• 教えてくれたのは 関屋裕希さん
    臨床心理士。東京大学大学院医学系研究科客員研究員。専門分野は職場のメンタルヘルス。著書に『感情の問題地図』など
  • ストレスの裏にあるのは、「不安」や「ねたみ」、「怒り」といった感情。「感情は心のアラームです。モヤっとするのは心のセンサーが機能している証。無視していると、不調という形で第2のアラームが作動してしまいます」(関屋さん、以下同)

    ストレスによって交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなると自律神経のバランスが崩れ、不眠や肌荒れといったトラブルに。感情にふたをすると、慢性的な痛みや訳もなく悲しい気持ちが続いたり、うつ病のリスクを高める結果にもつながります。これまでの研究では、怒りを我慢していると高血圧や冠状動脈疾患など循環器系疾患のリスクが高まることもわかっています」

    内側から起きる感情を味方につけるポイントは、“よく知る”こと。「感情の意味を知ると俯瞰して考えられるようになります。人間関係も壊れにくくなり積極的に行動できるので、思い描く人生に近づけますよ」
  • ふたつのSTEPでモヤモヤ感情をリセット! ★STEP1 頭の中を整理して感情をキャッチ&リリースする ストレスとの向きあい方は「正解/不正解」にあらず! 感情をキャッチし感じたことをヒントに行動すれば、上手にリリースできるように。「もうひとつ大事なのが『自分を思いやること』。不安や怒りなどを感じてモヤモヤするのは、自分にとって大切なものがあるから。自己嫌悪するのではなく、受け入れることでエネルギーに変換を!」 ★STEP2 香りや副交感神経ケアで心と体をリカバリーする 感情を無視し続けるとストレスがたまり、気力も体力も不足しがち。日々のリカバリーでモヤモヤに向きあえる心と体を保つ習慣をつけて。「20代は、人生の複雑さを乗り越える土台づくりのための時期。自分なりにセルフコンディショニングのスキルを身につけておくと、心を壊さず前向きにチャレンジできるので、人生の幅も広がります」