってる本人が楽しんでないんじゃ読者には伝わらないよ!』とアドバイスされて。ハッとしました」 ――いい友だち。 「そうなんです。でも彼女だけでなく、担当編集さんもマネージャーさんも、ほかのスタッフさんも、みんな私の本なのに、なんでこんなに真剣にやってもらえるのかというくらい協力してくれて。編集さんとは幼稚園ぶりくらいにケンカもしました(笑)。でも、どうでもいい本なら『なんでもいいよ。全部まかせるよ』と言うだろうから、お互いに本気で作った証拠ですよね。でも、本を読んでもらったら、そんなことはまったく関係なく、みんなに笑顔になってもらえるものになったと思います」

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タイトルが『ちゃまてばこ』しかなかった理由とは!?

――ちなみに、栞里さんの愛称“ちゃま”と“たまてばこ”が合わさった、『ちゃまてばこ』という素敵なタイトルも。 「はい。ひらめきました(笑)。もともとタイトルは、最後の最後に全て中身を作り終わってから考えようという話をしていたんです。たしかそれまでは、『ちゃま本』(仮)とかで。このタイトルがひらめいたのは、自宅のお風呂だったかなあ。ハッと、『ちゃまてばこ』という言葉が降りてきて。 “ちゃま”は、私の名前の原形もないんですが(笑)、この愛称でスタッフさんに呼ばれることで、すごく距離が縮まったと思っている大切なもので。そして改めて『玉手箱』を調べたら、『誰にも見せたことのない大事なものをしまっておく箱』という意味があって。今まで言えなかったことや見せなかったことをすべて入れている本だし、それが“ちゃま”という愛称がつくことで読者の方とも距離が縮まる気がして『これしかない!』と。 実は宿題は何案か考えて、だったのですが、普段意見をいうのが苦手なので、正直、編集さんに言うのは緊張したんですけど、これしか出なかった。というかこれ一本しかなかったので、これしかない!と思って自信をもって見せたら、ありがたいことで満場一致で」 ――では、栞里さんと同じまさにモア世代の女性読者にどう読んでもらいたい? 「基本的に私は自信がないんです。でも、同世代の女子にもきっとそういう方は多いと思います。たとえば、上司に意見できない人とか。でも、こんな私でも、この一冊を作ることで、少しは自信を持てるようになった。夢を追いかけている方もたくさんいると思うから、近い想いをしている人たちも、同じように頑張ろうと思ってくれたらいいな、と。でももちろん一番は、単純に、本として面白いと思ってくれたらうれしいです」 ――では最後に。いつも目標を公言してきた栞里さん。目標だった本をつくって次の野望は? 「実はモアの表紙や本を作るなどの仕事の目標は、“言霊ムービー”としてマネージャーさんに撮ってもらっていたんです。でも、この数年で言ってきた夢が、まさに今年はすべて叶った1年だったので、実は最新のものはないんです。またこの本を読んでもらったことで生まれるのかも。 私、小さい頃から、自信はないけどあきらめは悪いんです。前に立ちはだかる山は絶対に乗り越えられるからこそあるものだと思っていて。実際、今までもつらかったことや無理だと思う山もあったけど、『どうせ乗り越えられるんだ! 全力でやればいける!』というあきらめの悪さで乗り越えてきたんです。実際、100の山があったら、その100は全部、本当に乗り越えてよかったと心から思える山しかなかったので。あ、でも今回、ヨセミテの旅でのトレッキングはちょっとあきらめちゃったんだった(笑)」

(プロフィール) さとう・しおり/1990年7月27日 生まれ。埼玉県出身。 MOREはじめ各雑誌のモデルとしての活動のほか「1億人の大質問!? 笑ってコラえて!」のサブMCなどタレントとしても大活躍中! 公式ブログ ■http://star-studio.jp/shiori/ 公式インスタグラム ■satoshiori727

====================== 撮影/瀬津貴博(biswa) =======================

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