日本全国 素敵なお店と女性オーナー列伝!

好きなことを生かし、地方で素敵なお店をオープンさせた女性たち。開店までのストーリーを聞いてみました!

東京都伊豆大島
カフェ宿『島ぐらしカフェchigoohagoo』浅沼未弥さん、長瀬夏海さん

キャリアに悩んでいた元同僚同士! あき家を買って移住&起業しました

カフェ宿『島ぐらしカフェchigoohagoo』浅沼未弥さん、長瀬夏海さん
(上)あさぬま・みや●1986年12月25日生まれ、東京都大島町出身
(下)ながせ・なつみ●1987年9月25日生まれ、長野県松本市出身

SHOP DATA
住所:東京都大島町岡田3
【カフェ】営業時間:8:00~11:00、16:00~20:00
休業日:月・火曜(祝日の場合は翌日)
Instagram:chigoohagoo
公式サイト:https://chigoohagoo.com/

※営業時間と定休日は月によって変わるため、公式HPやInstagramで要確認

起業DATA ~ カフェ宿『島ぐらしカフェchigoohagoo』の場合

お店のオープン時期:2020年7月(浅沼さん33歳、長瀬さん32歳)
起業する前にしていた仕事:大手ホテルチェーン
お店を始めようと思ったきっかけ:キャリアや人生を考えて、自分のペースで働ける環境をつくりたかったから(浅沼)。まだ知られていない日本の町の魅力を、海外の人に広めるため(長瀬)
オープンまでにかかった期間:7カ月
オープンにかかった金額:1000万円

起業ストーリー

場所があれば何かできる! ノープランで起業を決断

カフェ宿『島ぐらしカフェchigoohagoo』店内
最初に移住を思いついたのは、大島出身の浅沼さん。前職の元同僚で、当時転職活動中だった長瀬さんに相談したのが、ふたりで起業するに至ったきっかけだったそう。

「不満を感じていた仕事の帰り道に、突然“やめよう!”と決断したのは2019年の秋。その時ふと、母親が実家の近くに素敵なあき家があると言っていたのを思い出して。場所さえあれば何かできるだろうと思い内見を申請。意見をもらうために、なっちゃん(長瀬)についてきてもらったんです」(浅沼さん)

「初めて訪れた私のために島全体を案内してくれたんですけど、すべてに感動。もともと海外の人に日本の田舎のよさを伝えたい、という想いがあったので、ここだ! とビビッときました」(長瀬さん)

当初はカフェのみの営業を予定していたが、“島の規模を考えると採算が合わない”という地元の人のアドバイスで、宿をセットに。

「前職がホテル業界だったのもあり、コンセプトづくりに時間を費やしました。大島の特産品である椿やさつまいもを生かす案もありましたが、私たちらしくないな、と。都心から約2時間というアクセスのよさ、大自然に囲まれてのんびり過ごせる立地から、“働く女性がリフレッシュ&リセットできる場所”に決めました」(浅沼さん)

「ふたりでシェアハウスに住んでいた時、『チグハグ』と名づけてカフェごっこをしていたんですけど、性格も趣味もバラバラな私たちにぴったりな名前だなって。私はお菓子作りや内装、未弥は宿泊客の食事作りや接客と、それぞれ得意分野を担当。ノーストレスな職場環境と無添加の食事で心も体も健康になれました♪」(長瀬さん)

お店のこだわりポイント

カフェ宿『島ぐらしカフェchigoohagoo』内装
カフェ宿『島ぐらしカフェchigoohagoo』
カフェ宿『島ぐらしカフェchigoohagoo』食事
「女性が心からリラックスできるよう、男性のみの宿泊はお断りしています。また宿泊プランに含まれる朝食&夕食やスイーツには、できる限り地元産の食材を採用」(長瀬さん)
カフェ宿『島ぐらしカフェchigoohagoo』店内
「ゆくゆくは、若者や女性の起業をサポートするのが目標。その第一歩として、大島で物づくりを行う人の作品を展示・販売しています。カフェは大島で働く女性たちの憩いの場に。“人生でいちばんおいしいスイーツ!”とほめていただいたことも」(浅沼さん)

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裏砂漠

裏砂漠
「私が移住を決意した理由のひとつで、日本唯一の砂漠なんですよ。マグマによる黒い火山岩が広がった景色は、とにかく圧巻で神秘的です」(長瀬さん)

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撮影/千葉 努 取材・原文/衛藤理絵 中西彩乃 ※MORE2022年10月号掲載