【蟹座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<6/13~6/26> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー

12星座全体の運勢

「断ち切るための旅に出よう」 

今年は6月21日に太陽の位置が最も高くなる夏至を迎え、夜も最も短くなったなかで、6月25日にはやぎ座3度(数えで4度)で満月を形成していきます。 

今回の満月のテーマは、「運命的な旅の始まり」。すなわち、慣れ親しんだ居場所やこれまで繰り返してきた習慣から離れ、あるいは、習慣そのものが変わってしまうような機会に応じていくこと。 

ちょうど6月の末日には各地の神社で「夏越の祓(なごしのはらえ)」が行われます。これは一年の折り返しに際して半年分の穢れを落とし、これから過ごす半年間の無病息災を祈願する行事なのですが、その際、多くの場合、「茅の輪くぐり」といって神社の境内に建てられた茅(かや)製の直径数メートルほどの大きな輪をくぐっていくのです。 

そして、旅の始まりには、往々にしてこうした「禊ぎ」の儀式を伴うもの。例えば、ジブリ映画『もののけ姫』の冒頭でも、主人公アシタカはタタリ神から受けた呪いを絶つために、まず髪を落としてから、生まれ育った村を去り、はるか西に向けて旅立っていきました。 

ひるがえって、では私たちはどんな汚れを落とし、その上で、どちらに旅立っていけばいいのでしょうか? 

おそらくそれは、アシタカがタタリ神に鉄のつぶてを撃ち込んだ真相を知ろうとしていったように、いま自分が苦しんでいる状況の根本に何があって、何が起きており、その震源地の中心に少しでも近づいていこうとすることと密接に繋がっているはず。 

今回の満月では、いま自分はどんなことを「もうたくさんだ」と感じているのか、そもそも何について知れば「こんなこと」は起きないですむのか。改めて考えてみるといいかも知れません。 

蟹座(かに座)

今期のかに座のキーワードは、「肉食の位置づけ」。

蟹座のイラスト
1990年代に主に西欧でにわかに浮上したものの、日本では2003年以降は確認されなくなった狂牛病ですが、これは牛の骨を原料とした粉末を飼料として牛に与えないという処置の結果でした。そしてこの点について、狂牛病の本質は「牛たちが共食い(カニバリズム)を人間に強いられたことに由来している」のだと指摘したのが、文化人類学のクロード・レヴィ=ストロースでした。 
 
彼は「人間が抱える肉食という病理」という副題をついたエッセイで、例えば文字を持たない未開部族の一部は肉食を「カニバリズムのほんの僅かに弱められた一形態」と見なしているのだと言います。 
 
この人たちは狩人(または漁師)とその獲物の関係を、親族関係をモデルにして考えようとしている。すなわち、婚姻によって生まれる婚姻間の関係が、さらにもっと直接に、配偶者同士の関係としてである(配偶関係になぞらえることは、世界のすべての言語が、隠語表現におけるヨーロッパ諸語も含めて、性交を摂食行為になぞらえていることからも、容易になっているといえる)。このようにして、狩猟と漁撈は、一種の内輪の食人習俗(カニバリズム)とみなしうるのである。」 
 
レヴィ=ストロースはここで、「カニバリズム」を人間同士だけでなく、他の動物間まで拡張していくなかで、家畜という名の食糧生産装置との関係がすでに限界を迎えつつあるのではないかと訴える。 
 
昔の人間は自分たちの食用にするために生きものを飼っては殺し、その肉を切り身にしてショーウィンドウに体裁よく陳列していたのだという考えが、十六、七世紀の旅行者にアメリカやオセアニアやアフリカの野生人たちの人肉の食事が感じさせたのと同じ嫌悪を催させる日が、いつか来るだろう。」 
 
少なくとも、狂牛病の事例は、近代畜産が草食動物である牛に「過度の動物性」を付与し、彼らを肉食動物にするだけでなく「共食い動物(カニバル)」に強制的に変えてしまったことで、決定的な死の連鎖が引き起こされることを教訓として残しました。つまり、狂牛病は人間がつくった死に至る病だった訳で、なぜそうまでして人間は肉食にこだわり続けるのかという問いを孕んでいます。 
 
ただ、とはいえ、おそらく人間の肉への嗜好そのものが消滅することはないでしょう。ただ、レヴィ=ストロースが予見したように、それが「稀で、高価で、危険にみちたもの」と化していくという未来予想図には、どこか不思議な説得力があるように思います。 
 
今期のかに座もまた、「食べる/交わる/殺す」という複雑に連環するテーマについて、みずからの嗜好/志向性の来し方行く末について改めて考えてみるといいでしょう。 


参考:クロード・レヴィ=ストロース、川田順造訳「狂牛病の教訓--人類が抱える肉食という病理」(『中央公論』2001年四月) 
<プロフィール>
應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。

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