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【牡羊座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<11/15~11/28> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー

12星座全体の運勢

「雪が花に変わるとき」

11月22日の「小雪」を過ぎれば、もう雪の季節。「一片飛び来れば一片の寒」と言うように舞いくる寒さに本格的に備え始めるこの頃には、こたつを導入したり暖房を入れ始める人も増えてくるはず。 
 
そして11月30日には、静かに深まってゆく冬の夜に双子座の満月を迎えていきます。今回のテーマは「緊張の中にあるゆるみ」。精神を鋭敏に研ぎ澄ましていくなかで訪れる一瞬の静けさ、そして平穏。それは瞑想の境地が深まったときの感覚にも似ています。初めは雑念ばかりが浮かんで、かえって心が騒がしく感じたり、眠くなってしまったりしていたのが、自然と頭が消えて胴体だけになったように感じてきて、意識は活動しているのに、何かを「志向する」ことなしにいられる「非思考」状態に入っていく。 
 
禅ではこれを「自分自身の『私』を忘れる」とか「非思量」などと言うそうですが、それはどこか「風花」というこの時期の季語を思わせます。風花とは風に運ばれてちらちらと舞う雪のかけらのことですが、あっけないほどのはかなさで消えていく雪片に、ひとつの花を見出していくのです。それはすべてのものに命があると考えていた日本人が、厳しい冬の訪れにも愛おしむような気持ちを向けていたことの何よりの証しでしょう。 
 
今回の満月でも、集中力を高めて厳しい現実や人生の課題(雪片)と向かい合っていくことで、そのなかに隠された恵みや喜び(花)を見出していくことができるかどうかが問われていくはず。 

牡羊座(おひつじ座)

今期のおひつじ座のキーワードは、「不条理に抗う」。

牡羊座のイラスト
カミュの『ペスト』は、新型コロナウイルス感染症が世に広まってから、おそらく最も読み返されている文学作品の一つですが、じつは多くの人が感染症に脅かされた経験や事実から書かれたものではなく、第二次大戦中にナチスに支配された傀儡政権下のフランスで、閉ざされた生活環境のなか、結核の再発に怯えつつ過ごす中で構想された作品でした。 
 
つまり、見捨てられるように死んでいく人が多数出てしまう感染症は、この作品ではあくまで隠喩として用いられ、主人公としてそれに淡々と立ち向かう現場の医師リウーは、絶望的な状況での抵抗の生き方を指し示しているのだと言えます。 
 
それは例えば、不条理と感じられる事態に対して「悔い改める」ことを要求するパヌルー神父との間に交わされた次のような会話にも凝縮して表現されています。 
 
リウー「まったくあの子だけは、少なくとも罪のない者でした。あなたもそれはご存知のはずです!」 
パヌルー「どうして私にあんな怒ったような言い方をなさったのです。私だってあの光景は見るに忍びなかったのですよ」 
リウー「ほんとに、そうでした。悪く思わないでください。…この街では僕はもう憤りの気持ちしか感じられなくなるときがよくあるんです」 
パヌルー「それはわかります。まったく憤りたくなるようなことです。しかし、それはつまり、それがわれわれの尺度を超えたことだからです。恐らくわれわれは自分たちの理解できないことを愛さねばならないのです」 
リウー「そんなことはありません。僕は愛というものをもっと違ったふうに考えています。そうして、子供たちが責め苛まれるように作られたこんな世界を愛することなどは、死んでも肯んじません」 
パヌルー「(寂しげに)ほんとにリウーさん。私には今やっとわかりました。恩寵と言われているのはどういうことか」 
リウー「それは僕にはないものです、確かに。しかし僕はそんなことをあなたと議論したいとは思いません。われわれは一緒に働いているんです、冒涜や祈祷を越えてわれわれを結びつける何ものかのために。それだけが重要な点です」 
 
主人公は神を信じてはいませんが、神に代わる何かについて語り、何よりそれを日々の生活に即した労働の中に見出そうとしているのです。人間を責めるのではなく、穏やかに受け入れるようになるために。 
 
今期のおひつじ座もまた、犠牲者が次々と生み出されていく構造が厳然と存在している現代世界において、どうしたら自分の生活をこの主人公の振る舞いに近づけていけるか、改めて考えてみるといいでしょう。 


参考:アルベール・カミュ、宮崎嶺雄訳『ペスト』(新潮文庫) 
<プロフィール>
應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。

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