働く私たちのマストアイテム「トレンチコート」を大解剖!

はおるだけで大人っぽさと上品さを与えてくれるから、通勤はもちろん、オフの日の「きちんと感」足しにも大活躍してくれるトレンチコート。もはや定番のアイテムですが、その起源は?ほかのコートとの違いって?今更聞けない「トレンチコートって何?」という疑問に応えるべく、その歴史とパーツについて解説します!

環境が厳しい軍地で生まれた「トレンチコート」

トレンチコートを着たモデルカット

トレンチコートは第一次世界大戦中にイギリス軍によって作られた物。「トレンチ」という言葉にはもともと「塹壕(ざんごう)」という意味があり、戦地のような過酷な環境下にも耐えうる洋服として開発されたという歴史を持ちます。レインコートが起源となることからも、日常使いでもその機能面が評価され、時代が経った今ではファッションアイテムとして世界中で愛されるように

まずは衿もとに注目!【パーツ:ガンフラップ】

トレンチの衿元 ガンフラップ
歴史の次は形の特徴をチェック。まずは衿もとに注目してみて。写真向かって左側、生地が四角く2枚に重なった部分を「ガンフラップ」と呼びます。軍で使われていた時はライフルなどの銃を撃った際の衝撃を緩和する役割で使われていました。今は前ボタンを全て閉じた際に上からこのガンフラップを被せることで、風除けとして重宝。

肩にも歴史を感じる仕掛けが【パーツ:エポーレット】

トレンチのパーツ エポーレット
トレンチコートを見分ける際の特徴として重要なのが、肩についた「エポーレット」。双眼鏡や水筒のストラップが滑り落ちるのを防ぐ役目を果たしていました。階級を表すバッジをつけていたのもこのパーツ。ファッションとしては肩ラインを強調するアクセントにも。

ウエストと袖のベルトで自在な着こなし【パーツ:ベルト】

トレンチのパーツ トレンチコートのベルト
ベーシックなトレンチコートにはウエストだけでなく袖にもベルトが。特徴的なT型バックルがクラシカルで上品な雰囲気を醸し出します。ギュッと絞ると袖やウエストのラインを操れ、マニッシュなムードから女らしい着こなしまで幅を出すことが。

衿の後ろに隠しベルトが!?【パーツ:スロートラッチ】

トレンチのパーツ 衿の後ろのスロートラッチ
トレンチコートの衿をめくると、ベルトがセットされていることも。これは「スロートラッチ」と呼ばれるパーツ。フックで衿を留めた際に、上からベルトをすることでよりしっかりと首回りをカバーするのに役立ちます。スタンドカラーの着こなしでより凜とした印象に仕上げて。

背中には傘がわりの生地が【パーツ:ストームシールド】

トレンチのパーツ 傘がわりのストームシールド
こちらもトレンチコートの特徴的なパーツのひとつ。背中の上部分に生地が2枚重ねになった部分のことです。「ストームシールド」という名称からもわかるように、雨や風を中に通すことを防ぐ役割。雨が滴っても、その下の生地に伝うことを防ぐ傘のような存在。

以上、今更聞けない、トレンチコートの特徴のおさらいでした。着こなしや選ぶ際の参考にしてみてね!
撮影/坂本美穂子 ヘア&メイク/YUMBOU(ilumini.) モデル/鈴木友菜 スタイリスト/小林優奈