《*music*》明日を生きるヒントが見つかるかもしれない amazarashiの歌【10選】vol.2
という記事の続きです。
amazarashiというアーティストさんをご存知ない方は、良かったらこちらの歌を聴いてみて下さい。
前回記事はamazarashiがメジャーデビューしたての頃の楽曲が多く情報も少なかったので、私の主観が多くなってしまいましたが、今回はamazarashiの作詞作曲をされている秋田ひろむさんのインタビュー等を中心に、より客観的にamazarashiの世界観の変化を見つめられるような内容になった気がします。
今回はとりあげたい5曲をほぼ作られた順に並べました。この方が過去から現在にかけて、世の中をどのように見ながら生きてきたのか、なぜここまで進んでこれて、今のような曲を作られるようになったのか、そんなヒントが見つかったら良いなと思います。
最初の2曲は同じアルバムから。この2曲はミュージックビデオがないので歌詞のみになってしまいますが...
6.ハレルヤ(「ラブソング」2012)
7.ハルルソラ(「ラブソング」2012)
インタビューによれば、一つ前のアルバム「千年幸福論」が”こうしたら僕は幸せだと思うよ”というアルバムで、”だから僕はこんな感じでやって行きますよ”というのがこちらのアルバムだそう。
”未来に期待出来ない時代ですが、それを受け入れてはじめて次に進めるんじゃないかと思って作った”とのことです。
ちなみにamazarashi(雨曝し)の”雨”は【生きていく中で降り掛かる悲しみ苦しみ】
”そこから自分を肯定していくような歌を作りたい”という願いを込めて、amazarashiの歌やミュージックビデオにはてるてる坊主が出てくるのだそうです。
やっぱり根本に流れているエネルギーは、今も昔も変わらずポジティブなものなのだろうなとおもいました。
8.ジュブナイル(「ねえママ あなたの言うとおり」2013)
このミュージックビデオはぜひ見ていただきたいです。
自分の過去を顧みて、自分を肯定する【頑張ってる人への応援歌】なんだそうです。
その”頑張ってる人”というのは、”壁にぶつかったり心に闇を抱えたりら苦しみながらも前進しようとしている人。”
”夢を追うといえば聞こえはいいですが、実際もっとドロドロしたものだと思います。特にアーティストを志す人たちにとっては。”という理想を語るだけではない姿勢が多くの人の心に響くのかなと思いました。
amazarashiの変化の流れを感じる上で、私にとってはすごく大事に感じる、大好きな曲です。
9.僕が死のうと思ったのは(2013)
この曲は中島美嘉さんからオファーを受け、amazarashiがコラボレーション曲として提供した楽曲。
そして、最後に2曲。この2曲に私は秋田さんの変化をすごく感じます。
10.スターライト(「夕日信仰ヒガシズム」2014)
この曲の収録された2014年発売のフルアルバム「夕日信仰ヒガシズム」でのアルバムインタビューによると、この曲は秋田ひろむさんが引きこもりのどん底で先の見えなかったアマチュア時代、自分を鼓舞するために作った曲なんだそう。
この曲を改めてアルバムに入れ、ライブで歌うにあたり、秋田さんはある物語を書き上げました。下記のリンクから読めるのでよろしければ見てみて下さい。
”amazarashiの過去から現在”を曲とリンクして表現したものなのだそうです。このライブの様子が取り上げられている記事を見つけました。
ちなみにスターライトは、2015年にリリースされた
「あまざらし 千分の一夜物語 スターライト」
というアルバムにも入っていて、私はこのトレーラーがとても好きです。
【過去から未来】を見ている”スターライト”に対し、【今現在から過去】を振り返っている曲が、同じアルバムのために作られた、この曲。
番外編.もう一度(「夕日信仰ヒガシズム」2014)
こちらはどうしても聴いていただきたい曲なので、先にMVをのせました。
「はじまりはいつも空っぽ」という歌詞に、前回とりあげた『空っぽの空に潰される』との繋がりを感じて、確実に明日に向かって進んできた秋田ひろむさんの、何かを乗り越えた強さのようなものを感じました。
スターライトがデビュー前なので、『スターライト』(2009頃)→『空っぽの空に潰される』(2011)→『ジュブナイル』(2013)→『もう一度』(2014)と並べて聴いてみると、空気の流れ方がとても好きです。
歌にその人自身が表れているとしたら、5年間ほどの時間の中で、秋田ひろむさんの生き方というか、生きる姿勢というか、世の中に対する見方が確実に変化している気がして、私はその変化の仕方がとても好きで、今のamazarashiの歌が好きだからこそ、過去の歌もより共感がもてて、大切に思えるようになりました。
私は失望を歌っているような昔の曲でも、必ず希望の光が見えて、エネルギーが感じられる気がします。そしてその希望を失わずに立ち向かっていった結果の、今ある世界観だと思います。
単純に1曲を楽しむのも良いですが、やはりその人の生み出す”表現”には”その人自身”が表れるもの。
作品を通して、作り手の生き方や人間性の変化を感じられたら、何か生きるヒントになるんじゃないかな、と改めて思いました。
大分マニアックな記事になってしまいましたが、素敵な歌が沢山あるので、ぜひ聴いてみていただきたいです。
有難うございました*
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