フェムテックを通じて女性のヘルスケアの課題解決に取り組む『fermata』CCO、中村寛子さんの履歴書
It girlの「私の履歴書」
選んだ生き方にこそ、センスが表れる
自分の気持ちに正直に選択し、イキイキと働く女性たちを取材するこの連載。4回目にお話をうかがったのは、フェムテックを通じて女性のヘルスケアの課題解決に取り組む、「fermata(フェルマータ)」のCCO(チーフ・コミュニケーション・オフィサー)・中村寛子さん。
中村寛子(なかむら ひろこ)さん
コミュニケーションの最高責任者=“CCO”として、会社が描く未来を社会に届け、世の中との架け橋に
Job :
「fermata株式会社」共同創業者、CCO
Profile :
1984年生まれ、千葉県出身。2019年10月に、CEO・Amina氏とともに「fermata株式会社」を創業。CCOを務める
「fermata株式会社」共同創業者、CCO
Profile :
1984年生まれ、千葉県出身。2019年10月に、CEO・Amina氏とともに「fermata株式会社」を創業。CCOを務める
History
2004
日本の高校を卒業後、両親のすすめでイギリスに留学。ホームステイをしながら現地の大学に入学、卒業する
2009
日本に帰国。イギリスに本社を持つデジタルマーケティングカンファレンス企業の日本支社で働く
2015
会社を退職。1年間の休養後、フリーランスとしてイベント企画・運営などをメインで行う
2019
5月に現CEOのAmina氏と「fermata」の事業計画を作成。10月に共同創業へ
日本の高校を卒業後、両親のすすめでイギリスに留学。ホームステイをしながら現地の大学に入学、卒業する
2009
日本に帰国。イギリスに本社を持つデジタルマーケティングカンファレンス企業の日本支社で働く
2015
会社を退職。1年間の休養後、フリーランスとしてイベント企画・運営などをメインで行う
2019
5月に現CEOのAmina氏と「fermata」の事業計画を作成。10月に共同創業へ
中村寛子さんの選択
“「新しい世界」を見るチャンスがあるなら、選択しないともったいない”
自分らしい生き方を選択するためには、心身の状態を知り、整えることが不可欠。女性ならではの不安や悩みを解消するフェムテック製品の販売や企業へのコンサルティング、セミナー開催などを行っている「fermata」のCCO・中村さんは、女性の真の活躍を後押しするため、生理をはじめとするヘルスケアの問題に取り組んできた。
中村寛子「もともと私は、デジタルマーケティングに関する知識を深めたり、課題解決のために企業同士のマッチングを行ったりする“デジタルマーケティングカンファレンス”の運営企業に勤めていました。当時のマーケティング業界は男社会で、有識者に話をしてもらうイベントの場でもスピーカーは男性ばかり。奮闘しているうちに少し体調を崩してしまい、自分のペースで働きたいとフリーランスに転向。イベント企画などを行う中で、素敵な女性たちとの出会いに恵まれ、“もっと女性主導 のビジネスの場があれば”と感じるように」
特に中村さんに影響を与えたのは、多様なバックグラウンドを持つ人々が尊重しあえる未来をつくるために発信を続ける「株式会社メディアジーン」CEOの今田素子氏。
中村寛子「今田さんと女性のエンパワメントを軸にしたイベントメディア『MASHING UP』を立ち上げました。さまざまな分野で活躍する女性たちと関わるうちに、“ビジネスについては活発な議論ができるのに、生理や更年期などウェルネスの問題はまだまだ軽視されているのではないか”という問題意識を持つようになって。私自身もずっと重い生理痛に悩みながら働いていたので、忙しい女性たちが低用量ピルをオンラインで買えるような事業を始められないか、と模索していました」
試行錯誤していた頃出会ったのが、「fermata」の共同創業者となるAmina氏だ。
中村寛子「当時、視野が狭まっていた私は、Aminaから女性のウェルネスについての事業プランを聞き『新しい世界が見られそう』と胸が躍りました。すぐにふたりで事業計画をまとめ、『fermata』を創業することに。私の人生の選択の基準は、“選んだ先に見たことのない景色が広がっていそうか”。その世界を実際に見るには、選んで進むしかないんです。創業時にはほとんど知られていなかった『フェムテック』という言葉が少しずつ浸透し、今、新しい世界を見ることができています」
