《*映画*》2015年一番のお薦め洋画 ”セッション(Whiplash)”の魅力
今日は映画好きな私が去年映画館で観た映画の中で最もヒットだった作品、 2014年にアメリカで製作されたドラマ映画『セッション』(原題:Whiplash)について。
19歳の主人公アンドリュー・ニーマン(マイルズ・テラー)はジャズ・ドラマーになるべくアメリカで最高の音楽学校へと進学。夢に向かってドラムの練習に励む中、映画館で働いている大学生の二コルに恋もするような青年だった。 しかしある日音楽学校最高の指揮者、テレンス・フレッチャーにより最高峰である彼のスタジオ・バンドに招かれる。このオファーには有頂天になりながら、同時にニコルとも交際を始めるニーマンだったが、鬼教師フレッチャーによる指導は過酷で狂気じみたものに変化していく。。。
この作品の監督デイミアン・チャゼル、なんと映画撮影時には28歳という若さ。 しかも制作期間はわずか19日間、製作費もわずか3億という驚異の低予算だから驚きです。 監督自身もかつてはドラマーを目指していたということで、実体験が元になっているからこそのリアリティーと情熱溢れる作品になっています。
上映時間はわずか106分。登場人物も舞台も少なく、物語もシンプルな時系列。音楽に関する知識なども必要ありません。 映像もすごくシンプルで、だからこその重さというか、集中せざるをえない世界観があります。 このシンプルさで第87回アカデミー賞5部門にノミネートされ、J・K・シモンズの助演男優賞を含む3部門で受賞するほどなので、濃密さが想像できると思います。
そしてとにかくこの映画で話題になったのがラストシーン。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、あまりの迫力に観終わった後に取り残されたような気持ちになるんです。 かつ、監督が ”最後のシーンを見た人はその結末に対してちょっと嫌な気持ちになるかもしれない。でも同時に混乱させるような疑問も残すことができたらいいなと願っている。” とも語っているほど、解釈に疑問を残す絶妙感もたまらない。 この解釈について、一緒に観た人と語り合うのも面白いかも!
この映画は個人的には期待値を遥かに上回る衝撃的な作品でした。言葉に頼りすぎない、映像もシンプルだけど迫力があって、何より音楽のエネルギーがすごい。 音楽を担当しているJustin Hurwitzは監督のハーバード時代のルームメイトだそうで、そういう芸術活動における繋がりって素敵だなぁとも思いました。 ほんとは大画面で観てほしい映画ですが笑 レンタルリリースされているのでぜひ観てみて下さい(^^)