日本での開店50周年を記念し、カルティエのジュエリー&ゆかりのアーティスト作品が集結

日本での開店50周年を記念した、カルティエと日本を結ぶ物語

東京国立博物館とカルティエは、2024年6月12日(水)から7月28日(日)まで、東京国立博物館 表慶館にて「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話」を開催します。

カルティエが日本に最初のブティックを開いてから50 年を記念し、メゾンと日本を結ぶさまざまなストーリーを紹介する本展は、左右対称の構造をなす表慶館を舞台に、カルティエと日本、そしてカルティエ現代美術財団と日本のアーティストという2つの絆を紐解きます。

ノット ブローチ, 1907 プラチナ、ゴールド、ダイヤモンド、ルビー Marian Gérard, Cartier Collection © Cartier

 ノット ブローチ, 1907
プラチナ、ゴールド、ダイヤモンド、ルビー
Marian Gérard, Cartier Collection © Cartier

本展は、カルティエの貴重なアーカイブピースで構成される「カルティエ コレクション」、プライベートコレクションやアーカイブ文書など約200点の展示を通して、カルティエと日本文化の対話を浮き彫りにします。展覧会名にある「結」は、カルティエと日本の間に長年にわたり育まれてきた絆を表現。メゾンの歴史的な作品にたびたび見られる結び目のモチーフからインスピレーションを得ており、20世紀初頭に美術愛好家であったルイ・カルティエが収集した日本の品々を思い起こさせます。

日本におけるメゾンの最初のブティックは1974年に東京・原宿のパ レ・フランスにオープンしましたが、日本文化との対話はそれ以前から始まっており、その歴史は 19 世紀後半にまで遡ります。エキシビションの第一部では、ルイ・カルティエの時代から今日に至るまで、カルティエの作品に日本がいかに影響を与えたか、そして、1988年以降に日本で開催されてきたカルティエの展覧会を振り返りながら、メゾンの歴史を「カルティエ コレクション」の貴重なアーカイブピースとともに紹介します。

横尾忠則 The Portraits of Japanese artists Collection of the Fondation Cartier pour l'art contemporain, Paris © Tadanori Yokoo © André Morin

横尾忠則
The Portraits of Japanese artists
Collection of the Fondation Cartier pour l'art contemporain, Paris
© Tadanori Yokoo © André Morin

カルティエと日本との関係は、表慶館の左翼に展示されるカルティエ現代美術財団や日本人アーティストとも強く結びついています。カルティエ現代美術財団は、パイオニアとして、多くの日本人アーティストをヨーロッパの人々にいち早く紹介してきました。本パートでは、万華鏡のようなビジョンのもと、展覧会の開催から出版物の刊行、カルティエ財団のための制作依頼からコレクションにいたる まで、財団がさまざまな分野のクリエイションをどのように結びつけてきたのか、そのユニークな手法を垣間見ることができます。

このような無数の交流の中で、カルティエ財団は日本のアーティストたちとの絶え間ない対話を続け、真のコミュニティを築いてきました。こうした創造的な対話は、日本のアートシーンを代表する15人のアーティストの作品を通して展開されます。それらは、松井えり菜、村上隆、横尾忠則による絵画から、荒木経惟、川内倫子、森山大道による写真、束芋、宮島達男によるインスタレーション、さらに北野武、杉本博司、中川幸夫や三宅一生といった巨匠の作品にまでいたります。

《「タイガー」イヤークリップ》 カルティエ パリ 1961年 イエローゴールド、ダイヤモンド、エメラルド、 オニキス Nils Herrmann, Cartier Collection © Cartier

《「タイガー」イヤークリップ》
カルティエ パリ 1961年 イエローゴールド、ダイヤモンド、エメラルド、 オニキス
Nils Herrmann, Cartier Collection © Cartier 

展覧会で初めて一堂に会する、メゾン カルティエとカルティエ現代美術財団の並行する 2 つの歴史は、建物の中心に展示される澁谷翔によるインスタレーションで結ばれます。本展のためにカルティエから制作を依頼された澁谷翔は、36日にわたり日本全国を旅し絵画50点の連作を制作。歌川広重と『東海道五十三次之内』(1832 年)にオマージュを捧げることは彼の夢でもありました。浮世絵の巨匠の先例に倣い日本橋から旅を始め、47都道府県すべてを訪れ、毎日地方日刊紙の1面に空を描きました。カルティエと日本のつながりの過去、現在、未来を融合することを企画する本展と同様に、澁谷翔による“日本五十空景”は、こうしたつながりの連続性を示すものであり、絶えず進化させ刷新し続けるカルティエの歴史を象徴するものです。

Studio Adrien Gardère(スタジオ アドリアン ガルデール)が手がけた本展の空間構成は、表慶館という伝統的な建築をより引き立て、称えると同時に、カルティエが日本と日本の美意識に捧げるオマージュでもあります。伝統的な素材が見直され、床の間や数寄屋建築に着想を得たニッチやテーブルが各展示品を引き立てます。また、展示されるアーティストの舞台装置には、日本の産業用足場システムが使用され、カルティエ財団と日本との大胆で生き生きとした関係を映し出しています。

《ヴァニティケース》 カルティエ パリ 1927年 Nils Herrmann, Cartier Collection © Cartier

《ヴァニティケース》
カルティエ パリ 1927年 Nils Herrmann, Cartier Collection © Cartier 

「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話 」概要

東京国立博物館 表慶館

会期: 2024 年 6 月 12 日(水)–7 月 28 日(日)
休館日: 毎週月曜日、7 月 16 日(火)*7 月 15 日(月・祝)は開館
開館時間:9 時 30 分–17 時、金・土曜日は 19 時 00 分まで
(入館は閉館の 30 分前まで)
会場: 東京国立博物館 表慶館
〒110-8712 東京都台東区上野公園 13-9 主催: 東京国立博物館、カルティエ
観覧料金: 一般1,500円、大学生1,200円
問い合わせ先: 050-5541-8600

展覧会の詳細は、「東京国立博物館」の公式サイトでチェック!