中村寛子「もともと私は、デジタルマーケティングに関する知識を深めたり、課題解決のために企業同士のマッチングを行ったりする“デジタルマーケティングカンファレンス”の運営企業に勤めていました。当時のマーケティング業界は男社会で、有識者に話をしてもらうイベントの場でもスピーカーは男性ばかり。奮闘しているうちに少し体調を崩してしまい、自分のペースで働きたいとフリーランスに転向。イベント企画などを行う中で、素敵な女性たちとの出会いに恵まれ、“もっと女性主導 のビジネスの場があれば”と感じるように」
特に中村さんに影響を与えたのは、多様なバックグラウンドを持つ人々が尊重しあえる未来をつくるために発信を続ける「株式会社メディアジーン」CEOの今田素子氏。
中村寛子「今田さんと女性のエンパワメントを軸にしたイベントメディア『MASHING UP』を立ち上げました。さまざまな分野で活躍する女性たちと関わるうちに、“ビジネスについては活発な議論ができるのに、生理や更年期などウェルネスの問題はまだまだ軽視されているのではないか”という問題意識を持つようになって。私自身もずっと重い生理痛に悩みながら働いていたので、忙しい女性たちが低用量ピルをオンラインで買えるような事業を始められないか、と模索していました」
試行錯誤していた頃出会ったのが、「fermata」の共同創業者となるAmina氏だ。
中村寛子「当時、視野が狭まっていた私は、Aminaから女性のウェルネスについての事業プランを聞き『新しい世界が見られそう』と胸が躍りました。すぐにふたりで事業計画をまとめ、『fermata』を創業することに。私の人生の選択の基準は、“選んだ先に見たことのない景色が広がっていそうか”。その世界を実際に見るには、選んで進むしかないんです。創業時にはほとんど知られていなかった『フェムテック』という言葉が少しずつ浸透し、今、新しい世界を見ることができています」
“心地よく生きるための選択肢を私たちの事業で増やせたらうれしい”
「よりよい未来をつくるためのアイデアを出し、先陣を切って引っぱっていくのがCEOだとすると、CCOの役割は会社が描く未来を社会に伝えること。今回の取材のように雑誌やテレビなどで私たちの事業内容をお話ししたり、商品を置いてくださる店舗や協賛してくださる企業にプレゼンしたりするのが主な業務です。ときには、社内のメンバーに新しい事業の提案や、メンバーのやりたいことをヒアリングすることも。ユーザーの方や企業の方から、『fermataに出会えてよかった』、『一緒に仕事ができてよかった』という声をいただけた時、心からやりがいを感じます」(中村さん、以下同)
「東京・乃木坂にある実店舗『New Stand Tokyo』では、世界各国からセレクトした吸水ショーツや月経カップなどさまざまなフェムテック製品を販売しています。『fermata』のコンセプトは『あなたのタブーがワクワクに変わる日まで』。心身のモヤモヤを解消してもらうのはもちろん、商品を買ったり、イベントに参加したりすることでそれまでタブー視されていた身体や性の話をストレスなく話せる場を提供したいと思っています」
Hiroko's OSHIGOTO STYLE
FASHION
「『LOKITHO』の服はほかにはないデザイン性と長身な私にもしっくりくるサイズ感で大好きなブランドのひとつ。今日は吸水ショーツのイベントでたくさんのお客様にお会いするので、華やかな総柄セットアップで。会社の同僚にも『似合う』とほめられるお気に入りアイテムなんです」
MAKE-UP
「出勤日のメイクはミニマルにしたいので、肌は『エリクシール』のデイケアUVのみ。ベージュのアイシャドウと『ヴィセ アヴァン』のリップでシンプルに仕上げます」
BAG
「『hibi』のお香スティックや『Bé-A』のハーバルミスト、『明日 わたしは柿の木にのぼる』のフェミニンケアクリームなど、心地よく過ごせるものを携帯」
Private
「オンオフの切替えが苦手なので、休日はメールやチャットの通知を切り気になっていた美術館へ。好きな系統以外の展示も見るようにしています」
撮影/藤井由依 取材・原文/宮田彩加