【乙女座】哲学派占い師SUGARさんの12星座占い<6/13~6/26> 月のパッセージ ー新月はクラい、満月はエモいー

12星座全体の運勢

「断ち切るための旅に出よう」 

今年は6月21日に太陽の位置が最も高くなる夏至を迎え、夜も最も短くなったなかで、6月25日にはやぎ座3度(数えで4度)で満月を形成していきます。 

今回の満月のテーマは、「運命的な旅の始まり」。すなわち、慣れ親しんだ居場所やこれまで繰り返してきた習慣から離れ、あるいは、習慣そのものが変わってしまうような機会に応じていくこと。 

ちょうど6月の末日には各地の神社で「夏越の祓(なごしのはらえ)」が行われます。これは一年の折り返しに際して半年分の穢れを落とし、これから過ごす半年間の無病息災を祈願する行事なのですが、その際、多くの場合、「茅の輪くぐり」といって神社の境内に建てられた茅(かや)製の直径数メートルほどの大きな輪をくぐっていくのです。 

そして、旅の始まりには、往々にしてこうした「禊ぎ」の儀式を伴うもの。例えば、ジブリ映画『もののけ姫』の冒頭でも、主人公アシタカはタタリ神から受けた呪いを絶つために、まず髪を落としてから、生まれ育った村を去り、はるか西に向けて旅立っていきました。 

ひるがえって、では私たちはどんな汚れを落とし、その上で、どちらに旅立っていけばいいのでしょうか? 

おそらくそれは、アシタカがタタリ神に鉄のつぶてを撃ち込んだ真相を知ろうとしていったように、いま自分が苦しんでいる状況の根本に何があって、何が起きており、その震源地の中心に少しでも近づいていこうとすることと密接に繋がっているはず。 

今回の満月では、いま自分はどんなことを「もうたくさんだ」と感じているのか、そもそも何について知れば「こんなこと」は起きないですむのか。改めて考えてみるといいかも知れません。 

乙女座(おとめ座)

今期のおとめ座のキーワードは、「オルフェウスの声」。

乙女座のイラスト
18世紀の思想家ジャン=ジャック・ルソーは、晩年に書いた『言語起源論』の中で、原初の人間たちは、私たちがいま日常的に使っている言語とも0と1からなるコンピューター言語とも異なり、詩と音楽によって互いに語り合っていたのだと書いていましたが、現代の詩人で著述家のエリザベス・シューエルはそうした言語を「オルフェウスの声」と呼びました(『オルフェウスの声』)。 
 
彼女によれば、ギリシャ神話における吟遊詩人オルフェウスの物語は3つに分かれており、「まずその声をもって木石を動かし、野獣を大人しくさせ」、そこでは「おのずから音楽が言語と詩に結びついている」ことが端的に示される。次に、亡き妻を探して冥界へと下り、「その詩の力をもって冥府入りを許され、望みを聞き届けてもらう」が、「約定に背いて地獄の出口で思わず振り向いてしまい、妻を喪い」ます。そして第三に、「バッケーの狂女たちに八つ裂きにされたオルフェウスの頭部が、オウディウスによれば重々の谺を返しながらなお歌いつつ、川面を下って」いったのだと言います。 
 
「嘆きの琴、心付かず嘆き、嘆きの 
言葉の魂もなく囁きて、これに嘆きの汀(きし)の応うなり」 
 
シューエルはこのオルフェウス神話こそ、ばらばらに分断された世界を統合する詩の力に重ねあわせることができるのだと考え、それを「陳述であり、問いであり、そして方法でもある」のだと述べました。 
 
つまり、オルフェウス神話とは、詩的なるものとしての言語が死を招きもすれば死を克服しもする不思議な力を持っていることの隠喩であり、よき手本であり、その力をどこで使うべきかという絶えざる問いかけの源でもあるということ。 
 
ひるがえって、あなたの周りに一見すると分離され、孤立しているように見えるものはあるでしょうか。引きこもりの中年であれ、家出中の少女であれ、目的を失った晴れ着であれ、先のオルフェウスの声を思い浮かべた上でもう一度見つめ直してみれば、現実のより深い層で彼らを他の何かと繋ぎ合わせている通底器の働きが感じ取れるようになり、世界がひとつの全体として呼吸している様子を、かすかにでもとらえることができるようになるはずです。 
 
今期のおとめ座もまた、ばらばらになったパズルのピースを根気強く繋ぎ合わせていくかのように、みずからの言葉にオルフェウスを降ろしてみるといいでしょう。逆に、ただ分断を促すための言葉はもういらないのだ、と。 


参考:エリザベス・シューエル、高山宏訳『『オルフェウスの声』』(白水社) 
<プロフィール>
應義塾大学哲学科卒。卒業後は某ベンチャーにて営業職を経て、現在西洋占星術師として活躍。英国占星術協会所属。古代哲学の研究を基礎とし、独自にカスタマイズした緻密かつ論理的なリーディングが持ち味。

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