日本全国 素敵なお店と女性オーナー列伝!

好きなことを生かし、地方で素敵なお店をオープンさせた女性たち。開店までのストーリーを聞いてみました!

長崎県福江島
花屋・ゲストハウス『花と宿テマリソウ』的野彩萌さん

コロナ禍で人生を見つめ直し、地元にUターンして“泊まれる花屋“を開店!

花屋・ゲストハウス『花と宿テマリソウ』的野彩萌さん
まとの・あやめ●1992年9月3日生まれ、長崎県五島市出身

SHOP DATA
【花屋】住所:長崎県五島市中央町3の21 才津政男商店2F 
営業時間:11:00~15:00(土曜〜18:00)
休業日:月・火・水・日曜 
Instagram:hana_temarisou 
【宿】住所:長崎県五島市東浜町1の5の2 
営業時間:10:00~19:00(電話対応) 
休業日:不定休
Instagram:yado_temarisou

起業DATA ~ ゲストハウス『花と宿テマリソウ』の場合

お店のオープン時期:2021年10月(29歳)
起業する前にしていた仕事:生花店スタッフ
お店を始めようと思ったきっかけ:コロナ禍で実家に戻り、好きなことを仕事にしたいと思ったから
オープンまでにかかった期間:1年と少し
オープンにかかった金額:約800万円

起業ストーリー

島にないもの、ない場所をつくっていきたい!

花屋・ゲストハウス『花と宿テマリソウ』的野彩萌さん
起業前は、福岡で生花店スタッフをしていた的野さん。コロナ禍でお店の規模が縮小し、福江島の実家へと帰ってきたのだそう。

「家業の書道教室を手伝いながら次の仕事について考えていた時、実家で貸していた一軒家がちょうどあき家になって。大好きなお花の仕事を絡めて、何かおもしろいことができないかなと思ったんです。建物を改修して一棟貸しの宿を作り、そこで花屋も開業したいと考え始めたタイミングで、五島市の創業支援制度の存在を知りました」

五島市の創業支援制度は、Uターン者や移住者が事業を立ち上げる際、最大で450万円が給付される制度。的野さんは返還不要の補助金450万円を受け取ることができ、貯蓄や家族の援助もあって、花屋兼ゲストハウスである『花と宿テマリソウ』をオープン。

「それまで島で買えるのは冠婚葬祭用の花が中心でした。そこで、島外からおしゃれな花や珍しい花を取り寄せてみたところ、『こんなお花は見たことない!』と喜んでもらえて。毎週買いにきてくださる常連さんもできました。島になかった新しいものを提供できることに、うれしさとやりがいを感じます」

島内で休日に楽しめる場所をつくりたいという思いから、新たなチャレンジにも取り組んでいる。

「お花の装飾を施しておしゃれな写真が撮れるようなフォトスタジオを準備中です。ゆくゆくは七五三の衣装なども作れたらいいなぁと。一度島を出てしまった同世代が“遊びにきたい”と思ってくれるような場所をつくるのが目標です」

お店のこだわりポイント

花屋・ゲストハウス『花と宿テマリソウ』ドライフラワー
「前職で福岡にいた頃からつくってきた、ドライフラワー商品も販売しています。なかでも、得意な書道とドライフラワーを組み合わせた出産祝い用の“命名キャンバス”が好評!」
花屋・ゲストハウス『花と宿テマリソウ』内装
「宿の内装は自分で考え、理想のデザインになるよう、知りあいの大工さんにお願いしました。お花の装飾もポイントです。家族や地元の人たちに助けられながら運営しています」

長崎県福江島の的野さんおすすめSPOT

『もしもし五島列島』

もしもし五島列島メニュー
「島内で大学生がやっている間借りカフェです。ポップでカラフルなお菓子がおいしい! なんと保存料や添加物は不使用」。
Instagram:cafe_moshi2

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撮影/市間奈津美 取材・原文/衛藤理絵 中西彩乃 ※MORE2022年10月号掲載