【魚座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<3/7~3/20> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー

12星座全体の運勢

「適切に茫然とする」 

3月5日に「啓蟄」を迎え、青虫が蝶へと変わって春の立役者たちが次第に顔をそろえ始める中、3月13日にはうお座24度で満月を形成していきます。 

今回のテーマは「開かれ」。すなわち、本能的に茫然として放心することで、特定の対象や他者につねに関わりを持ち続けることをやめ、より純粋で本質的な震撼にさらされていくこと。その意味で、「開かれ」とはまったくもって非合理な説明でしかないのですが、それはどこかこの時期特有の季語である「山笑ふ」という言葉にも通じていくように思います。 

春の山の生き生きとして明るい様子を擬人化した表現なのですが、花や若葉の色合いなどがなんとなく淡くやさしく霞んだように見えるだけでなく、それが「ほほえみ」として決定的に到来するのが一体いつなのかは誰にも予測できません。 

自分に都合のいいレッテルにしろ、本音を隠すのに便利なスタンプにしろ、いつも頭の中になにかしら張り付けてしまいがちな人ほど、自然で生気にみちたエロティックな生に入っていくのは難しいものですが、今回のうお座新月はこれまで惰性で続けてきてしまった習慣や言動にいかに休止符をはさんでいけるかが共通した課題となっていくでしょう。 

そうして見えることしか見ないのではなく、見えないことも感じていくなかで、やっと人は自己の閉ざされから世界へと開かれていくことができるのです。 

魚座(うお座)

今期のうお座のキーワードは、「ふらふらとさすらう」

魚座のイラスト
会社で、日常会話で、SNSで、混迷を極める現代社会はいつも誰かが他の誰かを責め立てている言論空間を作り出していますが、逆に言えば、そこでは「いかに許すか」という類の言葉が圧倒的に不足しているのではないでしょうか。 
 
その意味で興味深いのが、2017年に行われた日本ユング心理学会で民俗学者の赤坂憲雄が東日本大震災の被災地をフィールドワークした体験をもとにまとめた「海の彼方より訪れしものたち」という基調講演に対して為された、心理学者・川戸圓氏の延喜式の大祓に関するコメントです。 
 
「赤坂先生のお話に、海辺にもう一つお墓があって、骨となった人はすべて海が持っていってくれるという話がありましたが、私はその話を聞きながら「延喜式」を思い出していました。延喜式とは、927年に完成した、いわば宮中の決まりごとですが、(中略)まず川の瀬にはセオリツヒメという女の神様がいて、流れが速くなるところにはハヤアキツヒメ、そして河口近くの浅瀬の海にはイブキドヌシという男の神様がいます。それから、深海にはハヤスラヒメという神さまがいます。この3人の女の神様と1人の男の神様が、延喜式の大祓という不浄のものを流す儀式に携わっています。」 
 
1年間に溜まった人間のさまざまな罪を、セオリツヒメが川という水を使って海の近くまで運ぶ。そして、ハヤアキツヒメは、それをもっと運び、イブキドヌシがその罪を全部受けて、ふーっと吹くと、罪・穢れはすべて海の向こうに流れていきます。すると、ハヤサスラヒメという海底をさすらっている神様が、あらゆる罪を受け取ることになります。さて、このハヤサスラヒメはどうするのでしょうか。実は、その罪をすべて受け取って、ふらふらと海の底をさすらううちに、知らぬ間に罪がなくなっていくのです。こうして、私たち日本人は浄化されて、また新しい一年が始めるというサイクルになります。」 
 
川戸氏本人も言及していますが、これは「なぜ罪は生まれたのか」を盛んに論じる西洋にはない発想であり、日本人が発想し得た「許し」にまつわる根源的なビジョンの集大成とも言えるものなのではないでしょうか。 
 
今期のうお座もまた、そんな延喜式のビジョンにならうように、自身のなかに溜まってしまったさまざまな穢(けが)れを祓っていくといいでしょう。 


参考:日本ユング心理学会編『ユング心理学研究第9巻 海の彼方より訪れしものたち』(創元社) 
<プロフィール>
應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。

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