膀胱炎、尿モレ、頻尿etc. 20代女子にも多い“小”にまつわる不快感や疑問にお答えします!【デリケートゾーンの話第四夜】
尿モレに頻尿、膀胱炎……“小”にまつわる不快感、そのままにしていませんか? 女性特有の“おシモ”悩みをスッキリ解消!
お話をうかがったのは…
中田真木先生
産婦人科専門医。『三井記念病院』にて、ウロギネコロジー(骨盤底婦人科学)チームを率いて骨盤底機能障害の診療にあたっている
お話をうかがったのは…
中田真木先生
産婦人科専門医。『三井記念病院』にて、ウロギネコロジー(骨盤底婦人科学)チームを率いて骨盤底機能障害の診療にあたっている
Q1.くしゃみするとおしっこが出ちゃうことがあるんです
A.女性は構造的にモレやすい!
尿モレ(UI)とは、自分の意思と関係なく尿が出てしまう現象。「女性は男性に比べて尿道が短く、形状もほぼ一直線でモレやすい構造。そのため、エクササイズや日常の動作で強い力がかかるとモレることがあります。若い世代の場合、運動不足やダイエットによる下半身の筋力低下も原因のひとつ。実際に診察すると、膣内にたまったおりものの場合もあるので、心配なら一度病院へ」(中田先生、以下同)
Q2.自分でできる尿モレ対策ってある?
A.骨盤底筋体操+下半身を鍛えて
「体をよく動かしている人はトラブルにつながりにくい傾向があります。日常的に足腰を鍛えると相乗効果で骨盤底筋も鍛えられます」。意識したことがない人は、まず骨盤底筋の場所を確認。ロール状にしたタオルにまたがった時にあたるエリアが骨盤底。おしっこを我慢する動作をした時に収縮する場所、と覚えて。
①仰向けになり、両足を肩幅に開いてひざを立てる。両手は体にそわせ、手のひらを床に
②息をはきながら、体の前側が一直線になるよう腰を上げ、骨盤底筋を締めて10秒キープ
Q3.もしかして、膀胱炎かも?
A.症状に心当たりがあれば病院へ
「若い女性の場合、セックスによる感染が原因の急性膀胱炎が多く、健康な状態であれば風邪のように一時的な症状で自然と治ります。けれど、1カ月以上にわたり、膀胱などに不快感が続く場合は膀胱炎ではない可能性が高いので婦人科へ」
Q4.膀胱炎の予防策はあるの?
A.こまめな水分補給を忘れずに
体全体の水分量が足りていないとトイレへ行く回数も減ってしまうため、菌が洗い流されないどころか繁殖を促すことに。「仕事の合間も水分をこまめにとるよう心がけましょう。濃い色の尿が出るようなら、それは脱水状態のサインなので注意が必要です」
Q5.「よくトイレ行くね」って言われるけど、ホントにもよおすんです……
A.生活に支障があるなら「頻尿」です
医学的な定義はなく、回数が多くて本人が困っている状態を頻尿というのだそう。「モレることへの不安から何度も行く用心タイプ、膀胱の容量が小さい物理的タイプ、残尿感が刺激となって何度も行く刺激タイプなど、原因はさまざま。治療法も人によって異なるので一概には言えません。また、膣炎が原因で頻尿になることも。生活に支障を感じているなら、婦人科や泌尿器科で治療することで快適に過ごせますよ」
取材・原文/国分美由紀 イラスト/うてのての