【東京/神戸】10年ぶり!シュルレアリスムに影響を与えた巨匠の大回顧展「デ・キリコ展」開催!
ライター
菅原 麻葉
世界各地から集まった、デ・キリコの作品100点以上を大公開!
20世紀を代表する巨匠の一人、ジョルジョ・デ・キリコ(1888-1978)。彼の大規模な回顧展が、東京(2024年4月27日(土)~8月29日(木))、そして神戸(2024年9月14日(土)~12月8日(日)/予定)で開催されます!
デ・キリコが1910年頃から描き始めた「形而上絵画」は、数多くの芸術家や国際的な芸術運動に大きな影響を与えました。本展では、デ・キリコのおよそ70年にわたる画業を「イタリア広場」「形而上的室内「マヌカン」などのテーマに分け、初期から晩年までの作品を余すところなくご紹介。デ・キリコが描いた世界をたどる、日本では10年ぶりの大規模な個展となります。
70年にわたる画業を3つのテーマに分けて展示
肖像画に始まり、メインセクションでは、彼の代名詞でもある「形而上絵画」(幻想的な風景や静物によって非日常的な世界を表現する絵画)を「イタリア広場」「形而上的室内「マヌカン」の3つのテーマに分けて展示します。
イタリア広場
1910年にフィレンツェに移ったデ・キリコは、ある日、見慣れたはずの街の広場が、初めて見る景色であるかのような感覚に襲われます。これが形而上絵画誕生の「啓示」となりました。「イタリア広場」のシリーズはその原体験と密接に関連しており 、柱廊のある建物、長くのびた影、不自然な遠近法により、不安や空虚さ、憂愁 、謎めいた感覚を生じさせます。
形而上的室内
第一次世界大戦の勃発により軍から召集を受けたデ・キリコは、1915年にフェッラーラの病院に配属されます。ここで彼は、この町の家の室内、店先のショーウインドウなどに魅せられ、室内画を制作していきます。このシリーズは、線や四角、箱、地図、ビスケットなどのモティーフを組み合わせて構成されています。
マヌカン
デ・キリコは「形而上絵画」において、マヌカン(マネキン)をモティーフとして取り入れました。これにより、古典絵画において重要なモティーフであった人物像を、他のモティーフと同じモノとして扱うことが可能となりました。マヌカンはしばしば、謎めいたミューズたち、予言者や占い師、哲学者、はたまた自画像など、様々な役割を演じています。
さらにデ・キリコの活動は、絵画のみに留まらず多岐にわたります。 本展では彼の手掛けた彫刻や挿絵、さらには舞台衣装のデザインなども展示し、その幅広い創作活動をご紹介します。
「デ・キリコ展」は東京と神戸で続けて開催!
「デ・キリコ展」は会期をずらして東京、次に神戸で開催予定です! 約10年ぶりとなる大規模の展覧会。この機をお見逃しなく!
東京・開催概要
会 期:2024年4月27日(土)~8月29日(木)
会 場:東京都美術館(東京・上野公園)
休 室 日:月曜日、5月7日(火)、7月9日(火)~16日(火)
※ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)、7月8日(月)、8月12日(月・休)は開室
開室時間:9:30~17:30、金曜日は20:00まで(入室は閉室の30分前まで)
観覧料金〔税込〕:土日祝及び8月20日(火)以降は 日時指定予約制
一般 2,200円(2,000円)
大学生・専門学校生 1,300円(1,100円)
65歳以上 1,500円(1,300円)
高校生以下 無料
※( )内は前売料金。2024年3月14日(木) 10:00 ~ 4月26日(金) 23:59までの販売。
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
神戸・開催概要
会 期:2024年9月14日(土)~12月8日(日)(予定)
会 場:神戸市立博物館
1987年生まれ。OLで雑誌編集を行う傍ら、ファッション、美容、お出かけ系などのライター業も。ファッション初心者ゆえ、安い・着やすい・コーデしやすいアイテムに目が行きがち。身長162cm、ブルベ冬・骨格ストレート寄りらしい。インスタグラムは愛猫と食べログ3.5以上のお店巡りが多め